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【UNP銘柄分析】ユニオン・パシフィックは米国最大の鉄道輸送会社

      2019/01/14

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はユニオン・パシフィック(UNP)をご紹介します。

基本情報

会社名 ユニオン・パシフィック
ティッカー UNP
創業 1862年
上場 1969年
決算 12月
本社所在地 ネブラスカ州
従業員数 41,992
セクター 資本財・サービス
S&P格付 A
監査法人 Deloitte

ダウ30 ×
S&P100
S&P500
ナスダック100 ×
ラッセル1000

地域別売上構成比

セグメント別売上構成比

業績

キャッシュフロー

バランスシート

資産

負債純資産

株主還元

連続増配年数

9年

過去10年の配当成長

年率+21.0%

この10年でDPS(一株当たり配当)は6.7倍になりました。

過去の株主リターン(年率、配当込み)

過去10年(2008~2017):+18.1%
過去20年(1998~2017):+13.4%
過去30年(1988~2017):+13.8%

バリュエーション指標(2019/1/13時点)

予想PER:17.1倍 最新情報はこちら

配当利回り:2.1% 最新情報はこちら

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ユニオン・パシフィック(UNP)は、1862年創業の米国最大の鉄道輸送会社です。米国中西部に幅広く路線を敷設しており、その全長は51,683マイル(83,175㎞)にもなります。米国だけでなく一部カナダとメキシコにも接続しています。8500の鉄道車両を保有しており、うち6,600が自社所有で残りがリースです。

UNPの年次報告書を初めて読んで、私は大きな勘違いをしていることに気が付きました。UNPも東京メトロみたいに人を輸送していると思い込んでいたのですが、そうではなくあくまで貨物輸送なんですね。そりゃ、あんな広大なアメリカ大陸を鉄道で移動する人はいないか。飛行機使うか、普通は。

で、何を輸送しているかと言えば、金額ベースでもっとも大きいのが工業製品で41億ドル。次いで化学薬品、農産物です。農産物は穀物類が多いみたいです。自動車(完成車、部品パーツ)の輸送収入も20億ドルほどあります。あんな大きなものを鉄道で運ぶんですね。

財務データを見てみましょう。

売上高はこの10年あまり成長はしてません。FY14→FY16にかけては減収が続いていました。輸送企業の不調は景気悪化の先行指標と言われますが、FY17、FY18とリセッションは起こりませんでしたね。FY12からグロスマージンがガクッと落ちていますが、会計処理の変更でしょうか。詳細不明です。

FY17の売上高は212億ドルで前年比+6%となりました。燃料サーチャージ収入の増加、販売単価の上昇が寄与しました。特に工業製品の取り扱い高が伸びました。唯一貨物収入が減少しているが自動車です。

FY17の純利益は107億ドルで前年から2倍超も増えました。これは税制改革による特別利益が影響しています。法人税率引き下げを受けて繰延税金負債の評価額を60億ドル近く落とし、その見合いとして利益を計上しています。この特別利益がなければ、純利益は前年並みです。鉄道会社になぜこんなに繰延税金負債があるのか疑問でしたが、どうやら会計と税務で異なる減価償却年数を採用しており、それによって生じる将来加算一時差異に対して繰延税金負債を認識しているようです。(すみません、かなり専門的な話ですね。あまり気にしないで下さい。税制改革によって一時的な利益が出ているというざっくり理解で問題ないです)。

キャッシュフローですが、営業CFは毎年潤沢ですね。営業CFマージンは30%を超えています。ただし、設備投資が毎年それなりにありフリーCFはやや落ちます(それでも十分な金額ですが)。レール敷設量は毎年拡大しています。修繕も考えれば、毎年一定の資本支出が生じるのはやむを得ないと思われます。

バランスシートを見てみましょう。わかりやすいですね。総資産の大半は固定資産です。中身はもちろん鉄道車両やレールなどの有形固定資産です。総資産の90%が有形固定資産です。ここまで有形固定資産が多いBSはなかなか見ませんね。想像通り、鉄道会社のBSって感じがします。

負債純資産を見ると、調達原資の6割が負債です。事業は安定しているので、これくらいのレバレッジは問題ないでしょう。FY17に自己資本比率が上昇しているのは、例の税制改革に伴う繰延税金負債の評価額引き下げによって、負債が圧縮されているためです。もっと簡単に言うと、減税によって未払法人税が減ったということです。

配当は良い印象を持ちました。この10年の増配率は年率+21%と非常に高いです。安定した営業CFが配当を支えています。税制改革による影響を補正しても配当性向は50%未満です。まだ増配の余裕はあります。自社株買いにも積極的で、総還元性向は100%に近いです。

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