※2020年12月期決算データ反映、コメント刷新

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はファイザー(PFE)をご紹介します。

基本情報

会社名ファイザー
ティッカーPFE
創業1849年
上場1944年
決算12月
本社所在地ニューヨーク州
従業員数78,500
セクターヘルスケア
S&P格付A+
監査法人KPMG
ダウ30
S&P100
S&P500
ナスダック100×
ラッセル1000

地域別情報

地域別売上構成比

地域別売上高推移

セグメント情報

バイオ医薬品事業の単一セグメント

業績

キャッシュフロー

バランスシート

資産

負債純資産

株主還元

連続増配年数

11年

過去10年の配当成長

年率+7.8%

この10年で配当は2.1倍になりました。

過去の株主リターン(年率、配当込み)

過去10年(2011~2020):+12.3%
過去20年(2001~2020):+2.7%
過去30年(1991~2020):+11.7%

バリュエーション指標(2021/3/30時点)

予想PER:12.0倍 最新情報はこちら

配当利回り:3.2% 最新情報はこちら

コメント

ファイザーは世界最大級の売上規模を誇る製薬メーカーです。

米国を含む先進国での売上高が全体の80%で、アフリカ・中南米などの新興国が20%です。

バイオ医薬品と、特許切れ製品を取り扱うアップジョンの2事業を抱えていましたが、2020年にアップジョン事業をマイランと統合する形で譲渡しました。高コレステロール血症治療剤「リピトール」や「バイアグラ」を手放しました。

残るバイオ医薬品部門の主な治療分野は内科、ワクチン、腫瘍学、炎症、気象疾患など。具体的な医薬品としては肺炎球菌ワクチンの「プレベナー」、疼痛治療薬「リリカ」、関節リウマチ薬「エンブレル」、抗凝固薬「エリキュース」などがあります。

これまで多くのM&Aを繰り返して巨大化してきました。2000年に米ワーナー・ランバートを、2003年に米ファルマシアを買収。2009年には米ワイスを約6兆円で買収しました。2014年に英アストラゼネカの買収に乗り出すもこれは破談しました。その直後2015年には、注射薬メーカーのホスピーラを約2兆円で買収しています。

2016年にはアイルランドの同業アラガンを約17兆円で買収しようと試みましたが撤回。当時のオバマ大統領がタックス・インバージョン(低税率国への本社移転)取り締まりを強化していたことを考慮したと言われます。ファイザーはアラガンに1.5億ドルの違約金を支払いました。

アラガンは破談となりましたが、同2016年に米バイオ医薬品会社のメディベーションを約1.4兆円で買収。メディベーションは前立腺がん治療薬「イクスタンジ」を保有しています。仏サノフィと買収合戦を繰り広げた上での獲得でした。

このようにファイザーは事業の買収、売却を繰り返しており、多様な製品ポートフォリオを構築しています。特定の一つの製品に大きく依存していないのが特徴です。

財務データを確認してみましょう。

FY20の売上高は419億ドル。アップジョン部門の売上がないので単純に前年比較すると当然減収です。バイオ医薬品部門のみで比較すると+2%と微増。

FY20の純利益は96億ドル。ここも単純前年比は意味がないですね。バイオ医薬品部門のみの調整後EPSは前年から16%成長しています。

バランスシートを見てましょう。固定資産の大半はM&Aによる「のれん」と無形資産です。製薬会社らしく純資産は比較的厚めです。

グラフからは読み取れませんが、ワイス買収に伴う債務負担のため2009年に配当を50%カットしました。2010年以降は緩やかながら増配を続けています。自社株買いも継続的に実施してきましたが、FY20はゼロでした。