※2021年5月期決算データ反映

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はオラクル(ORCL)をご紹介します。

基本情報

会社名オラクル
ティッカーORCL
創業1977年
上場2013年
決算5月
本社所在地カリフォルニア州
従業員数132,000
セクターハイテク
S&P格付AA-
監査法人EY
ダウ30×
S&P100
S&P500
ナスダック100×
ラッセル1000

地域別情報

地域別売上構成比

地域別売上高推移

セグメント情報

セグメント別売上構成比

セグメント別売上高推移

セグメント利益推移

セグメント利益率推移

業績

キャッシュフロー

バランスシート

資産

負債純資産

株主還元

連続増配年数

9年

過去10年の配当成長

年率17.3%

この10年で配当は5.2倍になりました。

過去の株主リターン(年率、配当込み)

過去10年(2011~2020):+9.0%
過去20年(2001~2020):+4.9%
過去30年(1991~2020):+22.0%

バリュエーション指標(2021/7/18時点)

予想PER:17.1倍 最新情報はこちら

配当利回り:1.5% 最新情報はこちら

コメント

オラクルは1977年にラリー・エリソンによって設立された大手ソフトウェア会社です。マイクロソフトに次ぐ業界2位。マイクロソフトやアドビシステムズ、オートデスクなどと同時代に誕生し創業40年を超えます。

事業セグメントは以下の3つ
・クラウド及びライセンス
・ハードウェア
・サービス

「クラウド及びライセンス」が売上高の83%を占める主要ビジネス。オラクルもマイクロソフトと同じ方向への転換を図っています。つまり、従来のソフトウェア販売から、サブスクリプションモデルのクラウド事業への転換です。

法人向けデータベース管理において、オラクルのデータベースは世界シェアトップです。顧客のクラウド移行が順調に進めば、将来安定した収益が期待できそうです。

売上高の約10%を占めるハードウェア事業は、2010年にサンマイクロシステムズを買収した際に獲得した部門です。サーバーやメインフレーム事業です。プログラム言語のJavaの使用権もこの時に獲得しました。

財務データを確認してみましょう。

FY20(21年5月期)の売上高は405億ドルで前年比+4%。為替影響除くと+2%です。ハードウェア、サービス事業(主にコンサルティング)は減収も、主力のクラウド事業が+5%(為替除くと+3%)と順調に成長しました。

FY20の純利益は137億ドルで前年比+36%。純利益率は34%。FY20は税金関連で特別利益があったようで、過去5年平均の純利益率は24%です。

ただ営業利益で見てもFY20は過去最高の156億ドルとなっています。営業利益率は39%。

キャッシュは潤沢。営業CFマージンは30%台後半。アルファベットに匹敵します。

バランスシートを見ると純資産が年々減少しているのが目に付きます。積極的な自社株買いのためです。そろそろ純資産がマイナスになっちゃいそうです。

配当はFY08から出しているようで、これまで順調に増配を続けてきました。配当利回りは1.5%とハイテクセクターにしてはまずまず。また、前述の通り自社株買いがかなり多いです。発行済み株式数はこの10年で4割も減少しています。米国流の資本政策を感じます。

最近、株価好調のオラクル。個別株としての購入は今のところ考えていませんが、注目してます。