※2018年12月期決算データ反映、コメント刷新(2019/5/17)

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はネスレ(NSRGY)をご紹介します。

基本情報

会社名ネスレ
ティッカーNSRGY
創業1866年
上場
決算12月
本社所在地スイス
従業員数308,000
セクター生活必需品
S&P格付
監査法人KPMG
ダウ30×
S&P100×
S&P500×
ナスダック100×
ラッセル1000×

地域別売上構成比

製品種類別売上構成比

業績

キャッシュフロー

バランスシート

資産

負債純資産

株主還元

連続増配年数

24年

過去10年の配当成長

年率+11.8%

この10年で配当は3.1倍になりました。

過去の株主リターン(年率、配当込み)

過去10年(2009~2018):+10.8%
過去20年(1999~2018):+12.4%
過去30年(1989~2018):不明

バリュエーション指標(2019/5/18時点)

実績PER:37.0倍 最新情報はこちら

配当利回り:2.5% 最新情報はこちら

コメント

ネスレは1886年にアンネ・ネストラが設立した世界最大の食品・飲料メーカーです。スイスに本社を置いています。

以下は、たぱぞうさんがブログで紹介されていた世界の食品・飲料業界ランキングの一部です。

たぱぞうの米国株投資より抜粋させて頂きました。)

ネスレは米ペプシコ、コカ・コーラ、ベルギーのABインベブを差し置いて堂々の世界トップです。売上高は7兆円を超えます。

本社はスイスですが、スイスでの売上規模はごく僅かで世界189カ国でビジネスを展開しています。従業員数31万人の巨大企業。日本に参入したのは100年以上も前になります。

開示セグメントは以下の6つ。
・Zone AMS(アメリカ大陸)
・Zone EMENA(欧州・中東・北アフリカ)
・Zone AOA(アジア・オセアニア・アフリカ)
・Nestle Waters
・Nestle Nutrition
・Other Businesss

大きく3つの地域に区切って責任者を置き収支を管理しているようです。地域軸だけでなく、”Water”と”Nutritio”という2つの製品軸も持っています。独特なセグメント管理だなあと思いました。

ネスレは食品・飲料において世界的なブランドを多数保有しています。日本で取り扱いのある製品例としては、「キットカット」、「エアロ」、「マギー」、「ミロ」、「ネスカフェ」、「フリスキー」などがあります。

昨年2018年にスターバックスと提携して、スタバブランドの商品の販売権を取得しました。ネスレは米国でのコーヒー製品のシェアが低いですから、今回の提携を機にコーヒー市場でのプレゼンスを高めたい狙いがあります。ただし、スターバックスに支払う年間ロイヤリティは70億ドル以上と相当な金額です。

ちなみに私はネスカフェ・ゴールドブレンドを愛飲しています。あとキットカットも好きですが、エアロが好きでよくスーパーで買ってます。エアロって子どもの頃大好きだった「ぬーぼー」を思い出すんです(田代まさしがCMやってた奴です)。


このマークはネスレ家の家紋である「鳥の巣」が由来だそうです。

ネスレとは「鳥の巣」を意味する言葉です。「母親の愛情」を表現するこのマークは、現在もネスレ社の精神として受け継がれています。

ネスレのホームページより

さて、財務データを見ていきましょう。

売上高はここ数年は900億スイスフラン前後で横ばいが続いています。粗利率は50%ほど。競合ペプシコと同じ程度のマージンです。安定した成熟企業のPLです。

FY18の売上高は917億スイスフランで前年比+2%。低成長ですが、ドル安とブラジルレアル安という逆風がありました。為替ニュートラルで見ると米国+4.6%、中国+5.2%、イギリス+5.8%とそこそこの成長を見せています。なお、日本市場の成長率(為替除く)は+0.9%でした。製品種類別に見ると飲料は伸びていますが、菓子はマイナス成長でした。菓子部門が減収とはちょっと意外でした。

FY18の純利益は101億スイスフランで前年比+41%。前期に減損損失を36億スイスフラン計上している影響です。実質的には利益はほぼ横ばいだろうと見ています。

キャッシュフローも安定しています。営業CFマージンは15%前後でペプシコとほぼ同水準。

バランスシートを見てみましょう。固定資産が総資産の7割を占めます。主に「のれん」と工場等の有形固定資産です。86カ国に418もの工場を保有しています。ちなみに、日本には兵庫県と静岡県、茨城県に3つの工場を保有しています。

負債純資産ですが、純資産がぶ厚いのが印象的です。自己資本比率は47%もあります。ブランド力のある食品企業は事業が安定しているので財務でリスクを取りやすいですが、どうやらネスレはあまりレバレッジをかけない経営方針のようです。ちなみに、競合ペプシコとコカ・コーラの自己資本比率は20%ほどです。

会社ホームページによると24年連続増配とのこと。ただ最近はやや増配ペースが鈍くなっているように見えます。直近の増配率は+4.3%。この4年間自社株買いはありません。

食品・飲料メーカーは派手こそないものの、安定したキャッシュフローが魅力で長期投資に向いています。その業界トップに君臨するネスレですが、実は大手ネット証券(楽天、SBI、マネックス)から投資することはできません。ネスレに投資したいなら、サクソバンク証券がオススメです。低い手数料率でネスレに投資できます(ただし特定口座非対応なのがネック)。