投資を始める前から会計、ファイナンス、投資の本は大好きでよく休日にカフェに引きこもって読んでました。
今でもそういうジャンルは好きなのですが、個別株投資を始めてから経営系の本も少し手に取るようになりました。平社員ですし、会社の経営には携わっていません。もちろん起業もしてません。経営理論を学んでも仕事で役立つことはほぼありませんが、投資家として会社のビジネスを理解する上で役立つかなと思いまして。
まあ、経営学の本を読んだところで投資リターンが改善するなんて1ミリも思ってないですけどね。楽しみ半分です。
特に面白くて印象に残ったのが、経営学者である楠木建氏の『ストーリーとしての競争戦略』です。スタバとかアスクルとか具体的な事例がたくさん出てきて、読みやすくかつ勉強になりました。さすがロングセラーなだけはあります。
製薬業界とタバコ業界は五つ星
楠木氏は企業の競争力を判断する上で、先ず「業界の競争構造」を知ることが大切だと指摘します。儲かりやすいビジネスかどうかってことです。企業努力云々の前に、そもそも利益が出にくい業界があります。たとえばPC製造や自動車製造など。逆に、規制に守られるなどして利益が出やすい業界もあります。
「業界の競争構造」を理解する上では、ファイブフォース分析が有効だと楠木氏は紹介しています。知ってます? 結構有名なフレームワークです。会計士試験の「経営学」で勉強した記憶があります。
ファイブフォース分析によると、業界の収益性を決めるのは以下の5つの要因です。
①業界内部の対抗度
②新規参入の脅威
③代替品の脅威
④供給業者の交渉力
⑤買い手の交渉力
楠木氏は、この5つの観点すべて合格点を与えられる五つ星業界として製薬業界を挙げていました。
①競争が激しいように見えて住みわけができている
②投資から売上が立つまで10年近く必要で新規参入は困難
③東洋医学などがあるが代替品としては役不足
④主な供給業者は化学メーカーだが製品間に大差はなく製薬側の方が強い
⑤エンドユーザーである患者は使用する薬の決定権を持たない。公的保険が使われるので価格に鈍感。
①~⑤のどの観点で見ても製薬業界は優秀で、利益が出やすい業界と言えます。
同じくタバコ事業も五つ星だと楠木氏は評価していました。ただ、時代が変わって電子タバコやマリファナなどの「代替品の脅威」はあるように感じますね。アルトリアは電子タバコ大手のJUULに128億ドル投資しうち45億ドルを減損しました。「代替品の脅威」による損失と言えそうです。
『ストーリーとしての競争戦略』が出版されたのは2010年。もう10年近くが経過しています。現在のタバコ業界は四つ星くらいでしょうか。まあ、それでも利益が出やすい業界であることはアルトリアやフィリップモリスのPLを見れば一目瞭然です。
私たち米国株投資家は面食いすぎる
「ヒュミラ」に頼り過ぎているアッヴィはリスクが高い。ファイザー、メルクの方が無難だろう。
アルトリアやブリティッシュアメリカンタバコなどの米タバコ業界はFDAの規制の影響を受けているし、タバコの消費量は着実に減っているから長期投資先としてはもはや魅力的ではない。
アップルよりマイクロソフトの方が有望だ!
ビザとマスターカードどっちがいいかなあ?
メドトロニックとアボットラボラトリーズどっちに投資しようかなあ?
などと、私たちは投資家としてあれやこれや銘柄比較をします。自分の大切なマネーを投じるわけだから、それは当然のこと。
しかし、まあ何と贅沢な比較なんだろうかと思いますね。どの企業も「業界の競争構造」という点で、五つ星ないし四つ星くらいは付与される立ち位置の企業ばかりです。
労働者として就職する時は限られた時間で1社だけ選ぶ必要があります。売り手市場と言われますが、大手総合商社や優良メーカーなど待遇の良い企業の門戸はいつの時代も狭いものです。内定をもらえるのは一部の学生のみです。そういう意味で、優良企業はいつも買い手市場なのかもしれません。
しかし、投資は違います。向こうに拒否されることはありません。金さえ持っていればアップル、アマゾン、フェイスブック、ジョンソンエンドジョンソンどこでも投資できます。「あなたはうちの株主にふさわしくないので、株を持つことを認めません」と言われる心配はありません。選びたい放題です。
だから、必然的に優良企業しか視野に入りません。利益が出てないボロ企業には見向きもしません。特に長期投資家はそうだと思います。
それは自然なことです。目の前に石原さとみと新垣結衣と平均的な女性の3人がいて、誰か一人だけデートに誘える。断られることはない。この状況で平均的な女性を選ぶ男はいるでしょうか。美女とデートするのは緊張して嫌だ、なんていう理由でもない限り石原さとみか新垣結衣にデートを申し込むでしょう。
ファイザーとアッヴィどちらに投資するか迷うなんて、石原さとみと新垣結衣とどちらとお付き合いするか迷ってるようなもんです。もうどっちでもいいじゃん。どちらも超美人じゃないですか。何か文句ありますかw。見た目だけで判断するわけじゃない、という正論は一旦置いておくとして。
米国株投資ってホントに凄いですよね。世界経済を支配する超一流企業の所有者になれるんですよ。ハーバードとかMITを出たエリートの頭脳を働かせて、不労収入を得ることができるんですよ。
石原さとみや新垣結衣は期待値が大きすぎてすでに割高かもしれませんね
割安で放置されてる平均的な女性の方が実は性格が良かったり料理が上手だったりと将来的なリターン(満足度)は上の可能性もあります笑
確かに期待値高過ぎますねw。
無配のグロース株って感じです。
人は時間ともに少なくとも見た目は老いるけど、株は毎年どんどん魅力が上がっていきます。
ABBVは……オテンバな炎上タレントですかね、まだ今は。
昨年の今頃、80ドル台後半で買ったABBV……値崩れに途方にくれながら夏以降に退職金からナンピン買いを続け…今現在は、配当金と含み益の優等生になってくました。
ジェネリックや新薬開発頓挫など…リスクのネタが絶えない医薬品業界と末永く付き合い続けるのは本当に根性が入りますね。
吉永小百合さんみたいに……年齢と関係無く美しさと気品が満ち溢れるような……そんな企業に投資できたら最高ですね。
そう言う意味では、JNJとかは長く添い遂げられそうな銘柄です。
ABBVが下がっている時にナンピン買いできるのはさすがです。
私は怖くて避けちゃいました。。
財務データ見ると不安に思う必要はないと感じる一方で、不安を煽るニュースに影響されている自分がいます。
医薬品業界の投資パフォーマンスがどうなるかは気になるところです。
バイオ医薬開発の高いリスクは低めのPERに反映されてはいますが。
JNJは安心感あります。
最近はMDTも上がってきましたが、医療機器メーカーも好きです。
将来はわかりませんが、総じてヘルスケアセクターは有望だと思っています。シンプルに財務データが優秀です。
〉ハーバードとかMITを出たエリートの頭脳を働かせて、不労収入を得ることができるんですよ。
コレ、これですよね。
株を買うときにいつも感じています。
前前職の親会社の親会社(??)のロイヤルダッチシェルに投資しましたが、気持ちでは完全に逆転しました(何が?)。-60%という物凄いことになっていますが。
どんなに運が向いてもコカコーラやジョンソンアンドジョンソン、マイクロソフトの従業員になれる気がしませんが、株主にはなれるというこの世界ってエライものですね。
エクソンやIBMは低リターンでディスられがちですが、内部には超優秀な人材がたくさんいますね。
エリートの頭脳に働かせてお金を稼げる資本家は最強だと思います。
今みたいな暴落のストレスに耐える必要はありますが、優秀な同僚が大勢いる中で労働者として競争して出世していくストレスに比べればマシです。
クリック一つでシリコンバレーに投資できる、、凄い時代ですよね。
インターネット時代ですが便利なアプリやツールを使いこなせる人とそうでない人がいます。
投資も同じですね。簡単かつ低コストで投資できる現代の環境をフルに利用するのか、ただ傍観するのか。