※2020年12月期決算データ反映、コメント刷新
S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。
データソースはMorningstarです。
今回はペプシコ(PEP)をご紹介します。
基本情報
会社名 | ペプシコ |
ティッカー | PEP |
創業 | 1898年 |
上場 | 1919年 |
決算 | 12月 |
本社所在地 | ニューヨーク州 |
従業員数 | 291,000 |
セクター | 生活必需品 |
S&P格付 | A |
監査法人 | KPMG |
ダウ30 | × |
S&P100 | 〇 |
S&P500 | 〇 |
ナスダック100 | 〇 |
ラッセル1000 | 〇 |
地域別情報
地域別売上構成比

地域別売上高推移

セグメント情報
セグメント別売上構成比

セグメント別売上高推移

セグメント利益推移

セグメント利益率推移

業績


キャッシュフロー

バランスシート
資産

負債純資産

株主還元

連続増配年数
48年
過去10年の配当成長
年率+7.8%
この10年で配当は2.1倍になりました。
過去の株主リターン(年率、配当込み)
過去10年(2011~2020):+11.8%
過去20年(2001~2020):+8.3%
過去30年(1991~2020):+11.1%
バリュエーション指標(2021/2/19時点)
予想PER:20.7倍 最新情報はこちら
配当利回り:3.0% 最新情報はこちら
コメント
ペプシコは世界的なスナック菓子、清涼飲料メーカーです。炭酸飲料の「ペプシコーラ」が有名です。日本では1958年から販売が開始されました。
売上の6割弱は米国です。米国外としてはメキシコ、カナダ、ロシア、イギリスの売上が大きいです。最近は中国が伸びています。
開示セグメントは以下の6つ。
・フリトレー北米(FLNA)
・クエーカー北米(QFNA)
・飲料北米(NAB)
・ラテンアメリカ
・ヨーロッパ
・中東アフリカ、南アジア
・アジア太平洋
フリトレー北米(FLNA)はスナック菓子の北米ビジネスです。ペプシコというと清涼飲料というイメージがあるかもしれませんが、売上高の半分はスナック菓子です。ポテトチップスの「レイズ」、「ラッフルズポテトチップス」、他には「ドリトス」や「チートス」等のブランドがあります。スナック菓子の方が飲料よりも利益率が高いようです。なお、日本ではカルビーと提携して事業展開しています。
クエーカー北米(QFNA)はオートミールブランドとして名が知られています。シリアルやパスタ、シロップ、グラノーラなども扱っています。
飲料北米(NAB)はペプシコーラなどの清涼飲料水の北米ビジネスを取り扱うセクターです。他のブランドとしては、スポーツドリンクの「ゲータレード」、ジュースの「トロピカーナ」などがあります。また、英ユニリーバ社と合弁で紅茶の「リプトン」も販売しています。
「ラテンアメリカ」、「ヨーロッパ」、「中東アフリカ、南アジア」「アジア太平洋」は各地域での飲料、スナック菓子ビジネスを管理するセグメントです。北米のように、商品種類でセグメントは分かれていません。
2018年にソーダストリーム・インターナショナルを32億ドルで買収しました。家庭用炭酸飲料マシンを手掛けるイスラエルの会社です。

財務データを見てましょう。
FY20(2020年12月期)の売上高は704億ドルで前年比+5%。為替、買収の影響を除いて+4%伸長。スナック菓子の部門である北米フリトレーが+6%と伸びました。コロナ禍で自宅でおやつをつまむ需要が増えました。
FY20の純利益は71億ドルで前年から若干の減益となりました。情報関連コスト、コロナ影響のため北米飲料部門が減益となりました。営業利益は14%とここ5年で最低です。
FY20に総資産が増えているのは、長期債務が100億ドルほど増加しているためです。
配当は毎年安定的に伸びています。連続増配48年の配当貴族。自社株買いもコンスタントに実施しており、総還元性向は100%超。
とうとう購入しました。
暴落したら買い増します。
増配もあるので25年位で元取れそうですねー。
年金は貰えるか不安なので、米国株配当金で自分年金を作ろうかと思ってます。
今後とも宜しくお願い致します!
ペプシコは今回15%も増配してくれて嬉しい限りです。
飲料よりもスナック菓子に力を入れているようで、それが炭酸飲料の成長鈍化を補填しています。
コカ・コーラとうまく棲み分けできているような感じがします(競合に違いはありませんが)。
>米国株配当金で自分年金を作ろうかと思ってます。
いいですね!
私もキャッシュフローに着目して投資するのが好きです。
純資産が増えることより、毎年の配当が増えることの方が嬉しいです。
増配を続ける企業の株価は嫌でも上がっていきますから、純資産も勝手に膨らむのですがね。
銘柄分析の更新ありがとうございます。
KHCの暴落につられて食品株の株価も下がってますが、PEPのスナック菓子事業は好調ですね。スナック菓子事業がスピンオフしたら、魅力的だなと思いました。
キャンベル・スープやケロッグも下げましたね。
特にキャンベル・スープは連れ安と呼ぶには下がり過ぎな気もしました。
PEPは安定しています。
スナック菓子が半分を占めますし、同時に投資しているコカ・コーラと完全には競合しないです。
いつも大変参考にさせて頂いております。私も10-K等読んだのですが、FY18の特別利益43億ドル(繰延税金資産?)が組織再編で計上されるロジックがいまいちピンとこず、頭をひねっております…。これは会計上あるあるなのでしょうか?
いつもお世話になります。
組織再編に絡んだ税制は複雑で、特別利益が計上されることもままあります。
何度か見てきたことがあります。
注記を読むと関連会社の繰越欠損金があって、それが将来の所得と相殺されて減税効果があるので、繰延税金資産を計上して税金費用が減ったみたいです。
この繰越欠損金関連の論点自体は組織再編では「あるある」だと思います。
が、私は知識不足で詳しいことはわかりません。
国際税務は難しくて付いていけません。。