※FY18(2018年12月期)決算データ反映、コメント刷新(2019/10/1)

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はユニリーバ(UL)をご紹介します。

基本情報

会社名ユニリーバ
ティッカーUL
創業1885年
上場1968年
決算12月
本社所在地ロンドン
従業員数155,500
セクター生活必需品
S&P格付A+
監査法人KPMG
ダウ30×
S&P100×
S&P500×
ナスダック100×
ラッセル1000×

地域別売上構成比

セグメント情報

セグメント別売上構成比

セグメント別売上高推移

セグメント利益推移

業績

キャッシュフロー

バランスシート

資産

負債純資産

株主還元

過去10年の配当成長

年率+9.2%

この10年で配当は2.2倍になりました。

過去の株主リターン(年率、配当込み)

過去10年(2009~2018):+12.4%
過去20年(1999~2018):+7.3%
過去30年(1989~2018):+11.9%

バリュエーション指標(2019/10/1時点)

PER:23.8倍 最新情報はこちら

配当利回り:3.0% 最新情報はこちら

コメント

1929年、ウォール街が大暴落に見舞われた1カ月前にオランダのマーガリン会社と英国の石鹸会社が合併したできたのがユニリーバです。

食品部門が利益率が高く稼ぎ頭です。クノール、リプトン(紅茶)、LUX(シャンプー)、モッズ・ヘア(シャンプー)、Dove(ボディケア)、ジフ(台所洗剤)などの有名ブランドを多数保有しています。

開示セグメントは以下の3つ
・Beauty & Personal Care
・Foods & Refreshment
・Home Care

” Beauty & Personal Care”はスキンケア製品、ヘアケア製品、消臭剤、オーラルケア製品を取り扱っています。

“Foods & Refreshment”はスープ、ブイヨン、スナック、マヨネーズ、サラダドレッシング、アイスクリーム、お茶などを取り扱っています。

“Home Care”は石鹸、洗剤を始めとした在宅ケア用品を取り扱っています。

2017年12月にマーガリン事業を約80億ドルでKKRに売却することを公表しました。マーガリンはバターとの競合などによって収益率が下落しており、ユニリーバ経営陣も必死で対策を講じてきましたが結局、事業売却となりました。

欧米市場での売上比率は2割強で、アジア新興国市場の売上が全体の4割超あります。業績が新興国通貨変動の影響を受けやすいと言えます。

2017年2月米食品大手のクラフト・ハインツがユニリーバに買収提案を行いましたがこれは撤回されました。ユニリーバには比較的利益率が低いホーム・ケア部門がある一方で、パーソナルケア部門と食品部門という収益性の高い部門も存在します。食品部門はクラフトハインツに譲渡した方が株主利益に資するのかもしれません。今後ユニリーバの食品部門を巡って再編があっても何ら不思議ではありません。

財務データを見てみましょう。

FY18の売上高は509億ユーロで前年から5%のマイナス成長ですが、バターやマーガリンを扱うスプレッド事業売却が主な要因であり、既存事業は+3.1%の成長を達成しました。業績は堅調です。

FY18の純利益は93億ドルで過去最高を記録。ただし、スプレッド事業の売却益28億ユーロが含まれています。

毎期安定した営業CFを稼いでいます。設備投資が少なくフリーCFも潤沢です。営業CFマージンは目安の15%に僅かに届いていません。

バランスシートを見てみましょう。固定資産が多いですがうち半分以上は、過去の買収に伴うのれんと無形資産です。工場、設備等の有形固定資産は2割弱

配当は毎年右肩上がりです。ユニリーバは(英国企業全般に言えることですが)自社株買いが少ない傾向にありますが、ここ2年はかなり積極的に実施しています。FY17に52億ユーロ、FY18に63億ユーロの自社株を買い戻しました。両年ともに総還元性向は100%を超えています。

英国ADRで現地源泉課税がなく税務的に有利です。NISAと相性が良いですね。