※2020年12月期決算データ反映、コメント刷新
S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。
データソースはMorningstarです。
今回はハーシー(HSY)をご紹介します。
基本情報
会社名 | ハーシー |
ティッカー | HSY |
創業 | 1894年 |
上場 | 1927年 |
決算 | 12月 |
本社所在地 | ペンシルベニア州 |
従業員数 | 15,200 |
セクター | 生活必需品 |
S&P格付 | A |
監査法人 | KPMG |
ダウ30 | × |
S&P100 | × |
S&P500 | 〇 |
ナスダック100 | × |
ラッセル1000 | 〇 |
地域別情報
地域別売上構成比
地域別売上高推移
セグメント別情報
事業セグメント=地域セグメントのため割愛
業績
キャッシュフロー
バランスシート
資産
負債純資産
株主還元
連続増配年数
29年
過去10年の配当成長
年率+9.4%
この10年で配当は2.5倍になりました。
過去の株主リターン(年率、配当込み)
過去10年(2011~2020):+15.1%
過去20年(2001~2020):+10.6%
過去30年(1991~2020):+12.2%
バリュエーション指標(2021/4/10時点)
予想PER:22.4倍 最新情報はこちら
配当利回り:2.0% 最新情報はこちら
コメント
ハーシーは、ミルトン・S・ハーシーが1894年に設立した米国最古のチョコレート会社です。
米国内のチョコレート販売のシェアは4割超と圧倒的です。Hershey’sやKisses、Reese’sなど80以上のブランドを保有しています。
円錐の形をしたキスチョコは日本でも結構知られている製品ですよね。個人的には「HERSHEY’Sクランクチョコモナカ」が好きです。
チョコレートだけでなく、チューイングガムやミント菓子、スナック菓子の製造販売も行っています。北米(米国、カナダ)での売上高が全体の9割弱を占めます。
2016年に菓子大手のモンデリーズ・インターナショナルから買収提案を受けましたが、ハーシー経営陣は拒否。クラフト・ハインツからの買収提案をかわす為の買収提案だったとも言われています。一種のポイズンピルでしょうか。
2017年末にはポテトチップスやポップコーンなどの菓子ブランドを有するアンプリファイ・スナック・ブランズを16億ドルで買収しました。
財務データを見てみましょう。
この10年、トップラインは緩やかながら成長しています。米国内でのビジネスが大半ですから為替の影響はありません。安定感があります。粗利率は40%台半ばです。食品メーカーとしてはまあまあ高い水準だと思います。モンデリーズインターナショナルとほぼ同水準。
FY20の売上高は81.5億ドルで前年比+2.1%。販売価格上昇が寄与。
FY20の純利益は12.8億ドルで前年比+11%。前年は無形資産の減損があり、その反動あります。営業利益では+5%の伸長。
営業CF、フリーCFと右肩上がり。営業CFマージンはこの3年常に20%を超えています。
バランスシートを見てみましょう。資産の中で一番大きな項目は工場、機械設備等の有形固定資産で総資産の約4割を占めます。残りの固定資産はのれんと無形資産です。無形資産の中身は主に商標権と顧客関連資産で、概ね20年程度で償却しています(FY19に一部減損)。
リーマンショックの金融危機時も減配することなく配当を維持してきました。自社株買いも毎年実施。ただ、FY20はパンデミックの影響か、自社株買いの規模がやや少なく総還元性向は67%にとどまりました。
“【HSY銘柄分析】ハーシーはキスチョコで有名な米国最大のチョコレート会社” への1件のフィードバック