※2018年12月期決算データ反映、コメント刷新(2019/2/24)

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はペプシコ(PEP)をご紹介します。

基本情報

会社名 ペプシコ
ティッカー PEP
創業 1898年
上場 1919年
決算 12月
本社所在地 ニューヨーク州
従業員数 267,000
セクター 生活必需品
S&P格付 A
監査法人 KPMG

 

ダウ30 ×
S&P100
S&P500
ナスダック100
ラッセル1000

地域別売上構成比

セグメント別売上構成比

業績

キャッシュフロー

バランスシート

資産

負債純資産

株主還元

連続増配年数

46年

過去10年の配当成長

年率+8.1%

この10年で配当は2.2倍になりました。

過去の株主リターン(年率、配当込み)

過去10年(2009~2018):+10.5%
過去20年(1999~2018):+7.5%
過去30年(1989~2018):+12.6%

バリュエーション指標(2019/2/24時点)

予想PER:19.6倍 最新情報はこちら

配当利回り:3.2% 最新情報はこちら

コメント

ペプシコは世界的なスナック菓子、清涼飲料メーカーです。炭酸飲料の「ペプシコーラ」が有名です。日本では1958年から販売が開始されました。

売上の6割弱は米国です。米国外としてはメキシコ、カナダ、ロシア、イギリスの売上が大きいです。あとブラジルも重要地域です。

開示セグメントは以下の6つ。
・北米飲料(NAB)
・北米フリトレー(FLNA)
・北米クエーカー(QFNA)
・ヨーロッパ
・ラテンアメリカ
・アジア、中東アフリカ

「北米飲料(NAB)」はペプシコーラなどの清涼飲料水の北米ビジネスを取り扱うセクターです。他のブランドとしては、スポーツドリンクの「ゲータレード」、ジュースの「トロピカーナ」などがあります。また、英ユニリーバ社と合弁で紅茶の「リプトン」も販売しています。

「北米フリトレー(FLNA)」はスナック菓子の北米ビジネスです。ペプシコというと清涼飲料というイメージがあるかもしれませんが、売上高の半分はスナック菓子です。ポテトチップスの「レイズ」、「ラッフルズポテトチップス」、他には「ドリトス」や「チートス」等のブランドがあります。スナック菓子の方が飲料よりも利益率が高いようです。なお、日本ではカルビーと提携して事業展開しています。

「北米クエーカー(QFNA)」はオートミールブランドとして名が知られています。シリアルやパスタ、シロップ、グラノーラなども扱っています。

「ヨーロッパ」、「ラテンアメリカ」、「アジア、中東アフリカ」は各地域での飲料、スナック菓子ビジネスを管理するセグメントです。北米のように、商品種類でセグメントは分かれていません。

2018年にソーダストリーム・インターナショナルを32億ドルで買収しました。同社は家庭用炭酸飲料マシンを手掛けるイスラエルの会社です。炭酸飲料の需要低下を受けた戦略ですね。

財務データを見てましょう。

売上高はここ8年ほど650億ドル程度で横ばいが続いています。グロスマージンも54%前後で推移。成長はしていませんが、安定感のあるいかにも飲料メーカーっぽいPLです。

FY18の売上高は646億ドルで前年比+2%。北米スナック(FLNA)が+3.5%、ヨーロッパが+4%と成長を牽引しました。北米飲料(NAB)は1%成長でほぼ横ばいです。なお、ラテンアメリカは通貨安で売上伸長が鈍いですが、為替影響を除外した本源的成長率は8%ありました。成長エンジンは北米よりもラテンアメリカにあるようです。

FY18の純利益は125億ドルで前年比+157%。FY18から米国法人税率が35%→21%に低下していることに加え、国際的な組織再編によって40億ドル以上の特別利益を計上しているためです。詳細なスキームは理解できませんでしたが、組織再編によって繰越欠損金等に対する繰延税金資産を認識できるようになったみたいです。資産を計上すると、その見合いとして収益が立ちます。

キャッシュフローは安定していますが、営業CFマージンがFY15をピークにやや下落傾向ですね。FY18でも15%維持しており、高い収益性は衰えていませんが。FY18は退職者の医療年金プランに17億ドル拠出した結果、営業CFは前年より小さくなっています。

バランスシートを見てましょう。FY18にやや資産構成が変わって固定資産の比率が上がっています。組織再編によって繰延税金資産が増えたこと、ソーダストリームの買収によってのれん、無形資産が増えた影響です。2017年12月末に195億ドルあった手元現金は、昨年末には89億ドルまで減少しています。

負債純資産を見ると自己資本比率が5%ほど増えて19%になっています。例の組織再編によって特別利益を計上し、純資産が増えたためです。自己資本比率19%でややレバレッジの効いたBSですが、飲料スナック菓子という安定した事業内容を反映しています。コカ・コーラも似たようなレバレッジ比率です。

配当は毎年伸びており、連続増配46年の配当貴族です。昨年は15%の増配を発表して株主を喜ばせてくれました。自社株買いも積極的で総還元性向はほぼ100%です。