FY21(2021年9月期)決算データ反映、コメント刷新

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はアップル(AAPL)をご紹介します。

基本情報

会社名アップル
ティッカーAAPL
創業1977年
上場1980年
決算9月
本社所在地カリフォルニア州
従業員数154,000
セクター情報技術
S&P格付AA+
監査法人EY
ダウ30
S&P100
S&P500
ナスダック100
ラッセル1000

地域別情報

地域別売上構成比

地域別売上高推移

セグメント情報

製品種類別売上構成比

製品種類別売上高推移

セグメント利益推移

開示なし

セグメント利益率推移

開示なし

業績

キャッシュフロー

バランスシート

資産

負債純資産

株主還元

連続増配年数

9年

過去9年の配当成長

年率+28.3%

この9年で配当は9.4倍になりました。

過去の株主リターン(年率、配当込み)

過去10年(2011~2020):+29.6%
過去20年(2001~2020):+37.5%
過去30年(1991~2020):+22.3%

バリュエーション指標(2021/11/3時点)

予想PER:26.7倍 最新情報はこちら

配当利回り:0.6% 最新情報はこちら

コメント

スティーブ・ジョブズが1977年にパソコン開発のためにガレージで起業した会社がアップル設立の起源です。

1976年に初代マイクロコンピュータである「AppleⅠ」を開発しました。その後に発表した「AppleⅡ」が大ヒットし、1980年には株式上場を果たします。

1984年にマックの愛称で親しまれる「Macintosh」を発売。今見ると図体がデカく使いにくそうなパソコンですが、当時としては画期的な商品でした。ジョブスは「Macintosh」を「AppleⅡ以来のメチャクチャ凄いPCだ」と自信満々に商品発表を行いました。

ジョブズは「Macintosh」の生産について強気の計画を指示しましたが、当初の販売は計画を下回る結果となりました。それが原因で1985年にジョブスは自らが創業したアップル社を追放されました。1996年に復帰するまでの10年間、アップルはジョブズ不在の時期でした。

2001年にはポータブル音楽プレイヤーのiPodを発売。そして、2007年にiPhoneを発表。iPhoneはアップルのドル箱商品に成長しました。iPhone1台当たりの製造原価は250ドル弱と言われますが、それを700ドル以上で販売しています。30%近くある高い営業利益率はiPhoneの高いグロスマージンが生み出しています。iPhoneは世界中の人々の生活に革命を起こし、仕事の進め方、コミュニケーションの方法を大きく変えました。

ジョブスはiPhone4Sの発表後、2011年5月に56歳の若さでこの世を去りました。

アップルには信者がたくさんいます。だから、高額なiPhoneが世界中で売れ続けます。iPhoneの世界販売台数は2億台/年を超えます。特に日本のスマホ市場はiPhoneのシェアが高く60%近くあります。米国のそれは35%ほど。

FY21の総売上高に占めるiPhoneの割合は50%強にまで低下(FY15は67%)。今後は稼働しているiPhone1台当たりの収益を最大化すべく、Apple MusicやApple TV+といったサービス売上を拡大させていく方針です。また、AirPods等のウェアラブルの収入も伸びてきました。

コロナ禍を受けて、iPhoneやMacなどアップル製品への需要が急増。半導体不足もあって需要を満たせない状況になりつつあります。

財務データを見てみましょう。

FY21(2021年9月期)の売上高は3,658億ドルで前年比+33%の大幅増収。

製品種類別の伸長率は以下の通り。
iPhone +39%
Mac +23%
iPad +34%
ウェアラブル、アクセサリー +25%
サービス +27%

地域別の伸長率は以下の通り。
アメリカ大陸+23%
ヨーロッパ+30%
中華圏+70%
日本+33%
その他+35%

すべてのセクター、地域で二桁伸長を達成。

利益率の改善も顕著です。FY11~FY20の平均粗利率39%に対してFY21の粗利率は42%。

FY21の純利益は947億ドルで前年比+65%とこちらも大幅増。

営業キャッシュフローは1000億ドルを超えました。

2012年から配当を出しており、DPS(一株当たり配当)はこの9年で9.4倍に拡大。また、配当以上に自社株買いが目立ちます。配当性向は25%ほどですが、総還元性向はこの4年は常に100%を超えています。

FY21はコロナ禍という不確実性もあってか、業績の割に自社株買いが少ない印象です(といっても過去最高の買い戻し額だが)。いつもにも増してキャッシュリッチになっており、今後の更なる株主還元が期待できそうです。