大変おすすめな書籍です。
新書なので安くて気軽に読めます。

株式投資について勉強してみたいと思うなら、簿記よりもファイナンスを学んだ方が有益かなと思います。簿記は過去の事実の記帳に過ぎません。株式投資は未来を信じてお金を投じる行為であり、未来の配当をマーケットが予測した結果が株価として表れます。

基礎的なファイナンス理論を理解すると間違いなく株式投資に対する理解が進みます。それで投資リターンが上がるのかと言われれば、それは保証できませんがね。

ファイナンスを理解すると、株式投資について考えるのが楽しくなると思います。ニュースを今よりもっと楽しく読めるようになると思います。

この本は第1章で財務諸表の基本的な読み方を解説してから、第2章以降でファイナンスの解説が始まります。大変親切で読者フレンドリーな構成です。

第1章:会計とファイナンスはどう違う?
第2章:ファイナンス、基本のキ
第3章:明日の1万円より今日の1万円~お金の時間価値
第4章:会社の値段
第5章:投資の判断基準
第6章:お金の借り方、返し方

ファイナンスの基本をすべて網羅しています。これで必要十分です。

分厚いMBAファイナンスみたいな書籍は不要だと思います。ああいう本は、第1章読んだら満足して寝ちゃうでしょ、、多分。変に意識高い系を気取らずに、シンプルでわかりやすい初心者向けな書籍がオススメです。わかりやすいことはいいことです。

『ざっくりわかるファイナンス』は全部読む価値ありますが、第3章は特に重要です。

個人的にファイナンスで必ず押さえておくべきだと思うのは、金融商品の価値とは将来キャッシュフローの割引現在価値の合計である、という考えです。

これは株式も一緒です。

ここがわかると、株式の価値とは配当でしかないという意味でがスッとわかるようになります。

理論価値の考え方をマスターすると、世の中のさまざまな金融商品の理論価格を計算することができるようになります。なぜなら、金融商品の理論価格とは、その商品が将来生み出すキャッシュフローの現在価値の合計だからです。さらっといいましたが、これは結構重要です。

『ざっくりわかるファイナンス』より抜粋

ざっくり分かるファイナンス 経営センスを磨くための財務 (光文社新書)