例年になく忙しい日々が続いています。決算がある4、5月が忙しいのは慣れっこだけど、6月がここまで忙しいのは初めてかも。経理の仕事が嫌いだったら病んでそうです。幸い元気ですが。

2021年度の4月そして5月の月次決算をまとめ終わったところなのですが、PLがすっごいことになってます。今まで見たことないような営業利益率です。まるでマイクロソフトの財務データを分析しているかのような錯覚に陥ります。

トップラインはコロナ前の水準に戻ってきました。原価率(粗利率)はさほど変わらない。

変わったのは販売費及び一般管理費(SGA)です。SGAはコロナ前の水準に全く戻っていません。特に旅費とマーケティング費用。

旅費は出張がないからです。マーケティング費用はまだ都内は緊急事態宣言下でもあるし、積極的に活動できないのでしょうか。詳しいことはわかりません。

今後これらのコストも徐々に増えていくとは思いますが、コロナ前の水準には戻りそうにない感じがします。特に旅費。

営業利益は想定を大きく上回る金額になっています。年初に投資家に示した業績予想はもはや意味のない数字になりつつあります。近いうちに、業績予想を上方修正せざるを得なくなると思います。

これは会社の、というかCEOやCFOの性格によるところもある思いますが、往々にしてガイダンスって保守的ですよね。コロナ禍で将来が見通せないと言いやすい昨今は、特にその傾向が強いと感じます。

日経平均もS&P500指数に負けないくらい上がってきましたが、バブルではありません。業績が伴っています。これはうちだけの現象ではないはずです。どの会社も営業経費が減って増益傾向になっていると思われます。

今までどれほど余計な経費を使っていたかが明るみに出ちゃった感じがしますね。

経理部の同僚とは「こんだけ儲かってるならボーナス増やしてほしいよなあ(笑)」的な会話をしてますが、それは叶わぬ夢です。ちょこっとは増えるでしょうが、増えた利益の大半は株主と経営陣が持っていきます。そういうもんです。

よく言われることですが、コロナ禍は持てる者と持たざる者の格差をさらに広げてしまいました。株式投資家など持てる者は保有資産の時価が増えてリッチになっています。

日本、米国ともに株価は高いですが、今は株を買うタイミングではないのでしょうか。米10年債利回りの低下は近い将来の景気後退を示唆しているとも言われます。

わからないけど、某グローバル企業の経理の現場から言わせてもらうと、景気はすっごく良いですよ。それはもう株価に織り込み済みってことでしょうか。

今の強い業績モメンタムの腰がすぐに折れるとはなかなか思えないんですよね。今はサイクル後期ではなくむしろ初期って感じがします。そうポジティブに考えて、マーケットに居座ろうと思います。