新築マンションは業者の利益分が値下がりする、というのはデマ

新築マンションは業者の利益が乗っているから、購入後すぐに10%~20%は値下がりする。だから新築マンションは買わない方がいい。こういう意見を聞いたことがありますし、私も昔勝手にそう思い込んでいました。

これ、真実ではないですね。そういう物件もあるにはあるけど、一般論としては言えません。実際にマンション価格をリサーチしてわかりました。

確かに経年劣化に従ってマンションの価値は下がっていきますが、それは新築も中古も同じです。価格が妥当であれば、新築だからって購入後すぐに10%も値下がりすることはありません。

新築にしろ中古にしろ、経年劣化に従って価値は下がるし諸々のメンテナンスコストがかかります。そこの条件は同じです。

新築の方が割高物件に出くわす可能性が高いのは事実だが、そこは努力で回避できる

確かに割高な物件は中古よりも新築に多いです。そこは新築マンションの要注意ポイントです。

中古はスーモなどで似た立地、築年数、設備、広さの物件を同時にサーチするので、明らかに割高なものは素人目にもわかります。だから、中古マンションにとんでもない割高案件は少ないように感じました。

中古マンションで価格が高いのは売主さんの都合があることが多いです。売却を急いでおらず、1年~2年くらいかけてゆっくり売れればいい、だから敢えて売値は高めに設定しているケースなどです。

一方で、新築マンションはとんでもなく割高な物件が普通にあります。これを買ったら即20%は値下がるだろうな~と思えるような物件がゴロゴロあります。

それはぱっと見ではわからない面があります。新築は供給が少ないこともあり、多数の類似物件と比較検討しないことが多いからです。

モデルルームに行って「ああ、素敵ー!!」と奥さんがなり、旦那さんが「総額で5千万円なら予算内だな、よし買おう!」も同意する、といった意思決定フローになりがちです。

新築マンションを買う時は周辺中古との比較がとても重要です。

新築の坪単価が250万円、周辺の築5年の中古マンションの坪単価が180万円だったとします。

新築の方が単価が高いこと自体は納得とは言え、たかだが築5年の差で40%もの価格差があるのは説明が付きません。よほど新築側の設備仕様が優れているとかでなければ、中古の坪180万円の物件を買いたいと考える人の方が多いと思います。

こういった新築マンションは竣工後即暴落の憂き目に遭う可能性が高いです。

不当な新築プレミアムが乗っている物件は確かにあります。しかもこれが珍しい存在ではなく、多数あります。

でも、周辺中古と比較するというちょっとの努力をするだけで、割高な新築マンションを掴むリスクはグッと減少します。

別に秘密の情報源を手に入れる必要はなく、スーモやホームズで調べるで十分です。あと、個人的には全国マンションデータベースというサイトを多用していました。

新築は優遇されている

割高な物件を避けることができれば、新築マンションは中古よりも優遇されている点が多くあってむしろコスパが良いくらいです。

新築の優遇点としては、
・住宅ローン減税の枠が大きい
・グリーン住宅ポイントとして30~40万円相当の家具、家電等を購入できる
・購入手数料が中古より安い

などがあります。

個人的には2番目に書いたグリーン住宅ポイントはかなり助かりました。在宅勤務用のパソコンデスクにチェア、妻のドレッサーテーブル、照明、キッチン収納、空気清浄機など30万ポイントきっちり使いました。

住宅ローン減税や購入手数料の詳しい話はここでは書きませんが、どちらも新築の方が中古よりお得です。

周辺中古の相場を調べるのは簡単ではあるのですが、そうは言っても最初は何をどう調べればいいかわからないものです。知らない業界のことですから仕方ないです。なので、リサーチは結構根気が必要です。

そこをサボらず頑張れるなら、新築マンションは今の高値相場でも避ける必要はないと思います。

一方で、坪単価の比較なんてよくわからんし勉強なんてしたくないという場合は、今は新築マンション高値の時代なのは事実なので、市場価格(適正価格)で流通している中古マンションが無難かなと思います。