※2020年12月期決算データ反映、コメント刷新
S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。
データソースはMorningstarです。
今回はデルタ航空(DAL)をご紹介します。
基本情報
会社名 | デルタ航空 |
ティッカー | DAL |
創業 | 1924年 |
上場 | 2007年 |
決算 | 12月 |
本社所在地 | ジョージア州 |
従業員数 | 74,000 |
セクター | 資本財 |
S&P格付 | BB |
監査法人 | EY |
ダウ30 | × |
S&P100 | × |
S&P500 | 〇 |
ナスダック100 | × |
ラッセル1000 | 〇 |
地域別情報
地域別売上構成比
地域別旅客収入推移
セグメント情報
セグメント別売上構成比
セグメント別売上高推移
業績
キャッシュフロー
バランスシート
資産
負債純資産
株主還元
※純損失のFY20は便宜上、配当性向、総還元性向ともに100%としている
連続増配年数
–
過去7年の配当成長
年率+18.9%
この7年で配当は3.3倍になりました。
過去の株主リターン(年率、配当込み)
上場以来(2008~2020):+8.9%
バリュエーション指標(2021/3/9時点)
予想PER:12.4倍 最新情報はこちら
配当利回り:N/A 最新情報はこちら
コメント
デルタ航空はアメリカン航空に肩を並べる世界トップクラスの規模を誇る大手航空会社です。
アムステルダム、アトランタ、ボストン、デトロイト、ロンドン、ロサンゼルス、ミネアポリス、ソルトレイクシティ等をハブ空港として運行しています。売上高の8割弱は北米での旅客です。
製油所部門を保有しており売上高の約1割を占めます。完全子会社のMonroe社がフィラデルフィアで運営する製油所の収益が帰属します。燃料精製を自社で行うことでコストを削減できるのでしょう。外部航空会社への販売もしています。
以前はウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイが、航空株に積極投資しており、デルタ航空株は2019年末時点でバークシャーの上場株ポートフォリオの1.7%を占めていました。
しかし、コロナ禍を受け、2020年に保有する航空株をすべて売却しました。
財務データを見てみましょう。
FY20の売上高は171億ドルで前年比▲64%。COVID-19のパンデミックにより航空需要が激減しました。メインキャビン、ビジネス・プレミアムともに70%の減収。
営業利益▲42.5億ドル、純損失▲123.9億ドルと大赤字。固定費が多いビジネスなので、売上減少が利益減に直結します。
キャッシュフローもマイナス。
損失計上にもかかわらず総資産が増加しています。200億ドルを超える借入を行ったためです。
FY13から配当を出し増配を続けてきましたが、FY20に一時配当停止となっています。自社株買いも停止。
こんばんは。いつも楽しく拝見しております。
うちの会社は実務上はリース料総額300万円超の物をBSにのせています。
日本の会計基準ではオペレーティング/ファイナンス とか所有権移転/移転外
などの区別があると思うのですがアメリカでも似たような分け方なのでしょうか?
こんばんは。
うちも同じですね。
少額リースは一括費用処理して、金額が一定以上になるとオンバランスします。
>日本の会計基準ではオペレーティング/ファイナンス とか所有権移転/移転外などの区別があると思うのですがアメリカでも似たような分け方なのでしょうか?
↑
とってもタイムリーなグッドクエスチョンですね!!
IASB(国際会計基準の作成団体)とFASB(米国会計基準の作成団体)の共同プロジェクトで、新リース会計基準IFRS16号が作成され2019年4月~より適用になります。
新リース会計基準では、オペレーティングリースとファイナンスリースの区別はなくなります。
そういう概念、言葉が消えると思ってください。
基本はすべてオンバランスです。
オンバランスされる範囲は従来より拡大します。
たとえば、ビルを賃借して入居している企業は多いですが、こういう賃貸オフィスの賃料もオンバランスして減価償却しなくてはなりません。
最近は「持たない経営」から自社ビルを保有しない企業が多いので、これは結構インパクトあると思います。
ただし、すべてオンバランスというわけではなく、短期リース(期間1年以内)or少額リース(金額規定はないけど100万円未満くらいかな?)はオフバランス処理可能です。
つまり、ここは従来のオペリの会計処理が可能です。
あと「リース資産」という言葉ではなく、「使用権資産」という言葉になります。
以上、IFRS16号の内容です。
FASB共同プロジェクトですから、米国会計も同じになると思われます。
こんばんは。
デルタ航空ですね。
どうやらバフェットは、先日追加投資した株式を半値で手放した様です。
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO57675980U0A400C2000000?s=3
コロナの影響が想定を超えており、
当面の株価回復は、難しいと判断した様です。
私も先月は、一時の戻り相場で5年前のNISAを何とか利確して何年か振りに大幅に売り越した月となりました。
現状外国株は、インデックスの積立投信、確定拠出年金合わせて7,8万の積立のみ続けて、時期を見計らい再投資の方針にしています。その額も何回かに分けた方が無難ですね。
落ち着く迄は、値動きが比較的読みやすいJリートの銘柄中心に短期、スイングトレードに徹しています。
おはようございます。
IBMの時もそうですが、違うと思ったらバフェットは行動が早いですね。
個人投資家がタイムリーに追随するのは無理です(バークシャー株を買えば可能ですが)。
経済シャットダウンがいつまで続くか、これが目前の株価を左右しそうです。
すでに大幅下落していますが、仮に夏以降もシャットダウンだと更なる下落は免れないと覚悟しています。
しんどいのは投資家だけじゃないですね。
みなで乗り越えていきたいです。
はじめまして。
米国株の銘柄分析や会計学の知識について、いつも勉強させてもらっています。
なんと、バークシャーが買増したばかりのDALを一部売却していたそうです。
さすがのバフェットもコロナの影響を過小評価していたのでしょうかね。
P.S. Hiroさんの会計的人生観(?)から綴られる雑談記事も楽しませてもらっています。
はじめまして、こんばんは。
コロナ影響の過小評価と思いきや、別の思惑もあるという情報もあります。
真実はわかりませんが、バフェットが安易に資金を投じるとは思えないですよね。
ここまで頑なに自社株買いを拒否して現金を積み上げてきたバフェットの投資行動に注目ですね。
コロナで雑談記事どころではなかったですがw、気晴らしにちょくちょく挟んでいきます!
今後ともよろしくお願いします。