※2020年12月期決算データ反映、コメント刷新
S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。
データソースはMorningstarです。
今回はJPモルガン・チェース(JPM)をご紹介します。
基本情報
会社名 | JPモルガン・チェース |
ティッカー | JPM |
創業 | 1799年 |
上場 | 1969年 |
決算 | 12月 |
本社所在地 | ニューヨーク州 |
従業員数 | 250,351 |
セクター | 金融 |
S&P格付 | A- |
監査法人 | PwC |
ダウ30 | 〇 |
S&P100 | 〇 |
S&P500 | 〇 |
ナスダック100 | × |
ラッセル1000 | 〇 |
地域別売上構成比

業績


バランスシート
資産

負債純資産

株主還元

※FY11、FY12の自社株買い情報は取れず
連続増配年数
8年
過去10年の配当成長
年率+15.4%
この10年で配当は4.2倍になりました。
過去の株主リターン(年率、配当込み)
過去10年(2011~2020):+14.7%
過去20年(2001~2020):+8.4%
過去30年(1991~2020):+16.1%
バリュエーション指標(2021/5/16時点)
予想PER:13.7倍 最新情報はこちら
PBR:2.0倍 最新情報はこちら
コメント
JPモルガン・チェース(JPM)は2000年にJPモルガンとチェースが合併してできた世界最大の金融機関です。NYダウ30銘柄です。
総資産は2020年12月末時点で3.4兆ドル。時価総額世界トップの金融機関です。
売上高の76%が米国内です。
開示セグメントは以下の4つ。
・消費者向け銀行業務(CCB)
・投資銀行業務(CIB)
・ウェルスマネジメント(AWM)
・商業銀行業務(CB)
JPモルガンは、M&Aアドバイスや証券発行サポートなどの投資銀行業務を担っています。チェースは米国内の個人や中小企業向けの金融サービスを提供。売上規模としては、チェースの商業銀行業務の方がJPモルガンの投資銀行業務よりも大きいです。売上全体の45%が個人及び中小企業向けの銀行業務(CCB)です。

財務データを確認しましょう。
FY20の営業収益(売上高に相当)は1,195億ドルで前年比+3%。利息収入減少も、投資銀行部門、住宅ローン手数料の成長が寄与し増収となりました。
FY20の純利益は291億ドルで前年比▲20%の減益。122億ドルの貸倒引当金繰入額が利益を押し下げました。しかし、FY21になってこの貸引はかなり戻し入れられています。ROEは12%。
FY20に総資産が26%も増加しています。負債純資産を見ると預金が増加していることがわかります。給付金等の米政府の支援策の影響です。
この10年の増配率は14%とかなり高いです。自社株買いも多いです。保守的に運営された優良行という印象を持ちます。
はじめまして
JPMは、VYMにもHDVにも組み入れられている銘柄ですが、米国株ブロガーの方で、持っています、と言っている人は見た事がありません。これは、金融株で、今は金融株に投資する時期ではないと、判断しているということなんでしょうか。
はじめまして。
確かに金融銘柄は不人気ですよね。
JPMやBACに投資している人はあまり見かけません。
過去の金融危機の記憶がまだ残っていて、銀行株に対するリスク認識が高いのかもしれません。
あとはおっしゃる通り、低金利というのも問題です。
長期金利が下がって金利マージンが縮小しているので、一般的に考えると銀行株は「買い」とは言えません。
しかし、逆張り発想で今仕込んでおくという判断もあるのかもしれません。
かつてに比べて大手米金融機関のバランスシートは非常に健全ですし、配当は安全です。
バフェットは銀行株を積極的に仕込んでいますよね。
買おうか、迷っていたら、「おは、ぎゃー、買っておけば」となっていました。
第1四半期決算が良かったみたいですね。
銀行株はもっとも売られているセクターです。
ようやくバリュー株が見直されるのか。
バフェットの逆襲が始まるかもしれません。