※2018年12月期決算データ反映、コメント刷新(2019/3/6)

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はブラックロック(BLK)をご紹介します。

基本情報

会社名ブラックロック
ティッカーBLK
創業1988年
上場1999年
決算12月
本社所在地ニューヨーク州
従業員数14,900
セクター金融
S&P格付AA-
監査法人Deloitte
ダウ30×
S&P100
S&P500
ナスダック100×
ラッセル1000

地域別売上構成比

AUM(運用資産残高)の商品種類別構成比

AUM推移

業績

キャッシュフロー

バランスシート

資産

負債純資産

株主還元

連続増配年数

9年

過去10年の配当成長

年率+14.4%

この10年で配当は3.8倍になりました。

過去の株主リターン(年率、配当込み)

過去10年(2009~2018):+18.6%
過去20年(1999~2018):+23.8%

バリュエーション指標(2019/3/6時点)

予想PER:14.8倍 最新情報はこちら

配当利回り:3.1% 最新情報はこちら

コメント

ブラックロックはAUM(運用資産残高)6.0兆ドルを誇る世界最大の資産運用会社です。AUM残高ではブラックロックが首位で、2位にバンガード、3位にステートストリート、4位にフィデリティが続きます。

世界100カ国以上の顧客に資産運用サービスを提供しています。収入の65%が米国、30%が欧州中東です。

iシェアーズという有名ブランドを有しています。2009年に当時業界トップだったバークレイズ・グローバル・インベスターズ(BGI)を買収し、iシェアーズを継承しました。昨年末時点のiシェアーズETFの運用残高は1.7兆ドルでAUM全体の約3割を占めます。

あなたもiシェアーズETFのお世話になっているかもしれません。S&P500連動のIVVや高配当系のHDV、好配当のDVY、北米を除く先進国株に投資するEFA、新興国株に投資するEEMなどがあります。他にはIXJ(ヘルスケア)やKXI(生活必需品)などのセクターETFもあります。ブラックロックのETFを活用すれば、世界中のあらゆる資産クラスに低コストでアクセスすることができます。

資産運用ビジネスはスケールメリットを得ることが重要なので、信託報酬を下げてでも顧客資金を惹きつけようとします。コスト競争は過熱しています。S&P500ETFであるIVVの現在の経費率は僅か0.04%ですが、ライバルのバンガードはさらに低い0.03%の経費率を実現しています。

財務データを見てみましょう。

FY10に売上高が2倍超に急増していますが、当時業界トップだったBGIを買収したためです。この時に「iシェアーズ」事業も獲得しました。当買収を以ってブラックロックは世界最大の資産運用会社となりました。

FY18末のAUMは5.97兆ドルでFY17末の6.28兆ドルから減少しました。市場価格下落と為替影響がマイナスに効きましたが、純流出入はプラスでした。資金流入にもっとも貢献しているのがiシェアーズです。

FY18の売上高は142億ドルで前年比+13%。iシェアーズETFの手数料収入はFY17が40億ドルなのに対して、FY18は43億ドルと依然堅調に伸びています。債券ETFの手数料収入も伸びました。

FY18の純利益は43億ドルで前年比▲13%。FY17に税制改革関連で12億ドルの特別利益があった反動です。調整後利益は前年比+10%と売上伸長率とほぼ同じペースで成長しています。なお、FY18の税負担率は20.0%で法人減税の効果がしっかり表れています。

キャッシュも潤沢。営業CFマージンは過去10年平均で28%ほど。

バランスシートを見てみましょう。諸事情あって過去2年分のみです。もっとも大きな資産は「セパレート・アカウント資産(Separate account assets)」という項目で全体の7割を占めます。金額にして約1,100億ドル。初耳でしたが、ググって調べたところ、富裕層から資金を預かって専用の個別口座で運用している残高のようです。ラップ口座みたいなものでしょうか。その見合いとして負債純資産側に「セパレート・アカウント負債」が同額計上されています。

配当は金融危機が落ち着き出した2010年以降から順調に増えています。自社株買いも多く、概ね配当総額と同額の自社株買いを毎年実施しています。総還元性向は80%~90%ほど。