※2020年12月期決算データ反映、コメント刷新

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はネスレ(NSRGY)をご紹介します。

基本情報

会社名ネスレ
ティッカーNSRGY
創業1866年
上場
決算12月
本社所在地スイス
従業員数273,000
セクター生活必需品
S&P格付
監査法人KPMG
ダウ30×
S&P100×
S&P500×
ナスダック100×
ラッセル1000×

地域別情報

以下のセグメント情報を参考。

セグメント情報

セグメント別売上構成比

商品種類別売上構成比

業績

キャッシュフロー

バランスシート

資産

負債純資産

株主還元

※FY11とFY12の自社株買い情報は取得できず

連続増配年数

26年

過去10年の配当成長

年率+7.0%

この10年で配当は2.0倍になりました。

過去の株主リターン(年率、配当込み)

過去10年(2011~2020):+11.3%
過去20年(2001~2020):+10.2%

バリュエーション指標(2021/4/10時点)

PER:25.4倍 最新情報はこちら

配当利回り:2.7% 最新情報はこちら

コメント

ネスレは1886年にアンネ・ネストラが設立した世界最大の食品・飲料メーカーです。スイスに本社を置いています。

以下は、たぱぞうさんがブログで紹介されていた世界の食品・飲料業界ランキングの一部です。

たぱぞうの米国株投資より抜粋させて頂きました。)

ネスレは米ペプシコ、コカ・コーラ、ベルギーのABインベブを差し置いて堂々の世界トップ。

本社はスイスですが、スイスでの売上規模は僅かで世界189カ国でビジネスを展開しています。従業員数27万人の巨大企業。日本に参入したのは100年以上も前になります。

ネスレは食品・飲料において世界的なブランドを多数保有しています。日本で取り扱いのある製品例としては、「キットカット」、「エアロ」、「マギー」、「ミロ」、「ネスカフェ」、「フリスキー」などがあります。

2018年にスターバックスと提携して、スタバブランドの商品の販売権を取得。ネスレは米国でのコーヒー製品のシェアが低く、スタバとの提携を機にコーヒー市場でのプレゼンスを高めたい狙いがあります。ただし、スターバックスに支払う年間ロイヤリティは70億ドル以上と相当な金額です。


お馴染みのこのロゴはネスレ家の家紋である「鳥の巣」が由来だそうです。

ネスレとは「鳥の巣」を意味する言葉です。「母親の愛情」を表現するこのマークは、現在もネスレ社の精神として受け継がれています。

ネスレのホームページより

さて、肝心の財務データ。

FY20の売上高は843億スイスフランで前年比▲9%の減収。しかし、これはスイスフラン高騰と事業売却の影響であり、オーガニックでは+3.6%の成長です。北米が好調。部門別に見るととりわけペット事業が好調です。

FY20の純利益は122億スイスフランで前年比▲3%の減益にどどまっています。スイスフラン高の影響を除けば実質増益。

キャッシュフローは安定。

固定資産が総資産の7割を占めます。主に「のれん」と工場等の有形固定資産です。86カ国に418もの工場を保有しています。ちなみに、日本には兵庫県と静岡県、茨城県に3つの工場を保有しています。FY19に総資産が減少しているのは事業売却のため。

26年連続増配。自社株買いをほぼ毎年実施しています。FY20も新型コロナウイルスのパンデミックにもかかわらず、配当とほぼ同額の買い戻しを実施しており総還元性向は100%超になっています。