ネット上の掲示板に書かれた「12年勤務で手取り14万円って日本終わってますよね?」というコメントに対して、ホリエモンが「日本が終わってんじゃなくて、お前が終わってんだよww」とツイートして炎上しました。背景を省いて抽象的に言いすぎて炎上するいつものパターンですな。。

私はホリエモンの意見にまあ賛同ですかね。

収入が低いとただ不満を言って何も行動しないくらいなら、まだ情報商材やアフィリエイトなどで情報弱者から金を吸い上げる方がマシとさえ思います。自分が生き延びるために他者から奪うというのは、絶対的に悪いこととも思いません(私はそういうゼロサムなビジネスは嫌いですが)。警戒を怠って金を取られた人にも落ち度はあります。動物が生きていくって本来それくらい厳しいことです。今はみんな平和ボケしているだけで。もちろん、強盗や詐欺といった犯罪はダメです。ビジネスのルールに則る必要はあります。

脱税で捕まった青汁王子って人もいましたが、ああいうのは典型的な情弱ビジネスですが、脱税は当然ダメとしても、青汁を売って儲けるのは別に批判されることでもありません。科学的な健康効果が不透明だとしても。プラッシーボ効果という言葉もありますし。マーケティング、コピーライティングが上手ければどんな商品でもリテラシーの低い層から金を吸い上げることができます。

そもそも、科学的な健康効果なんてそんなに重要じゃないのかもしれませんね。買った人が満足ならそれでいいわけです。商品の価値とは相対的、主観的なのです。化粧品だって中身は同じでもブランディングを変更するだけで、数万円の高額商品に変貌すると聞いたことがあります。

たとえ騙されていたとしても、その幻想の中で幸福感を味わえるならそれでいいんじゃないでしょうか。どうせ、人はいつか死ぬんです。生殖以外の人生の唯一の目的は幸せになること。幸せを感じることができれば、その手段が何であろうと関係ない。現実と空想の境目なんて曖昧だと思いますね。映画「マトリックス」の世界は現代のネット社会そのものではないでしょうか。

椎名林檎の『本能』に「終わりにはどうせ独りだし、此の際虚の真実を押し通して絶えてゆくのが良い」という一節があります。「虚(から)の真実」を吹聴して客のメンタルを癒して金を儲けるのは、傍から見れば情弱ビジネスに見えます。しかし、そういった商品の価値もすべて相対的なものであって、本人が「虚の真実」を聞いて気持ち良くなれるならそれでいいのではないでしょうか。

何を以って「情弱ビジネス」と言うのか、というのは意外に難しい問題です。お金が流れるということは社会のニーズがあるということです。トラブルなく取引が成立しているのであれば問題ないとも言えます。

ちょっと話が逸れた気がしますが、給料が少ない理由を安倍首相や日本国家のせいにして不満ばかり垂れてデモ行進するくらいなら、青汁王子みたいに多少胡散臭くても努力してお金を稼ぐ方が立派だと思いますね。脱税は許されないことだけど。

職場にも評論家気取りで不満だけネチネチ言って、自分は何も行動せずリスクを取らない人っています。そういう人苦手です。