※2019年12月期決算データ反映、コメント刷新

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はアムジェン(AMGN)をご紹介します。

基本情報

会社名アムジェン
ティッカーAMGN
創業1980年
上場
決算12月
本社所在地カリフォルニア州
従業員数23,400
セクターヘルスケア
S&P格付A
監査法人EY
ダウ30×
S&P100
S&P500
ナスダック100×
ラッセル1000

地域別情報

地域別売上構成比

製品別売上構成比

業績

キャッシュフロー

バランスシート

資産

負債純資産

株主還元

連続増配年数

9年

過去8年の配当成長

年率+33.9%

この8年で配当は10.4倍になりました。

過去の株主リターン(年率、配当込み)

過去10年(2010~2019):+17.9%
過去20年(2000~2019):+8.3%
過去30年(1990~2019):+20.8%

バリュエーション指標(2020/2/23時点)

予想PER:13.0倍 最新情報はこちら

配当利回り:2.9% 最新情報はこちら

コメント

アムジェンは1980年にカリフォルニア州で設立されたバイオ医薬品企業で、遺伝子組み換え技術や分子生物学の技術を駆使して難病の治療に貢献しています。バイオテクノロジーのパイオニア的存在で、今や世界トップクラスの独立系企業になりました。

重篤で治療法が確立されていない分野に研究開発リソースを集中させています。具体的には骨粗鬆症や骨髄腫などの骨の病気、片頭痛などの脳神経科学、血液領域、腎臓病などです。主力製品は以下の通り。

エンブレル:関節リウマチ薬
ニューラスタ:白血球増殖薬(化学療法を受けるがん患者)
アラネスプ:赤血球増殖薬
プロリア:骨粗鬆症薬
センシパール:二次性の副甲状腺機能亢進症の治療薬
XGEVA(デノスマブ):骨転移癌治療薬

2013年にオニキス・ファーマシューティカルズを約104億ドルで買収しました。当買収で多発性骨髄腫(MM)治療薬「カイプロリス」を取得しました。

日本では2013年からアステラス製薬と合弁会社アムジェン・アステラス・バイオファーマを設立してビジネスを展開しています。米アムジェン側が51%の持分を保有しています。脂質異常症、骨粗しょう症、胃がん、急性リンパ芽球性白血病、非ホジキンリンパ腫のバイオ医薬品の研究開発に注力しています。

2019年に米セルジーンの医薬品「オテズラ」を134億ドルで取得しました。乾癬治療に用いられるブロックバスターです。

財務データを見てみましょう。

FY19の売上高は233億ドルで前年比▲2%の減収。販売数量は増加したものの単価が下落しました。地域別に見ると米国では5%の減収だったものの、米国外では11%伸びました。製品別では「エンブレル」+4%、「プロリア」+17%と増収、「ノイラスタ」が▲28%と減収でした。

FY19の純利益は78億ドルで前年から▲7%の減益。純利益率は1%ほど悪化。開発パイプライン増加により売上高R&D比率が上昇した影響です。

キャッシュフローはきれいです。毎年莫大な営業CF・フリーCFを稼いでいます。

バランスシートを見てましょう。FY19に流動資産が減っているのは「オテズラ」取得のために現金が流出したためです。その見合いとして無形資産が増加しています。負債純資産を見るとFY18に自己資本比率が19%まで低下していることがわかります。大量の自社株を買い戻しており純資産が削られました。

配当は2011年度から開始しており、それまでは無配だったようです。配当を開始してからは毎年増配を続けています。FY18に178億ドルという大規模な自社株買い戻しプログラムを実行しました。事業買収に100億ドル以上を使ったFY19も77億ドルの買い戻しを実施しています。積極的な株主還元に好感を持ちます。