野村証券の証券口座、野村信託銀行の預金口座の開設が完了しました。証券担保ローン実行の準備は着々と進んでいます。
後は楽天証券から担保対象の個別株を野村証券へ移管する手続きです。どうやるかわからないので、ググって調べます。
さて、今回は為替の話を少しさせてください。
私はいま野村の証券担保Webローン(金利1.5%)で500万円前後借入し、それで米株インデックスを買おうと計画しています。
借金すること自体もポートフォリオのリスクを高めることになりますが、それ以上に為替リスクが怖いなあと感じています。
割安と思われる円でお金を借りて、その資金を相対的に割高なドル建て資産(米株)に振り向けようとしているからです。
先月、JPモルガンの佐々木融さんがロイターに興味深いコラムを上げてらっしゃいました。円相場が物価を調整しなくなり、円は歴史的な割安水準になっているとのこと。
なぜ、円はこれほどまでに割安となり、購買力が低いままとなってしまっているのだろうか。現象面から単純に解説すると、それは「日本の物価上昇率が他国と比べてかなり低いのに、為替レートがその分の調整をしていない」ことが背景にある。
ロイター 佐々木さんの記事より抜粋
同感です。日本は物価が安すぎとよく言われますが、それはつまり円の評価が低すぎるということです。
物価と為替はコインの裏表です。株価のファンダメンタルが企業利益なら、為替のファンダメンタルは物価です。
ただ、株価が短期的にはファンダメンタルから乖離することがあるように、為替も短中期的にファンダメンタルから乖離することがあります。為替が物価と連動するのは50年レベルの超長期だと、以前佐々木さんは講演でおっしゃっていました。
あ、ところで、私は為替の勉強の大半を佐々木さんの書籍でさせて頂いており、佐々木信者です。
なぜ円はこれほど過小評価されているのか?
佐々木さんは以下の4つが要因ではないかと指摘されています。
①日本企業が海外で内部留保をため込んでいる
②日本企業の円安メリットが薄れ、輸入価格上昇を価格転嫁できていない
③外国人投資家による失望日本株売り
④日本の家計の現金選好
なにが真因なのかはわかりませんが、円が安いのはほぼ間違いない事実だと私は以前から確信しています。長期的には円高ドル安だと予想します。
しかし、予想とは裏腹に円はコロナ禍でむしろ独歩安です。「長期的には円高ドル安だー」と数年前からブログで言い続けている気がします。
言い続けていれば、いつか当たる理論ですねw。
将来の円高が怖いからとローン実行をためらっていたら、平気で5年10年くらい経っちゃいそうな気がします。
為替は株価以上にタイミングが読めないもの。ここは「えいや」で取引しちゃうべきですかね。ドル建てで資金調達できると理想なのですが。
住宅ローンは優秀ですよね。負債も資産も円建てでバランスしますから。
対策できることがあるとすれば、円建て資産を買うことでしょうか。基本的には運用は米株一本のつもりでしたが、円建て債務を原資とする分は、一部を日本株に充当するのもありかもしれません。
安い円を借りて強いドルを買うと、思わぬ損失を被るのではないか。そんな不安を抱えています。
まあ、「思わぬ損失」と言っても要はただの為替差損ですけどね。日本円で貰っている給料をドルの米株に突っ込んでいる今とそんなに状況が変わるわけでもないか。
(参考外部サイト)
コラム:円安は「後退する日本」の象徴なのか、浮上する不都合な真実=佐々木融氏
(関連記事)
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円建てSP500ETFも検討されたらいかがてすか?
2563とか、ブラックロックのiシェアーズシリーズで最近は円ヘッジ型etf出てますよー。
購買力からすると円安すぎますよね、心配はわかりますw
ありがとうございます。
為替ヘッジは長期的には手数料負けすると考えており、使わない方針です。
結局、日本円で支出する日本人が米株に投資する以上、為替リスクは背負うしかないと割り切るほかないかなと思っています。
Hiroさんは佐々木信者とのこと、私は信者というほどではありませんが、為替アナリストの中では、佐々木さんの論考が一番フィットします。相場見通しが当たるとか、当たらないとかいうことではなく、ロジックに共鳴しますし、人物的にも非常に好感の持てる方です。ただ、現在の円の水準については、少し見解を異にします。実質実効為替レートで円が極めて割安だというのは、ロジックでは確かにそうだと思うのですが、一方では、むしろその水準こそが適正レートであって、佐々木さんの指摘するように、まさに先進国から滑り落ちた日本の実力ではないかと思います。ビッグマック指数で見ても、明らかに日本の物価は安いのですが、賃金がこれだけ上がらない国では、その水準が適正なのでしょう。日本の産業の将来についてあれこれ思いを巡らせる中で、コロナショックで日本が変わるのを大いに期待したのですが、どうやら変わりそうもありません。リーマンやコロナを超える黒船が来ない限り、円は下落を続けるような気がします。円の地位がさらに落ち続けて、いつかは日本人も目を覚ますと思いますが、いつのことになるのでしょうか。
わかります。
私も佐々木さんの為替予想には興味はなく、その為替に対する考え方、論理を信奉しています。
よく国力=為替の強さなどと言われますが、わかったようでわからない抽象的な表現です。
為替は所詮は通貨との通貨の交換レートに過ぎない、という冷めた見方をしているのが佐々木さんです。
貿易収支、海外直接投資などお金のフローを分析して、どの通貨が買われているだから通貨高になっているという分析が多く、納得感があります。
為替に対するご意見ありがとうございます。
私も日本円は実力通りかもしれないと思いつつ、いやいや同一商品の物価の格差を考えると円は不当に割安ではないかと、頭の中がグルグルしている状態です。
日本からGAFAは生まれていません。
ドルが円より強くなるのは自明ではありますね。
佐々木さんが円安の一因として企業のキャピタルフライトがあるとご指摘していたのが印象的です。
先んじて企業は日本から逃げているのかもしれません。
この日本企業の海外直接投資が、円安の恩恵を薄めている面はあると思います。
うちの会社もドルに対して円安になってもほとんど営業利益に恩恵はありません。ユーロはありますが。
海外旅行は富裕層のものだけになりそうです。
現状の為替相場が実態に即しているご意見は、私には心強いです。
円で借金するのは合理的ということになりますね。
楽天証券だと移管するときに一般口座に振り替えしてしまうんですよ…
少し確定申告が面倒になるかもしれません
情報ありがとうございます。
一般口座になっちゃうんですね。
それはちょっと抵抗あります。
外国税額控除の計算など面倒になりますね。
今回ヒロさんの記事で証券担保Webローンというものの存在を知りました。
こういうシステムを上手く利用できる人は矢張り強いなと思います。
(業界では当たり前の運用なのかもしれませんが・・)
ちなみにローンを選ばれたのには何か理由があったんでしょうか?
たしかDMMさんで米国株を担保にした信用取引が出来ると聞いたことがありますが、
株を担保にお金を借りるのなら似たようなものなのかな?と思ったので。
すみません、返信が遅くなりました。
ローンを優先的に検討していたのは、金利が安いことが一番の理由です。
1%台はかなり魅力的と思い。変動金利なのでリスクはありますが。
楽天証券からは一般口座になるとのことで、ちと悩んでおります。。