金を払えば良いものが手に入るのが基本

一般的には高いものを買った方が贅沢です。当たり前のことを言ってるだけですが。

1万円のビジネスホテルに泊まるよりも、5万円のシティホテルに泊まる方が贅沢だねって言われますよね。そりゃそうです。

セブンに行けば100円であんなに美味しいコーヒーが飲めるのに、スタバで持ち帰りでブラックを買うのは超贅沢です(笑)。セブンのコーヒー美味すぎでしょ。

家賃6万円の1Rマンションよりも、家賃10万円の1DKマンションで一人暮らしする方が贅沢です。

そういえば、昨日お昼にちょっと贅沢して1800円のとんかつ定食(フィレ肉)を食べたのですが、あまりにうま過ぎて一人で悶絶してました。ソースじゃなくって、わざびと醬油で食べるんですね。チェーン店の1000円前後のとんかつ定食とは全く格が違いました。

世の中うまくできています。語弊を恐れずに言ってしまえば「世の中カネ次第」なわけです。たくさんお金を払えば払うほど良質なものを手に入れることができます。

高額=贅沢とは言えない世界もある

ところが、高額な支出が必ずしも贅沢とは言えない領域も存在します。

どんな領域かと言えば、リセール市場が存在するものです。

たとえば車。フェラーリはお金持ちがドヤ顔で乗る贅沢な車という印象があるかもしれませんが、実はリセールバリューは非常に良いです。2千万円で買ったフェラーリが中古で同額で売れるなんてこともあるそうです。

ガソリン代や保険料が高額であることを考慮しても、フェラーリを乗り回す総コストは一般車よりも安価かもしれません。値段や実用性、盗難リスクを考えたら、私は一生買わないと思いますけどね。

同じくリセール市場が存在する高額商品が家です。この10年、東京23区の中古マンション価格は上昇が続いており、買値以上で売却している人は珍しくありません。

これらリセール価値があるモノは高額=贅沢とは一概には言えません。高値で買っても高値で売れれば、ネットコストは安く済むことがあり得ます。

会計的に言えば費用ではなく資産の性質があるということです。

費用であれば金をかければかけるほど贅沢です。

でも、購入対象がバランスシートに計上できる資産であれば、高額商品でも贅沢とは言えません。多額の支出であっても、それを資産計上できるなら純資産は傷みません。本当に資産価値があるのか慎重に見極める必要はありますが。

郊外一戸建てがもっとも贅沢なライフスタイルだと思う

住宅の資産価値の勉強をしていてわかったことは、高額な都心のマンション購入は一見贅沢に見えて、実際は非常にコスパ重視の選択だということです。

なぜなら資産性が高いからです。高額の支出でも家計のバランスシートの純資産は痛まないことが多いです。

品川で1億円するタワマンを買っても、それが10年後に1億2千万円で売れれば、管理費含めても住居費は実質ゼロです。帰属家賃を考えれば、家計の純資産は無傷どころか改善します。

そういう例は、少なくともこの10年は決して珍しいケースではありません。

逆に、辺鄙な郊外で一戸建て(特に注文住宅)を買うのはかなりの贅沢だと思います。いくら都心の物件より価格が安いと言っても、リセールバリューが低い傾向にあるからです。

5千万円で買った自宅を10年後に売ろうとしても、3千万円にしかならなかったら2千万円の損失です。いやそれは住居費であって損失という言葉は不適切か。別に値下がってもそれは住居費と割り切れば全然構わないと思いますけどね。

とにかく金計算だけを考えると、品川の1億円のタワマンよりも、郊外の安い一戸建ての方がネット収支は悪いのです。資産は表面的な価格だけで経済性を判断できません。

どんな環境で生活したいかは完全に個人の価値観の問題であって、優劣をつけるのは不可能です。ただこと経済性だけを考えれば、郊外一戸建てはもっとも条件が悪く、都心マンションはもっとも条件が良いです。

資産性だけを言えば
都心マンション > 都心戸建て > 郊外マンション > 郊外一戸建て
でしょうか。

どこからを郊外というかは適当ですが。イメージです。

繰り返しですがあくまで資産価値の議論であって、個人の満足感、幸福は議論の対象外です。高い資産価値=高い幸福度、とは言えませんから。

普段から金計算のことばかり考えている私が、都心のマンションに行き着くのはもはや必然とさえ思います。