※2020年12月期決算データ反映、コメント刷新

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はストライカー(SYK)をご紹介します。

基本情報

会社名ストライカー
ティッカーSYK
創業1941年
上場1997年
決算12月
本社所在地ミシガン州
従業員数43,000
セクターヘルスケア
S&P格付A
監査法人EY
ダウ30×
S&P100×
S&P500
ナスダック100×
ラッセル1000

地域情報

地域別売上構成比

地域別売上高推移

セグメント情報

セグメント別売上構成比

セグメント別売上高推移

業績

キャッシュフロー

バランスシート

資産

負債純資産

株主還元

FY13以前は自社株買い情報取れず

連続増配年数

11年

過去10年の配当成長

年率+14.1%

この10年で配当は3.7倍になりました。

過去の株主リターン(年率、配当込み)

過去10年(2011~2020):+18.0%
過去20年(2001~2020):+13.0%
過去30年(1991~2020):+18.2%

バリュエーション指標(2021/2/22時点)

予想PER:23.5倍 最新情報はこちら

配当利回り:1.0% 最新情報はこちら

コメント

ストライカーはメドサージ、整形外科分野に強みを持つ世界有数の医療機器メーカーです。1936年に整形外科医のStryker氏が創業しました。

売上高の73%が米国です。アボットラボラトリーズやメドトロニック等に比べて米国でのビジネスの割合が高く、為替の影響は受けにくいと言えます。

開示セグメントは以下の3つ。
・メドサージ
・整形外科
・神経テクノロジー、脊椎

「メドサージ(Med Surg)」は手術補助器具、ストレッチャー、病院用ベッド、内視鏡、医療用のこぎり、通信システムなどを取り扱う部門です。内視鏡ビジネスではオリンパスと競合します。

創業者のStryker博士は患者の向きを変えることができる回転ベッドを考案した方です。その精神は引き継がれ、メドサージ部門は今もストライカーの稼ぎ頭です。こういう病院用器具備品ってドクターやナースの業務に直接関係するものだから、一度シェアを取ると強いと思います。

「整形外科」は人工股関節、人工膝関節、人工肩関節、骨セメントなどを取り扱います。「神経テクノロジー、脊椎」は脊椎のインプラント製品や、脳動脈瘤用コイルなど血管治療デバイスを取り扱います。

財務データを見てみましょう。

FY20(2020年12月期)の売上高は143億ドルで前年比▲4%の減収。COVID-19で整形外科関連の手術が延期された影響が大きかったです。

FY20の純利益は22億ドルで前年比▲23%の減益。リストラ関連など一時コストを除いた調整後利益ベースでも減益となりました。

営業CFマージンは20%前後あり高収益です。

FY20に総資産が増加しているのは、同業ライト・メディカル社を買収したためです。

配当は大きく伸びています。この10年の伸び率は年14%。配当性向には余裕があるのでコロナ禍でも減配リスクは低いでしょう。自社株買いはやや少なめに感じましたが、成長企業なのでM&A資金等が優先なのでしょう。