FY19(2019年8月期)決算データ反映、コメント刷新(2019/10/15)

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はコストコ・ホールセール(COST)をご紹介します。

基本情報

会社名コストコ・ホールセール
ティッカーCOST
創業1976年
上場1993年
決算8月
本社所在地ワシントン州
従業員数254,000
セクター生活必需品
S&P格付A+
監査法人KPMG
ダウ30×
S&P100
S&P500
ナスダック100×
ラッセル1000

地域別売上構成比

セグメント情報

※コストコは報告セグメント=地域と定義している

セグメント別売上構成比

セグメント別売上高推移

セグメント利益推移

セグメント利益率推移

業績

キャッシュフロー

バランスシート

資産

負債純資産

株主還元

連続増配年数

15年

過去10年の配当成長

年率+13.3%

この10年で配当は3.5倍になりました。

過去の株主リターン(年率、配当込み)

過去10年(2009~2018):+17.5%
過去20年(1999~2018):+10.7%
過去30年(1989~2018):+11.9%

バリュエーション指標(2019/10/15時点)

予想PER:32.2倍 最新情報はこちら

配当利回り:0.9% 最新情報はこちら

コメント

1976年にアメリカサンディエゴの飛行機格納庫を倉庫型店舗として改造して営業を開始したことが、コストコ・ホールセール(COST)の始まりです。入店できるのは有料の会員限定で、会員にならなければ店舗内を見学することすら許されません。

年会費は日本では4,400円、米国では60ドルです。米国ではExecutive memberという年120ドルのアッパークラスが存在し、これに加入すると買い物の都度2%のキャッシュバックを受けれるそうです。有料会員数は5千万人を超えます。

コストコは商品を大量に廉価で販売しているので、商品販売自体の営業利益は小さいです。儲けの源は会費収入です。アメリカ・カナダの会員更新率は90%を超えており顧客の忠誠心の高さが伺えます。

アメリカ・カナダが主なビジネス領域で、両国合わせて780店舗以上を運営しています。日本にも25店舗ほどあります。私は行ったことありませんが。

食品や衣類、家電、電子機器などあらゆる商品を大型店舗内に陳列して販売しています。コストコと言えば、大きな買い物カートを押しながら大量にまとめ買いする光景が目に浮かびます。

「カークランドシグネチャー」というプライベートブランド(PB)を展開しており、コストコの売上高の25%を占めます。

アメックスとのクレジットカード提携を解消し、今はシティグループと提携しています。

財務データを確認してみましょう。

売上高は右肩上がりを続けています。小売り大手のウォルマートやターゲットに比べて勢いがありますね。売上規模はウォルマートの3分の1強です。

粗利率は13%前後で競合ウォルマート(約20%)に比べると低いです。採算ギリギリのラインで販売しているので、このような低いマージンになっています。しかし、会費収入がそのまま利益になるので問題ありません。

FY19(2019年8月期)の売上高は1527億ドルで前年比+8%。新店舗の売上が寄与し米国で+9%の成長を記録。カナダも為替影響を除いた実力ベースで+5%の伸び。FY19の純利益は36億ドルで前年比+17%。

EPSは綺麗な右肩上がりで、ROEも25%を超えており高水準。

営業CFは売上高と連動して上昇しています。店舗への設備投資がフリーキャッシュフローを抑えています。営業CFマージンは3%~5%と一般的には低い数字ですがビジネスモデル的に仕方ありません。低マージンを相殺する高回転率で高いROEを目指すモデルです。ウォルマートの同指標もこんなもんです。

バランスシートを見てましょう。流動資産と固定資産が半々です。買収をあまりしてないようで「のれん」はありません。固定資産は建物などの有形固定資産が大半を占めます。これほど有形固定資産を抱えるということは、店舗として利用している倉庫は自社保有なのでしょう。

DPS(一株当たり配当)は毎期上昇しています。配当性向は30%ほどで増配余地を残しています。配当利回りは1.0%ほどでやや低めですが、頻繁に特別配当を出しています。最近では2017年には1株当たり7ドル、2015年に1株当たり5ドル、2012年に1株当たり7ドルの特別配当を実施しています(総還元性向が上がっているのがグラフから読み取れるかと思います)。

特別配当まで加味すればコストコの実質配当利回りは5%を超える年もあります。隠れ高配当銘柄と言えるかもしれません。しかしやはり特別配当は予測できないので、個人的には普通配当をガンガン増配して欲しいところです。

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