堀古英司氏が半年ぶりにブログを更新されています。タイトルは「ニンフレ懸念」~インフレを怖がり過ぎるリスク~です。
ニンフレとは何やねん?、打ち間違いか?と思いましたが、偽のインフレ→ニンフレとのこと。
座布団一枚!とは言えないかな(←失礼)。まあ、兎にも角にも堀古氏は最近話題になりがちなインフレについて、みんな心配し過ぎだとなだめています。
最近、アマゾンやフェイスブックなどはかつてないほど割安だと評価されている記事をよく見かけます。同感です。フェイスブックは結構上がったけど、アマゾンはもう1年くらい横ばいが続いていますね。アップルはやや下落気味だし。
良い決算を出して、PERも下がってきているのに、大手テクノロジー株が買われていないのは、インフレ加熱そしてそれがもたらす長期金利上昇をマーケットが懸念しているからでしょう。
インフレは持続的なのか、一時的なのか、著名人の中でも意見が真っ二つに割れている中、私の意見(てか直観)なんて全く無価値なことは承知しています。が、せっかくの個人ブログなので以前から主張していますが、私は「インフレは一時的(=ニンフレ)」論者です。
堀古さんが同じご意見でうれしかったです!
ロビンフッドなどアメリカは今年も大型IPOがめじろ押しです。ユニコーンと呼ばれる時価総額10億ドルどころではない規模の会社が多くあります。SPACは下火になってきましたが、新たなテクノロジーに金がじゃぶじゃぶ注がれています。
金融緩和で金が余り過ぎているという解釈も確かにできますが、それが社会の生産性を急速に高めているという見方もできると思います。
労働者不足による賃金の持続的な上昇を起きないと思います。資本家は人間ではなくテクノロジーに頼ろうとしています。コモディティな労働力の対価はさして上がることはなく、テクノロジーを創造できる一部の高度労働者に対する給料だけが上がっていくだけ。
もちろん、テクノロジーを利用する資本家の収入も上がっていきます。「r>g」の世界はますます加速するでしょう。
社会全体として賃金上昇が抑圧的ならば、インフレも持続しないと思います。これが私の仮説です。
米10年債利回りも落ち着いてきましたね。いま1.4%台です。債券市場もやはりインフレは織り込んでいない。
ただ、もうちょっと時が経過しないと答えはわからない。特に秋頃に失業保険の追加給付が切れて、低賃金の労働者がどれくらい雇用に戻ってくるか。ある程度戻ってくれば、賃金上昇はコロナ前と同じく抑えられるのではないでしょうか。
インフレ懸念はやはり「ニンフレ」だったとマーケットが自信を深めれば、アマゾンなど高収益な大手ハイテク株は余裕で新高値を更新してくると思います。
今、ハイテク株(グロース株)よりエネルギー株(バリュー株)などに強いモメンタムを感じるところですが、私は前者を多めに持っておいたほうがいいと考えています。