企業の財務データを分析して投資銘柄を検討する時、どこをチェックしますか?

売上成長、利益成長、利益率、ROE、色々見るべきところはありますね。

一般的にあまり注目されていないけど、私としては無視できない項目に発行済み株式数があります。発行済み株式数が徐々に減っている企業が好みです。

発行済み株式数が減れば、EPS(一株当たり利益)、DPS(一株当たり配当)が増えます。株価も上昇するケースが多いです。

株数は自社株買いを通じて減少します。正確には償却手続きがありますが、基本的には自社株買いが多いと株数は減ります。つまり、株主還元に積極的な企業ほど株数が減る傾向にあると言えます。

株主還元は配当と自社株買いの2つに分かれます。私はインカム好きなのですが、自社株買いも好きです。つまり、私は株主還元に積極的な企業が好みなんですね。なかなかアマゾンやフェイスブックには食指が動かないです。

配当が高い企業はよく特集されますが、株数が減っている企業の特集ってほとんど見かけないと思いませんか。もっと自社株買いにも注目して欲しいものです。

そこで、自分で直近10年の発行済み株式数減少率を計算してみました。ブログの米国株銘柄分析で取り上げている企業に限ります。主要企業は概ね網羅しているつもりです。

では、FY11~FY20にかけて株数減少率が高かった企業をご紹介します!

ティッカー 会社名 減少率
LOW ロウズ -41%
ORCL オラクル -36%
AMGN アムジェン -35%
KR クローガー -34%
AAPL アップル -33%
QCOM クアルコム -32%
AMAT アプライド・マテリアルズ -31%
HD ホームデポ -31%
UNP ユニオンパシフィック -31%
MSCI MSCI -30%
MCD マクドナルド -28%

(Source: Morningstar

1位はホームセンターのロウズ(LOW)。FY11末に1273百万株あったのがFY20末では750百万株に減少。この10年間、総還元性向は常に100%超。配当を払いながらも、莫大な自社株買いを続けてきました。

私は最近LOWを買い増しているので、この結果は素直に嬉しかったです。やっぱこういう還元が多い銘柄を無意識に選んでるところありますね。

同業のホームデポもランキングにいます。

バフェットが投資したスーパーマーケットチェーンのクローガー(KR)がいます。個人的にダークホースでした。あまり注目してなかったです。

バフェットは自社株買い好きですね。アップルもランクイン。

全体的に見てテクノロジーと小売りが目出ちます。自社株買いに積極的な企業はこの2つのセクターに多いのでしょうか。掲載していませんが、ターゲット(TGT)の株数減少率も-26%となかなかでした。

上記表の中で私の保有銘柄はLOW、AAPL、HD、UNP、MCDの5つ。いずれもお気に入りでホールド継続予定です。

世間的にはアップルが有名でしょうが、個人的にはユニオンパシフィックが好きです。鉄道輸送ビジネスの利益率は凄いですよ。