※2019年12月期決算データ反映、コメント刷新

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はブリティッシュアメリカン・タバコ(BTI)をご紹介します。

基本情報

会社名ブリティッシュ・アメリカン・タバコ
ティッカーBTI
創業1902年
上場
決算12月
本社所在地ロンドン
従業員数55,000
セクター生活必需品
S&P格付
監査法人
ダウ30
S&P100
S&P500
ナスダック100
ラッセル1000

地域別情報

地域別売上構成比

地域別売上高推移

セグメント情報

セグメント別売上構成比


セグメント別売上高推移

業績

キャッシュフロー

バランスシート

資産

負債純資産

株主還元

連続増配年数

2年(ドルベース)

過去10年の配当成長

年率+8.2%

この10年で配当は2.2倍になりました。

過去の株主リターン(年率、配当込み)

過去10年(2010~2019):+7.7%
過去20年(2000~2019):+16.8%
過去30年(1990~2019):+11.9%

バリュエーション指標(2020/4/4時点)

予想PER:8.6倍 最新情報はこちら

配当利回り:7.1% 最新情報はこちら

コメント

ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI)は英国ロンドンを本社とする世界最大のタバコ会社です。2017年10月に米同業レイノルズ・アメリカンを買収し、フィリップモリスを抜いて世界最大のタバコ会社となりました。BTIはかねてよりレイノルズの株式42%を保有していましたが、残りの未保有株58%相当を取得するに至りました(取得対価418億ポンド)。

レイノルズ買収に伴って地域別売上構成比も大きく変化しました。現在、売上高の約4割が米国です。英国資本ですがビジネスの主戦場は米国です。つまりFDAの規制リスクに晒されています。

開示セグメントは大きく以下の2つ。
・加熱たばこ
・新カテゴリー(電子たばこ等)

「加熱たばこ」は紙巻たばこと加熱式たばこ(グロー)を取り扱う主要事業です。主なブランドとしては「ケント」、「ダンヒル」、「ラッキーストライク」、「ポールモール」、「キャメル」、「ロスマンズ」、「ニューポート」などが該当します。

昨年2018年にFDAが米国内でメンソールたばこを禁じる規制を検討していると発表しました。BTIは米メンソールたばこ「ニューポート」ブランドを保有しており、その影響が懸念されます。

財務データを確認してみましょう

売上高は130億~150億ポンド程度で安定してきましたが、FY17から200億ポンドの大台を超えています。レイノルズ買収による増収です。なお、FY17の純利益が飛び抜けているのは、既保有レイノルズ株の時価評価益等の影響で多額の特別利益が出たためです。

FY19の売上高は258億ポンドで前年比+5.7%。加熱たばこの販売数量は6,680億本と前年から4.7%減少しましたが、単価上昇で補完しました。BTIの世界シェアは0.2%改善。日本(ラッキーストライク、KOOLが牽引)、パキスタン、バングラデシュ、メキシコが伸びました。

FY19の純利益は57億ポンド。前年よりやや減益。カナダケベックの集団訴訟、ロシアでの訴訟等に対する費用を計上し営業利益が押し下げられました。特殊要因を除いた調整後利益ベースでは6.7%の増益でした。

営業CFマージンは30%超あり高収益。キャッシュフローは安定しています。

バランスシートは固定資産(非流動資産)が91%を占めます。主に過去の買収で計上した無形資産、のれんです。レイノルズ買収で有利子負債が増えており、財務安全性は悪化しています。

過去10年の増配率(年率)は8.2%と健闘。英国企業らしく自社株買いは少なめです。FY19の配当性向は81%でさほど余裕はありませんが、最近はタバコ会社はどこもこんな感じですね。