作家の橘玲さんによると、人はフローの面でいうと年収800万円までストックの面で言うと資産1億円までは幸せを感じるそうです。それ以上金額が増えても人の幸福度はそんなに変わらないそうです。
年収という切り口は何度か聞いたことがありましたが、資産額での視点は初めて聞いた気がして新鮮でした。貯金ゼロから100万円に増えるのは凄く嬉しいはずです。貯金ゼロだとラットレース状態ですけど、100万円の金融資産があれば日々の生活にはだいぶ余裕が出てきます。運転資金がカツカツだと企業も家計もしんどいです。
貯蓄100万円から1000万円への資産増加も人の幸福度を上げるそうです。1000万円というのも一つのハードルとして置かれがちですよね。で、最終的に1億円までは単に金融資産が増えるだけで人は幸福感を感じるみたいです。
1億円という金額はさて置き、単に金融資産が積み上がるだけで幸せを感じるのは個人的な実感として何となくわかります。株式資産を積み上げることだけに意味はないと思いつつも、株式資産を積み上げてたくさんの資産を持ちたいという願望もあります。億り人になれるもんならなってみたいです。
ただやっぱりね、株式投資は生きるための手段でしかなくただただ株式資産を積み上げても仕方ないと思うのです。私たちは意識的に脳を改革しないと、幸せに生きれないのかもしれません。
確かに人は、特に男性は金融資産をただ積み上げるだけでも幸福感を感じるところがあると思います。それは動物的本能に近いものだと思うんです。本能です。オスはなるべく多くの食料を捕獲することで、メスに選ばれたいという願望がDNAに刻まれていると言われます。そういう本能が男性には備わっていると思います。
その本能が男に「金融資産を積み上げろ!」と命令しているように思えてならないです。お金とは資本主義社会ではパワーです。金で愛は買えませんが、世の中にある大抵のものはぶっちゃけ金で買えます。
お金とは狩猟時代の狩りの獲物・肉に相当するもので、お金・金融資産をたくさん持っていることが動物的に有利に生きていけるということを、我々男性陣は本能的にわかっているんだと思います。あくまでも動物的な意味です。良質なDNAを後世に残すという生物学的な意味です。たくさんの社会的資源=お金を持っていたほうが、より性的魅力のある繫殖能力の高い女性をゲットできるはずということを、本能レベルで理解しているのだと思います。
実際は億万長者になったからって女性にモテるとは限らないですが(女性は稼ぐフロー・能力を重視してそうな感じ)、男は「億万長者になれば女性にモテる」と本能的に判断している気がします。
こう言うと男は金好きだと思われそうですが、そうではないと思います。男はお金好きではなく女好きなんだと思うんです。お金はいい女を手に入れるための餌に過ぎないのかもしれません。
(※あくまで、生物学的な観点から考えたHiroの私見です。)
お金好きなのはむしろ女性だと思います。女性の方が男よりも遥かにお金好きだと日頃から感じています。
男性は億万長者を目指すのが好きで野心的、女性は預金が1000万円あればそれで安心という現実的なところがあると言われます。男女の脳の性差って確実にありますよね。男が億万長者を目指したがるその欲求の根源は女性だと思います。
一方で、女性が1億なんて要らない預金1000万円もあれば十分だと思うのも、これも生物学的な本能に依るところが大きいと思います。DNAを後世に残すという生物学的意味において、女性にとって最も大事なのは妊娠して元気な赤ちゃんを産んで健康に育てることです。子どもが元気で健康に育ってくれるだけでの経済的資源があれば十分と考えているのが女性だと思います。あと自分が生きるための資源も必要です。
過剰なリスクを取って全財産パーになったら大変です。大切な我が子を餓死させるわけにはいきません。女性はリスクはなるべく取らずに、きちんと子どもに食料と教育を与えられるだけのお金があれば十分だと本能的に考えていると思います。もちろん、億単位のお金があるに越したことはないけど、そのためにホームレスになるかもしれないようなリスクは絶対に取りたくないと考えています。子どもが第一だからホームレスなんて絶対に許容できないわけです。
この辺が女性が男性よりも現実的だと言われるところかな~と思います。
男性が金融資産を積み上げて幸せと感じるのは本能だと思うんです。そして、私たちはこの本能による脳の幸福ドーパミンを意識的に遮断した方がいいのではないかと思うのです。
明らかに私たち人間のDNAは社会の進化に付いて来れていないと思います。イギリスで産業革命が起こって、蒸気機関や鉄道が発明されたのは18世紀後半です。1760年代から1830年くらいが産業革命期と言われます。
つい最近なんですよ、人間の暮らしがここまで豊かで便利になったのは。産業革命なんて今から200年ほど前の話に過ぎません。200年ですよ、短か過ぎです。アウストラロピテクスの時代まで遡っていいとしたら、人類の歴史は300万年近くもあります。その300万年の長い長い歴史の中で資本主義が発展して庶民の生活の豊かさが一気に拡大したのはここ200年の話です。
200年と言えば、概ね7世代ということです。
(1世代=30年と解釈するのが一般的です。)
たった7世代で、今まで300万年間受け継がれてきた人間のDNAが大きく変わるとは思えません。
だからあまりに本能に従って生きても、現代社会を幸せに生き抜くことは難しいと思うんです。脳が現代社会にマッチしていないと思うのです。
特にアンマッチが大きいと思うのは生きる目的です。生活が豊かになるにつれて、私たち人間の生きる目的は生殖とはかけ離れていきます。
人間の本能的な生きる目的=生殖
現代人の実際の生きる目的=仕事・趣味・社会貢献など多様化、生殖はメインではない
実際にそんな社会になっていますよね。50歳まで一度も結婚していない人の割合を生涯未婚率と言いますが、2015年の国勢調査では男性の生涯未婚率は23%、女性のそれは14%でした。もはや、結婚して子どもを作って育てる家庭モデルは当たり前ではありません。
結婚している家庭であってもDINKsと呼ばれる共働きで子どもを意識的に作らない家庭も増えています。(DINKs=Double Income No Kids)
私の友人にもDINKsカップルは多いです。子どもが好きじゃないから、子どもを作らないことを約束して結婚したという人も数組知っています。
結婚して子どもいる家庭であっても、子育ては長い人生の一定期間に過ぎません。30歳で子どもが生まれて22歳で家を出るとしたら、そのとき親の年齢は52歳です。現代で52歳と言えばまだまだ元気で仕事もバリバリ現役です。
結婚するにしてもしないにしても、子どもを作るにしても作らないにしても、どんな条件であれ私たち人間は決定的に暇なんですよ。時間を持て余すのです。生物的な生きる目的が子孫を残して育てることだとしたら、現代の人間はそういう生物的意義を果たす時間なんて人生のほんの一部に過ぎません。
それは医療が発展して寿命が延びたこと、技術革新が進んで人の労働時間が短くなっても生活できるようになっていることが大きいです。歴史的に見れば、現代人は豊か過ぎて暇過ぎるんだと思います。
それが嬉しいことなのかむしろ苦しいことなのかはわかりません。いや今の環境は絶対にありがたいものなはずです。戦争がない平和な時代だし食料で困ることはないです。日本の街はどこも綺麗で安全です。私たちは素晴らしい時代に素晴らしい国で生活していますよね。超Easyな環境だと思います。こんなVery EasyモードでRPGゲームやったら一日で全クリできるかもしれません。
兎にも角にも私たちは今この社会環境で生きているし、これからも生きていく必要があります。
人間は主観的に本能に従って生きた方が幸せになれそうな気がします。変化に対応できる者が本当に強い者です。私たちに宿っているDNAは変化に強いからこそ、ここまで生き延びてきたわけです。その本能に従うことは一見合理的に見えます。
なんですが、現代は特殊だと思います。社会の進化・発展が急速過ぎます。人間の脳が社会の変化に付いて来れてないと思います。社会が豊かになるスピードがあまりに早いです。AIの発展によってそのスピードはさらに拍車が掛かると思います。
人間は、というか生物はいかにDNAを確実に後世に残すのかという点に最適化されています。男が街で見かけた美しい女性を見て「ああ、ヤリてえな~」と思うのはもはや本能だから仕方ないし(そんなこと考えながら街を歩いているわけじゃないですが・・)、女性が婚活などで自分のスペックを棚に上げて男性選びのハードルを上げるのも本能だから仕方ないです。男はばら撒く性だし、女性は受け止める性です。
そういう生物学的な本能が私たちのDNAにはしっかりと刻まれています。子孫を残すことが唯一の生物的な生きる意味ですから。
ただ、現代の人間はそんな生物的な意味のみで生きている人はまずいません。仕事で社会貢献したいとか、趣味を楽しみたい、田舎でゆっくり農業やりたいとか、子孫を残すという生物的な役割とは違う面にフォーカスして生きています。
生殖という生物的な役割でない面にフォーカスせざるを得ないと言った方が正確かもしれません。もはや子どもなんて作らないかもしれないし、仮に作るとしても子育てだけで人生が終わることはない。ならば趣味や仕事で自分が生きる目的を探したいと思うのは自然なことだと思います。
「金融資産1億円積み上げるのは幸せだ!」と感じる本能は、私たちが生活する現代の社会環境にマッチしないと思います。この億万長者願望は、恐らく性的魅力のある女性を惹きつけたいという本能から来るものだと思いますから。もちろん性的魅力のある女性を捕まえるのは男として誇らしくて楽しいことでしょうが、そこにフォーカスし過ぎても長い人生を幸せに暮らせるとは思えません。女性の美は永遠ではありませんし。
橘玲さんに反論するつもりは毛頭ありませんが、「1億円までは金融資産を積み上げるだけで幸福を感じる」という本能的感情は意識的にカットした方がいいと思うんです。本能に逆らうって難しいかもしれませんが。
技術の進化が早く急速に社会が豊かになった結果、人間の本能的思考と現代社会がミスマッチを起こしている気がします。本能的欲求に従い過ぎると幸せな生活を送れないと思います。現代の社会に脳ミソのパラメーターを意識的に合わせる必要があると思います。
あなたが望む生活を送るためにどれだけのお金が必要ですか?
株式投資をコツコツ続けて、本当に「億り人」になる必要がありますか?
こういうことを意識的に考えた方がいいと思います。意識的に考えずに本能に従うと脳はこの質問に「Yes」と答えるはずですから。
俺の場合は億万長者になって美女にもてたい!というよりも
億万長者になって仕事を辞めたい!という欲求のほうが強いですね。
今かかっている精神的ストレスを65歳まで耐え続けるというのは考えられません。
そうなると結婚はほぼ諦めざるを得ないのかなという所ですが、
ストレスから逃れられるならそれも致し方無いのかなと考えるようになりました。
自分の人生の中で結婚に対しての満足度のウエートは相対的に低くなりつつあります。
何も結婚だけが幸せを感じられる手段っていうわけではありませんから。
こんばんは。
私は美女にモテたいという願望はありますが、億万長者になったら美女にモテるとは微塵も思っていませんね。
橘玲さんの書籍を読んで、「金融資産1億円までは人は幸せになれる」という文章を見て凄く違和感があったんです。
本当にそうかな~?って。
でも確かに私もかつて預金残高をシコシコ積み上げていくことに快感を感じていたし、今も正直に言えばやはり株式資産がただ積み上がるだけでも嬉しく感じます。
なんで金融資産が増えることのみに喜びを感じるのだろうかって考えると、やはり人の生物としての本能的な反応も大きいのかな~と考えました。
社会的にお金があると安心して過ごせるからという理由ももちろんあると思いますがね。
ただ、生殖活動を通じてDNAを後世に残したいという生物的な本能が、金融資産を積み上げることに幸福感を感じさせているのではと思いました。
そういう経緯でこんな記事を書いてみました。
やはり思うのは、記事にも書いたのですが所得が上がって社会が豊かになるに連れて、生物的な役割を果たすために生きる時間がドンドン減るなということです。
それは豊かになった証拠だし、趣味や仕事を楽しめるという意味で良いことだと思います。
一方で、「何のために生きてるんだろうか?」「どう生きるのが一番幸せなんだろうか?」という贅沢な悩みを新たに生み出している気がします。
みな時間が余っているからこそ、YouTubeが流行るのかなと思います。
そういう非生物的に生きる時間が極端に長くなっている現代に、生物的な本能に従い過ぎると危険かな~と思うのです。
その生物的な本能の一つが「男は金融資産を積み上げろ!」なのかな~って思いました。
まあ根拠のない私見ですが。
>億万長者になって仕事を辞めたい!という欲求のほうが強いですね。
確かに、そういう発想が一般的ですよね。
同じようなコメントを別の読者さんにも頂いたことありますし。
仕事はマネタイズの手段でしかないと割り切って、やらなくていいならやりたくないと思うのが普通な発想ですよね。
昔妊娠している時に、DINCsの奥様に「子どもなんてお金もかかって手間もかかるのによく生むよね。海外旅行したいし、貯金もしたいから絶対欲しくない」と面と向かって言われたことがあります。
その人価値観なので聞き流しましたが「その人が死んだあとに残ったお金って、育ててもいない兄弟の子どもに相続されるか国や銀行がもらうだけなんだろうな」と思った覚えがあります。相続のこと、詳しくないのでもっと違うお金の行方があるのかもしれませんが。
結局、富を積み上げた人は嫌でも人生の途中でも終わりでも誰かに富を与えることになるのかもしれないと思いました。
Hiroさんのおっしゃる通り、結婚しようしまいが子どもを作ろうが作るまいが、自分のしたいことをした人が最終的に人生の勝ち組な気がします。
でも、頭ではわかっていてもお金はただの手段だと思うのも難しいですね(笑)
こんばんは。
そのDINKsの奥様の発言はちょっと相手の気持ちを考えていないひどい言葉ですね。。
人それぞれ色んな価値観があって全然構わないですが、相手の価値観を否定する言葉を本人の前で言うのは大人としてダメですね。
女性は男よりも成人してからの人生の方向が人によって大きく変わると思うので、そういう発言は世間ではよくあることかもしれません。
結婚するしないよりも、子どもの有無で大きく変わりますね。
女性は子どもが欲しいと切に願っている人と、全く欲しくないという人で分かれますね。
私の周りの女友達も半々くらいです。
そしてなぜか知らないですが、子どもを欲しくないと思っている人ほど結婚してたりします。
もちろんDINKsカップルです。
子どもがいると子育てや教育にお金が必要なのは事実ですが、その経済的負担をその家庭だけに押し付けるのではなく社会全体で負担していくことが大切なのだろうと思います。
住んでいる地域によるのかもしませんが、乳幼児の医療費って無料ですよね。
こういう制度は賛成ですし、もっと他にも実施すればいいのにって思います。
もちろん乳幼児の医療費を無料にすれば私たちの健康保険料が値上がりするわけですが、それはいいと思います。
そうやって社会全体で次の世代を育てていこうとする発想には私は賛成です。
最近、ヤフーニュースで「独身税」という単語を見かけました。
時間がなくてニュースの内容まで読んでいませんが。
「独身税」みたいなあからさまに子どもがいない世帯からお金を取るのは、絶対に反対意見がたくさん出るので反対ですね。
比較的経済的に余裕がある独身者に、相対的に経済的に苦しい子どもを持つ家庭の支援を求めることは良いことだと思います。
(独身者全員が経済的に余裕があるわけじゃないと思いますが。)
そうとは言え、あからさまに特定の人から税金を取るのは賢いやり方じゃないと思います。
医療費無料、保育園無料、義務教育無料とか、こういう方法で社会全体に負担を求めた方がいいのかなって思います。
富を残して死ぬのは本人の自由ですが私は嫌ですね。
おっしゃる通り、自分がしたいことをやり通す人、今を徹底的に楽しみ続けることが良い人生なのかなって思います。
>頭ではわかっていてもお金はただの手段だと思うのも難しいですね(笑)
そうですね笑。
「バランスが大事」という言い訳をいつもしてしまいます。
Hiro様、こんばんは。
久しぶりにブログを覗いたら、興味深い記事ですねぇ(笑)
億り人側からすると、お金があって何が良いかというと、「選択肢が増える」ってことです。私はガテン系の非正規雇用の契約社員ですが、残業や休日出勤は全て拒否できます。それで仕事がクビになっても困りません。
子供の選択肢も増やせます。ジュニアNISAで生前贈与の基礎控除(110万円)分の一部を投資するだけで、子供も億り人ほぼ確実です。複利効果で(笑)
逆にいうと、人の幸せは自分持ちですよね
私はお金に執着する人が、最近理解できない今日この頃です。
マッキー様、こんばんは。
ご無沙汰しております。
人生の選択肢が増える、っていうのはお金があることの大きなメリットですよね。
それとマッキー様が残業を断れるように、精神的にも追い詰められることが少ないことですかね。
心に余裕が持てる感じでしょうか。
私は億り人ではないので、まだその境地には至っておりませんが。
お金に執着していてはダメだ、お金は使わないと意味はないと思っています。
そういう意味でもこれからもキャピタルゲインではなくインカムゲインを求めて投資を続けていきたいと思います。
一方で、そうは言いつつも、まだお金に執着している自分がいるのも正直なところです。
心の底から「お金は紙くずだ」とは思えていません。
お金を燃やすことはできません。
自分はまだまだお金に執着してるなって自覚する時がよくあります。
最近、米国株を始めた50のおっちゃんです。
男女のお金の感覚の違いよくわかります
>心の底から「お金は紙くずだ」とは思えていません。
お金を燃やすことはできません。
これ読んで昔の教科書の成金の風刺画思い出しました
こんばんは。
男と女は考え方も、お金の使い方も全く違うなと感じています。
思うに女性の方が「お金なんて紙くずだ」という心境で金をガンガン使いがちです。洋服とか化粧品とか。
それは当然だと思います。
生物的に女性の「美」は時間的期限が長くないので、将来にカネを繰り越しても意味はないと本能的に思っているのかなと推測してます。
邪推かもしれませんが。。
ご指摘の風刺画、私も歴史の教科書で見た記憶がございます。
子どもの頃は「うわ~もったいない」と思っていましたけど、今は「所詮カネだから燃やしても構わないだろ」と感じます。
自分が燃やせるかと言えば、それはできませんが。
あくまでお金の本質として、仮に燃やして消えても経済には影響しないはずです。
その分、追加でお金を刷ればいいだけですから。
コメント下さりありがとうございます。
今後ともよろしくお願いします。