※2021年12月期決算データ反映、コメント刷新

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はマクドナルド(MCD)をご紹介します。

基本情報

会社名マクドナルド
ティッカーMCD
創業1940年
上場1966年
決算12月
本社所在地イリノイ州
従業員数約20万人
セクター一般消費財・サービス
S&P格付BBB+
監査法人EY
ダウ30
S&P100
S&P500
ナスダック100×
ラッセル1000

地域別情報

地域別売上構成比

地域別売上高推移

セグメント情報

セグメント別売上構成比

セグメント別売上高推移

業績

キャッシュフロー

バランスシート

資産

負債純資産

株主還元

連続増配年数

46年

過去10年の配当成長

年率+7.6%

この10年で配当は2.1倍になりました。

過去の株主リターン(年率、配当込み)

過去10年(2012~2021):+13.5%
過去20年(2002~2021):+15.3%
過去30年(1992~2021):+14.0%

バリュエーション指標(2022/3/5時点)

予想PER:24.6倍 最新情報はこちら

配当利回り:2.3% 最新情報はこちら

コメント

マクドナルドは世界的に有名なハンバーガーチェーンです。マック、たまに無性に食べたくなる時があります。MCD株主になってからというもの、月に2回はランチにマックに行ってます。

売上高の4割が米国内で6割は米国外です。2021年末時点、世界119カ国に40,031店舗を展開しています。

米マクドナルドが世界各国の販売店舗を直接運営しているケースは稀で、大半の店舗はフランチャイズ(FC)です。4.0万店舗のうち3.7万店舗がFC店で、全店舗の93%に相当します。FC店舗の売上高の数%(ロイヤリティ)及び不動産賃借料を徴収しています。

FC化することで店舗設備や人員といった固定費リスクを先方に転嫁して、利益だけを吸い取ることができます。非常に効率的なビジネスと言えます。世界的な外食ブランドだからなせる業です。

財務データを確認してみましょう。

売上高はFY13の281億ドルをピークに減収傾向ですが、これはFC化を進めているためです。総売上高は減っていますが、高マージンなフランチャイズ収入が増えることで利益率は向上しています。

FY21の売上高は232億ドルで前年比+21%(為替影響除いて+18%)。既存店売上は前年比+17%でした。前年はCOVIDの影響で一部店舗が閉鎖していましたが、21年度は回復。

営業利益98.7億ドル(前年比+37%)、純利益75.4億ドル(前年比+60%)。ともに過去最高益でした。

FC化が貢献し営業利益率は43%という高水準。22年度も同じくらいの利益率を見込んでいます。

FY19に総資産が増加しているのは、新リース会計基準の適用によって従来オフバランスだったリース資産(オペレーティングリース)133億ドルを資産計上したためです。見合いのリース債務も増加。

純資産がマイナスになっています(債務超過)が、積極的な株主還元によって純資産が削られたためです。業績好調、キャッシュ潤沢であり債務返済に懸念はありません。

連続増配46年。これまで自社株買いも積極的に実施してきましたが、この2年は少なめです。21年度の総還元性向は63%とマクドナルドにしてはかなり低い還元率でした。