株式分割をすると株価は上がりがち
GAFAが揃って決算を発表しましたね。最近の強い株価が示唆していた通り各社とも予想を上回る内容でした。私が投資するアップルも良かったです。
決算は色んな解説記事がありますし一旦ここでは置いておくとして、株式分割についてちょっと触れようかなと思い記事を書いています。
アップルが1株を4株に分割すると発表しました。保有銘柄で株式分割が起こるのは初めてです。それだけ株価が好調ということで嬉しいことです。
ただ、分割しても既存株主には何ら経済メリットはありません。分割前後で企業価値は変わりません。1株×$400も4株×$100も結果は$400で同じ。株式分割は売買単価を引き下げて流動性を高めるために行われるだけです。
というのは理論的な話なのですが、実際には分割をするだけで株価は上昇することが多いです。というのも、先に言った通り単価が下がることで流動性が上がるからです。1株当たりの値段が(表面的には)お求めやすくなったので、買い圧力が増して株価が上がります。
が、アップルの株価は高いといっても分割前で400ドル前後です。アマゾンやアルファベットと比べると可愛いもんです。単価が400ドルから100ドルに下がったからって、アップル株に投資しようと思う人がいるかと言えば微妙な気もします。
これがアマゾンだったらね。今は1株買うだけでも30万円以上必要ですし、普通のサラリーマンにはなかなかしんどい価格です。仮に1株を10株に分割して1株3万円くらいになれば、今まで手が出なかった個人投資家の需要が増える効果がありそうです。
アップルみたく400ドルが100ドルになっただけで個人投資家の需要が急増するとは思えません。
分割をすると流動性が高まって株価が上がるだろうと、多くのトレーダーが考えることに意味があるのかな。実際の需要は無視で。その期待自体が一時的にアップルの株価を押し上げる可能性はあると思います。まあ、決算内容が良いからどっちにしても今日の株価は上がるでしょうが。
タイミング投資は無理ですが、高値掴みを避けれるに越したことはありません。個人的には株式分割直後の買いは控えた方がいいかなと思います。長期的に見れば誤差の範囲でしょうが、敢えて高値になりやすいタイミングで掴む必要はないかなと。
まあ、私はこれ以上アップルを買うつもりはありませんが。業績好調で株価が上がるのは嬉しいことですが、ちょっとポートフォリオに占める割合が高くなり過ぎている感があります。リバランスすべきかもしれないけど、なかなか売る勇気がなく・・。
今からアップルを買えるか?
株式分割は業績好調の証。決算発表後の時間外取引でアップルの株価は400ドルの大台を突き抜けました(分割前)。
さすがにちょっとオーバーバリューに見えますよね。どう思います? フェアバリューでしょうか?
PERで30倍を超えます。ビザやマスターカードのバリュエーションに近づいてきました。
PER10倍台半ばだった頃が懐かしい。あの時はiPhoneの売れ行きが落ちてサービス売上もさほど注目されておらず、それくらいのPERで妥当という空気でした。
それがほんの数年でPER30倍でも妥当みたいな空気に変わりました。もう何が正しいのかよくわかりません。低金利だから・・と言いだしたらすべて正当化されそうですが、、
銀行や石油といったバリュー株の決算はまだ好転の兆しが見えません。一方で、GAFAは引き続き業績を伸ばしています。このグロース株リードの時代はいつまで続くのか。私が米国株を始めた頃から「バリュー株の逆転が始まる」と毎年言われている気がします。言い続けりゃいつか当たりますからね。
今のハイテク大手は売上、利益、キャッシュの裏付けがあります。各社の圧倒的な利益率の高さ、潤沢な営業キャッシュを見ればPER30倍くらいなら跳ね返せそうな気はします。少なくともバブルとは言えないかなと感じます。安くはないけど。
じゃあ、仮にアップル株を持ってないとして、今からアップルを買えるか?と言われればなかなか食指は動かないです。配当利回り0.8%くらいだし。でも過去の経験からすると、こういう高値に見える業績好調な銘柄がさらに伸びていきがちです。数年前のマイクロソフトのように。
うーん、難しい、株は。私はどうもPER低めのバリュー株に目がいきがちです。昔は「今は落ち目でも長期的に見ればバリュー株投資家の自分が勝つんだ!」と謎の自信に溢れていましたが、今はもうその自信は消え失せました。
合衆国の大統領選挙結果のこともあろうとは思いますが、景気の回復には最低4年程度を見込む必要がありそうです。低迷して回復が期待できそうもない日本株は、例外を除き切って行く方針です。合衆国のバリュー株が低迷を出するに最低2年ほど要しそうなゆえ、此処は脚が速いアップルなど「特休列車」に乗って当座をしのぐべき ではないかと そう考えているのですが。
2019年度の状態に戻るには、特に旅行業界なのは4年ほどかかりそうですね。
いつかは米バリュー株の時代が来るとは思いますが、それまでグロース株の値上がりを横目で見ながら配当をコツコツ再投資していくというのは、思ったよりもしんどいことだと経験を通じて思い知りました。
ハイテク株はもはや債券的な位置づけになってきましたね。
おっしゃる通り、当座をしのぐ場として需要が高まっていると思います。
ワクチン開発が成功したら、ハイテクは当面はアンダーパフォームするだろうと思います。