以下は私の保有銘柄をPERが高い順に並べたものです。2019年予想EPSに基づく数字です。ETF(HDVとVIG)の予想PERは仮定計算でざっくり算出しています。
ティッカー | 会社名 | 予想PER |
KO | コカ・コーラ | 25.8 |
SLB | シュルンベルジェ | 24.9 |
PEP | ペプシコ | 24.6 |
XOM | エクソンモービル | 21.5 |
VIG | VIG | 20.0 |
MDT | メドトロニック | 19.3 |
AAPL | アップル | 18.6 |
GIS | ゼネラルミルズ | 16.2 |
HDV | HDV | 16.0 |
BLK | ブラックロック | 15.6 |
JNJ | ジョンソンエンドジョンソン | 15.1 |
CSCO | シスコシステムズ | 14.7 |
PM | フィリップモリス | 14.2 |
PFE | ファイザー | 13.3 |
IBM | IBM | 11.3 |
MO | アルトリアグループ | 10.5 |
WFC | ウェルズファーゴ | 10.1 |
ABBV | アッヴィ | 7.7 |
程よくばらけている印象はありますが、やっぱ低PER銘柄が目立つ。どうしても割安っぽく見える低PER銘柄に手を出しがちなところがあると自覚しています。昨日投資したウェルズ・ファーゴ(WFC)も下から2番目にいます。
もちろんPERが低いから割安というわけではありません。『株式投資の未来』を読むと20世紀後半に高リターンを残した銘柄の多くは市場平均より高いPERでした。目先のちょっとした利回り差に惑わされることなく、長期的に増益し続けることができる強い企業を選ぶことが重要であることが示唆されています。
私のポートフォリオで高PER銘柄はコカ・コーラとペプシコ、VIG、メドトロニック、アップルくらいです(アップルっていつの間にかこんなにPER高くなってたんですね!)。エクソンモービルとシュルンベルジェの2社は業績が市況(原油価格)に左右されるエネルギー企業だから、PERはあまり使えません。
この4社以外はすべてS&P500平均の予想PER17~18倍よりも低いです。やや偏っています。アッヴィなんて7倍台ですよ。さすがに売られ過ぎにも見えますがどうなんでしょうか。アラガン買収のリスクが織り込まれているのでしょうか。
ポートフォリオの平均PER(単純平均)は16.6倍。加重平均だと16倍を少し切りそうだな。
こうやって保有銘柄のPERを並べると、ポートフォリオに自分の欲深さがにじみ出ているのを感じます。PER20倍台後半とか30倍台になると、どうしても投資に抵抗を覚えます。PER30倍だと益回りは3%ちょいしかありません。将来の増益を加味すれば3%の益回りでも問題ないと頭では理解しているのですが、目前の利益があまりに少ないと気乗りしなくって。自分は長期投資向きの性格じゃないあとつくづく思います。
低PER銘柄が高いリターンを残したというアノマリーもありますから、割安(に見える)銘柄に投資する価値もあるんです。『株式投資の未来』によると、S&P500銘柄からPER下位20%を採用する投資戦略は、1957年~2003年に年率14.07%のリターンをもたらしS&P500平均を超えたとのこと。
「低PER戦略」は、仕組みからいえば、高配当戦略とよく似ている。なにか悪材料が出たとき、短期的に売買する投資家はたいてい過剰に反応するので、株価が適正水準に突き抜けて下落する。会社が利益を出しているかぎり、こうした過剰反応はPERの低下となってあらわれる。そうなれば、割安株を拾う格好の好機だ。
『株式投資の未来』より
株価下落が過剰反応かどうかはリアルタイムではわからず、後から振り返ってわかることですけどね。そこが判断の難しいところ。
そんなわけで、高PER銘柄、低PER銘柄それぞれ魅力があります。どちらか一方に偏ることなく、異なるPER水準の銘柄に満遍なく投資したいなあという気持ちがあります。今まで多少はそれを意識してきたので、低PER銘柄が多いとはいえ、それなりにPER水準が分散されています。
セクター、バリュー株・グロース株など色んな分散の視点がありますが、PER水準という視点もあっていいかなと思います。私はこれ結構意識してます。昨日は低PERのウェルズ・ファーゴを買ったので、次に新規銘柄を加える時は高PER系の銘柄が無難かな。
毎日ブログの更新楽しみにしています。
私はバフェットの銘柄選択術を読んでから考えが変わりました。仮にPERが現在と同じ水準を維持できるとすれば、EPS成長率=株価上昇率になると考えるようになりました。昨日グーグル売却してペイパルに乗り換えましたよ。
あくまでファンの一意見として
毎日ありがとうございます。
株価成長ではなくEPS成長、すごく大切な考え方だと思います。
長期投資リターンとは「益回り+∑EPS成長」で表現できると考えます。
EPS成長がすべて、と言えるほどです。
「仮にPERが現在と同じ水準を維持できるとすれば」
↑
この仮定もおっしゃる通りですね。
私とほとんど同じお考えをお持ちで、コメント読んで嬉しかったです。
今後もよろしくお願いします。
こんばんは。お疲れ様です。人のポートフォリオを眺めるのは楽しいですね。その人それぞれで性格が出そうです笑。hiro さんはご自身のポートフォリオに低perが目立つと仰ってますが、僕はhiro以上に低per、高配当を購入してます笑。個別株(ABBV目的のAGN除く)の平均per10.6、平均配当利回り7.1%笑。最近はM(per5.5、配当利回り8.8%)の追撃買いを楽しんでます。24ドルで最初に180株買って想定通り30~40%下落した16ドルと14ドルでそれぞれ約60株買った感じです笑。あと、60株欲しいのですが、ちょっと上がってしまったので購入を停止してますが配当落ち後に15ドルくらいで買えたらなあと考えてます。ある程度財務力がある会社の配当利回りが10%超えると買うのが楽しくなります笑。
おはようございます。
何だか楽しそうですね(笑)。
そうやって自分の趣味嗜好で好きにポートフォリオを組めるのが個人投資家のメリットだと思います。
平均配当利回り7%とは羨ましい限りですw。
もし私の運用額で7%の利回りがあれば年間配当は140万円を超えます。
それくらいたくさん配当もらってみたいです。当面は年100万円が目標です。
配当たくさん欲しいですが、長期的にEPSを伸ばせる会社に投資したい。
そのバランスを考えてしまいます。
米株初心者さんくらいぶっ飛んで高配当株に投資するのも面白くていいですね!
薔薇の艦隊のドルチェです。
PERの記事、大変興味深く拝見いたしました。
低PER、高PER、ともに私も意識しています。
高値掴みを避けたいという防衛意識が背景にあります。
ただし、今後も高成長が期待できるなら、
敢えて、高値をつかみにいくという勇断も必要なのかなとも思います。
私のようなインカムゲイン投資家にとっては、
売却益は狙っておらず、
保有期間中の配当に価値を見出しています。
間違っていたらご指摘いただきたいのですが、
配当の原資は、「純利益」よりもむしろ「フリーキャッシュフロー」と認識しています。
上述のコメントのご回答で、
「EPS成長がすべて、と言えるほどです。」
と拝見しました。このこと自体に異論はございません。
ただし、インカムゲイン投資家という立場で、配当を最重要視するのであれば、
【フリーキャッシュフロー成長率>株価上昇率】という視点で購入銘柄を選ぶのが
最も安全確実かな、と私は考えています。
これについて、Hiroさんの知見をお聞かせください。
よろしくお願いいたします。
こんにちは。
ご意見ありがとうございます。
特に意見相違はなく、何で考えるかの違いでしかないと思っています。
長期投資リターンは、
・益回り+EPS成長
・配当利回り+配当成長
・フリーキャッシュフロー利回り+フリーキャッシュフロー成長
のどれで考えても問題ないと理解しています。
いずれか考えやすいものでよいかと思います。
フリーキャッシュフローは会計処理に左右されないので、確かに捉えやすいのは利点ですよね。
ご回答、ありがとうございました。
どういたしまして!