うちの会社は出世する人はだいたい海外組です。特に経理財務セクターはその傾向が強いです。

今のCFO、経理部長、財務部長、課長みんなプロパーで海外赴任経験があります。赴任の場所は欧米、アジア、中国と様々ですが、とにかく一定の地位以上に上るには海外経験が必須な感があります。サッカー日本代表みたいです。

海外売上比率が高いので英語ができないと出世できないのは理解できるのですが、海外にいたこと自体をそれほど高く評価する必然性は個人的にはあまり感じないですけどね。

半期毎の賞与評価フィードバック面談の際にほぼ毎回「海外に行きたい希望はないの?」と聞かれます。

以前は「まあ行けって言われたら行きますが、自分から手を上げて行くまでの気持ちはありません。」と回答していました。英語に対して苦手意識あるし(特にヒアリング)、海外で仕事したいと正直そんなに思ってなく。とは言え、会社辞令を断るほどの勇気はないという感じでした。

ですが、最近は海外赴任に対して以前よりさらに消極的になってきました。面談でも嫌とまでは言いませんが、「最近はちょっとですね~」的な感じで濁しています。

というのも、海外赴任になると投資活動に支障が出るからです。

日本の証券会社で保有している株式等は原則売却しなくてはなりません。特定口座ならしれっと続けることもできるかもしれませんが。

NISA口座はしれっとも通用しない思います。非居住者でありながら日本の非課税制度の恩恵を受けるのはさすがにまずいです。せっかくNISAの上限が1800万円に大幅拡大となるというのに。

あと分譲マンション。これも私にとっては立派な投資活動です。

家を空ける間、賃貸に回すとしたら住宅ローンから投資用ローンに切り替える必要があります。いくらか金利が上がることは不可避です。また、住宅ローン減税などの税制優遇も放棄することになります。常に入居者がいるとも限らずインカムが途絶える時期もあるでしょう。

賃貸ではなく売却するという判断もありますが、これからインフレの時代ですし、せっかく買った不動産は保有しておきたい気持ちが強いです。仮に海外赴任になったら、売却ではなく賃貸を選ぶと思います。

海外勤務は待遇もよく、経験者に聞くとざっくり給与は1.5倍になるそうです。帰任後の待遇も恵まれています。

しかし、株式と不動産あわせて1億円超を運用するようになった今、その程度の好待遇では投資環境悪化による損失を相殺できない気がします。せいぜいトントンかな。

カネ勘定だけで判断するわけではないのですが、海外赴任しても金銭的に損得プラマイゼロではモチベーションは上がりません。

帰任後に出世しやすいというのは魅力ではありますが、そんな部長、CFOまでなりたい野望もないです。一生平社員も嫌ですが。出世はしたいです。でもそこそこでいいんです、そこそこで。上級労働者より、中級労働者兼資本家の方がいいです。

海外に行く行かないはさておき、英語の勉強はもう逃れられないと感じています。最近、YouTubeでCNN、CNBC、WSJなどを聞いて英語耳になれるよう頑張っています。