主要米国企業の財務データをエクセルに保存しています。個別株として保有割合最大で個人的関心が高いアップル(AAPL)については2006年~2020年までの15年分のデータを持っています。

PLだけでなく、セグメント情報もあります。そこで、この15年間でアップルの商品構成がどう移り変わっていったのかグラフで紹介しようと思います。

ご存知の通り、現在のアップルの主力はiPhoneです。しかし、そのiPhoneもここ5年は売上高が横ばいが続ています。代わってAirPodsなどのウェアラブル、アップストアでのサービス売上が増加傾向です。その辺含めてデータをお見せします。

手元にあるデータでもっとも古いFY06時点でのアップルの主力製品って何だと思いますか? もちろん、まだiPhoneは存在しない時代です。

正解はiPod。売上高の44%を占めていました。残りはMacとその他です。当時はiPodとMacの2つだけでアップルの総売上高の9割弱を占めていました。

以下はiPodとMacの売上構成比の推移。

(アップル公開資料より筆者作成)

アップルの総売上に占めるiPodの割合は2006年をピークに年々低下し、2015年を以って少なくとも開示上は販売実績が消えました。今では音楽はスマホで手軽に聴けますね。

Macの売上高は今でも成長中ですが、構成比という意味ではこの15年で低下を続け最近は10%強で推移しています。

2012年頃にはiPodとMacを合わせても総売上の20%未満となりました。何が構成比を押し下げたかと言えば、もちろんiPhoneです。

以下は先のグラフにiPhoneの売上構成比を加えたもの。

(アップル公開資料より筆者作成)

アップルがいかにiPhoneで繁栄を極めたかがよくわかります。ピーク時の2016年にはiPhone単独でアップル総売上の66%を占めていました。直近2020年9月期ではその割合は50%にまで落ちています。

iPhoneの売上構成比が落ちた理由は、iPhoneの販売低迷というよりは、ウェアラブルやサービス売上が増加してきたからです。

ちょっとごちゃごちゃして見づらいですが、以下はアップルの全製品群の売上構成比推移です。

(アップル公開資料より筆者作成)

依然としてiPhoneの存在感は大きいですが、青「ウェアラブル、アクセサリー等」、緑「サービス、その他」が大きくなっていることがわかります。

今後のアップルの成長はiPhone自体というより、それが生み出す周辺サービスの伸びにかかっています。でないと現在の30倍というPERはとても正当化できるものではありません。

私にとってiPhoneはもう生活必需品です。肌身離さず持っています。最近、クレジットカードとパスモもiPhoneに登録しました。完全にお財布代わりになっています。同棲を始めてからPCでゲーム動画見づらい雰囲気がちょっとあって、YouTubeもiPhoneで見ることが多くなりました。

株主としても消費者としてもアップルの今後ますますの繁栄に期待しています。

最後に構成比ではなく、製品群別の売上高推移を紹介します。

(単位:Million USD)

(アップル公開資料より筆者作成)