※2018年12月期決算データ反映、コメント刷新(2019/5/3)
S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。
データソースはMorningstarです。
今回はメルク(MRK)をご紹介します。
基本情報
会社名 | メルク |
ティッカー | MRK |
創業 | 1891年 |
上場 | 1946年 |
決算 | 12月 |
本社所在地 | ニュージャージー州 |
従業員数 | 69,000 |
セクター | ヘルスケア |
S&P格付 | AA |
監査法人 | PwC |
ダウ30 | 〇 |
S&P100 | 〇 |
S&P500 | 〇 |
ナスダック100 | × |
ラッセル1000 | 〇 |
地域別売上構成比

セグメント別売上構成比

業績


キャッシュフロー

バランスシート
資産

負債純資産

株主還元

連続増配年数
7年
過去10年の配当成長
年率+2.7%
この10年で配当は1.3倍になりました。
過去の株主リターン(年率、配当込み)
過去10年(2009~2018):+13.8%
過去20年(1999~2018):+3.9%
過去30年(1989~2018):+10.7%
バリュエーション指標(2019/5/3時点)
予想PER:15.0倍 最新情報はこちら
配当利回り:2.8% 最新情報はこちら
コメント
米メルクはオンコロジー(がん)や糖尿病、肺炎、循環系など多様な分野に製品ポートフォリオを持つ大手製薬メーカーです。
2009年にシュリング・プラウを買収して世界トップクラスの規模に成長しました。2018年度のメルクの売上高は423億ドルで、ロシュ(スイス)、ファイザー(米国)、ノバルティス(スイス)に次ぐ第4位でした。売上高の4割が米国で、その他欧州・中東、アジア等世界中で事業を展開しています。
開示セグメントは製薬とアニマルヘルスの2つに分かれますが、売上高の9割は医薬品部門です。主もパイプラインとしては、糖尿病治療薬の「ジャヌビア」「ジャヌメット」、免疫チェックポイント阻害によるがん治療薬の「キイトルーダ」です。子宮頸がん予防ワクチンの「ガーダシル」、高脂血症治療薬の「ゼチーア」、C型肝炎治療薬の「ゼパティア」などがあります。
キイトルーダを始め革新的な医薬品ポートフォリオを持ち、他の製薬メーカーに比べて値上げし易い状況にあるのがメルクの強みです。

財務データを確認してみましょう。
FY09→FY10にかけて売上高が急伸していますが、2009年11月に米シェリング・プラウを買収した影響です。この買収によって当時のメルクの売上高はファイザーに次ぐ世界2位になりました。FY14に純利益・EPSが急激に伸びていますが、これはバイエルへの事業売却益を数十億ドル計上したためです。
FY18の売上高は423億ドルで前年比+5.4%。キイトルーダが成長ドライバーとなりました。キイトルーダの売上高はFY17が38億ドルだったのに対して、FY18は71億ドルでした。ガーダシルの売上高も前年比で1.5倍ほど増加しており、売上成長に貢献しました。
FY18の純利益は62億ドルで前年比+160%。税制改革や組織再編に伴って前期当期ともに特殊要因の利益・損失が計上されており、純利益を比較する意味はあまりないかな。特殊要因を除外した調整後純利益はFY17が109億ドルに対して、FY18は116億ドルです。売上増加に伴って、きちんと利益も伸びていることがわかります。
バランスシートを見てみましょう。流動資産3割、固定資産7割です。流動資産は現金、在庫、売掛債権といった運転資本。固定資産はのれんと無形資産が多いです。無形資産は買収で取得した医薬品の販売権、特許権などです。
配当は緩やかながら増加基調。連続増配年数は7年ですが、リーマンショックの時も減配せず配当を維持した実績を持ちます。自社株買いは多めです。FY18は配当総額の1.8倍に相当する91億ドルの自社株を買い戻した結果、総還元性向は229%となっています。
MRK 50ドルで指値してみました。
こんばんは。
50ドルまで下がれば、2014年以来の安値です。
配当利回りも3.8%まで上がります。
私は指値は入れておりませんが、機会あれば投資しようと思います。
PERは割高とか割安とかで判断されますが、実際問題なのはEPSがどれだけ成長するかというところです。バフェットでいうEPS成長率とBPSの兼ね合いがもっとも大切でしょう。製薬、石油関連ビジネスなどはリスクが高く、PERが高めに表示されますが、実際割高とは言えないですね。MRK、PFE、RDS-B、XOMなんかはなんだかんだ言って、ビジネスは続くでしょう。上にあげた会社は時に裏打ちされた会社ですし。ちなみにアップル、マイクロソフトがPERを見る限り割高とはいえるか正直微妙ですね。ビジネスモデルをみないとダメです。個人的にはHD、COST、MCDなんか高値圏ではありますが、ビジネスの成長を考えると必ずしもそうでもないと思いますが。。。個人的に安いと思うのはPGですが。
PERはあくまで参考値として利用する姿勢が大切ですね。
長期金利と比較することの重要性も、ブログ記事を書きながら改めて理解することができてよかったです。
アウトプットすると、自分のインプットも深まります。
仰る通り、結局はEPSが成長できるかどうかが大事ですね。
もっと言えば、EPSよりもDPSです。
利益やフリーCFは大切ですが、最終的にそれが配当されない限り株主にとって利益ではありませんから。
将来キャッシュフローを割り引く計算でも、フリーCFではなく配当を割り引くのがやはり正しいだろうと思っています。
製薬や石油関連は損益のボラティリティが高いので、PERに一貫性がない特徴があります。
たとえば石油価格が急落してエネルギー企業の業績が悪化すると、XOMやCVXのPERは50倍と算出されたりします。
こういう高いPERは割高を示すことはないですね。むしろ割安感を示すこともあるくらいです。
製薬会社は臨床試験というリスクファクターはありますが、まだ損益のブレは緩やかな方かな~とは感じています。特に大手は。
私はマイクロソフトは超有望だと思っています。
エクエルやワードを使わないなんて、仕事でもブログでも考えられないです。
マイクロソフトのクラウドAzureは、エクセルなどとの同期をうまく使ってシェアを伸ばしているみたいです。
マイクロソフトとアマゾンは完全には競合していないのかもしれません。
ハイテクは今IBMを持っていますが、MSFTも欲しいとずっと思っていました。
でも最近株価上がっちゃって買うには抵抗あります。
COSTは割安だってWSJで報道されていました。
利回り低いので、私は買いませんが。
PGはいいですよね。