配当の成長と安全二つを兼ね備えた銘柄をカバーする指標

Morningstar US Dividend Growth Indexという指標があります。配当の成長性と安全性の両方を兼ね備えた銘柄をカバーしています。当指標に連動する商品としてDGROというETFがあるのですが、国内ネット証券では購入できないので馴染みがないかと思います。米国では非常に人気の高い配当ETFです。

Morningstar US Dividend Growth Indexに選ばれる銘柄は、少なくとも以下の3つの要件を満足する必要があります。

①連続増配年数が5年超
②配当性向75%未満
③配当利回りが全銘柄中上位10%に入らないこと

③の基準って面白いと思いませんか。配当利回りが高過ぎるのはダメなんです。株価が落ちて利回りが高まっている銘柄はむしろ割安と考えることもできますが、当指標は敢えて除外しています。配当利回りが著しく高い銘柄は財務的に危険で減配する可能性があるという判断です。最近だとアッヴィ(ABBV)が③の理由で指数から除外されました。

DGROの主な構成銘柄

以下は、当該指数に連動するDGROの2020年2月時点の主な構成銘柄です。

マイクロソフト(MSFT)
アップル(AAPL)
ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)
JPモルガンチェース(JPM)
ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)
シェブロン(CVX)
ファイザー(PFE)
プロクター&ギャンブル(PG)
ウェルズファーゴ(WFC)
ホームデポ(HD)
コカ・コーラ(KO)
シスコシステムズ(CSCO)
インテル(INTC)
バンクオブアメリカ(BAC)
ペプシコ(PEP)
メルク(MRK)
シティグループ(C)
ユナイテッド・ヘルスグループ(UNH)
ボーイング(BA)
ブロードコム(AVGO)
マクドナルド(MCD)
コムキャスト(CMCSA)
ブリストルマイヤーズスクイブ(BMY)
テキサスインスツルメンツ(TXN)
アムジェン(AMGN)
スリーエム(MMM)
ギリアドサイエンシズ(GILD)
ウォルトディズニー(DIS)
メドトロニック(MDT)
クアルコム(QCOM)
ウォルマート(WMT)
ユニオンパシフィック(UNP)
ネクステラエナジー(NEE)
ロッキード・マーチン(LMT)

全478銘柄中上位30銘柄ちょいを紹介しました。

割安な配当成長株5つ

上記のMorningstar US Dividend Growth Indexを構成する銘柄の中でも、特段株価が割安と思われる企業をモーニングスター社がピックアップしていたので、紹介します。以下の5銘柄です。

シェブロン(CVX)
ウェルズファーゴ(WFC)
ファイザー(PFE)
メルク(MRK)
ギリアドサイエンシズ(GILD)


「配当成長株」と呼んでいいか微妙な顔ぶれですが・・

今年はヘルスケアセクターを推奨する声を多く聞きます。確かバロンズも2020年推奨銘柄としてファイザーを挙げていました。他の製薬メーカーに比べて特段割安には見えないのですが、専門機関はやけにファイザーを推しますね。今年いくらか買い増そうかなと思っています。まあ、先ずは12月決算データ(Form 10K)を見てみます。

ギリアドサイエンシズはコロナウイルスのワクチン開発に尽力しているというニュースを読みました。さほど利益にはならないだろうに素晴らしい社会貢献です。

エネルギー株はそろそろ底入れかもと言われています。石油メジャーの中では私が投資するエクソンモービルを避けて、シェブロンやシェルを好む投資家が多いようです。エクソン株主としては複雑な心境。こちらもメジャー各社の財務諸表をしっかり見て考えたいです。別にエクソンを売る気はないですが。

マイクロソフトのようなグロース株が今年も相場を牽引するのか、それともついに石油株や銀行株といったバリュー株(低PERという意味で)がアウトパフォームするでしょうか。私のポートフォリオは成長株少なめなので、今年こそ相場の潮目が変わることをちょっとだけ期待しています。