今年は波乱の幕開けでした。
NYダウは15,000ドル台まで下落するし、円高は進むしで、米国株が中心の私のポートフォリオもかなりダメージを受けました。

株価が下落しても狼狽せずに黙って眺めておくことも大切なことなのですが、下値を狙って追加購入というのも長期的に見れば良い選択になることも多いです。

昨年末時点で、無リスク資産(現預金)が生活防衛資金として想定している金額を遥かに上回る額が溜まっていたので、この年初の株安円高を好機とみて300万円ほど株式を購入しました。
NISA枠もすべて消化しました。

3月、6月、9月そして12月末にバランスシートを作成して財務状況をチェックしています。
最近、2016年3月末のBSを作成して気付いたのです、意外にまだ現預金が残っていると。

(2016年3月25日 単位:円)

資産の部 負債・純資産の部
現預金等 1,663,823 カード債務 105,096
株式等 12,916,127 奨学金債務 1,084,866
退職給付 700,000 繰延税金負債 301,721
負債合計 1,491,683
評価差額金 1,004,623
自己資本 12,783,644
純資産 13,788,267
資産合計 15,279,950 負債純資産合計 15,279,950

166万円か。
生活防衛資金は50万円で十分、多くて100万円というのが私の考えです。(今の独身が前提)

最大で100万円くらいは株に突っ込んでいいな。

ちょっとでも余裕資金が残っているとすぐに株を買いたくなってしまう性分でして。。
いろいろと思案しました。

 原油安だしエネルギー株だ!

そこで出した結論、原油安だしエネルギー株を買おう!
何て短絡的な。。

セクターETFで今保有しているのは、生活必需品セクターでバンガードのVDCを10,000ドルほど保有しています。
エネルギーセクターETFも調べれば色々あると思うのですが、とりあえずバンガードの低コスト商品買っておけば間違いなかろうと思い、即決でバンガードのVDEを選択しました。
VDE:バンガード・米国エネルギー・セクターETF

WTI原油価格は1バレル30ドル割り込む場面もありましたが、どうやら底入れの兆しがあるようで(詳しくはわかりませんが。)、ここらで購入しても大きく損はしないだろうと踏みました。
また、円も上昇してきましたし好機かなと。

こちらが、VDEの直近5年チャートです。
ここ5年間でみると最安値圏にあります。

vde2

約55万円相当を購入しました。
購入口数:58株
購入単価:💲84.01
レート:約110円/USD
購入額:💲5,000(約55万円)

為替レートは購入後さらに円高に進んでしまい、為替差損が発生している状況ですが、株価は上昇し現状プラスマイナスゼロといった感じです。
長期で持つつもりなので、短期損益は気にしませんが。

 バンガードVDEとは

バンガードは多くのセクターETFを販売しており、主要なETFは日本での販売も解禁されています。

今回購入したVDEはこんな商品です。

名称:バンガード・米国エネルギー・セクターETF
経費率:0.1%
純資産総額:💲37.20億
PBR:1.5倍
回転率:4.2%

主要な保有銘柄

 Exxon Mobil Corp.  24.4%
 Chevron Corp.  13.0
 Schlumberger Ltd  6.8
 ConocoPhillips  4.3
 Occidental Petroleum Corp.  4.0
 Phillips 66  3.4
 EOG Resources Inc.  3.0
 Valero Energy Corp.  2.8
 Halliburton Co.  2.2
 Marathon Petroleum Corp.  2.2

産業グループ別構成比

 総合石油・ガス  41.3%
 石油・ガス探査・開発  23.2
 石油・ガス装置・サービス  15.6
 石油・ガス精製・販売  11.0
 石油・ガス貯蔵・輸送  7.0
 石油・ガス掘削  1.7
 石炭・消耗燃料  0.2

さすがバンガード、年間経費率は0.1%で相変わらずリーズナブルです。

主要銘柄は、エクソンモービルとシェブロンが大きくこの2社だけで約4割を占めます。
産業セクターは上流から下流まで一通り揃っています。

 

 割安という理由だけではない

バンガードのエネルギー株を購入した理由は、割安になってきていると感じていることもありますが、それだけではありません。

割安になっているだけの並の会社の株式は短中期的にはいいかもしれませんが、それだけでは長期投資には適していません。
長期投資で大事なのは割安割高ではなく、永続して安定したキャッシュを生み出しかつそれを効率的に株主に配分する会社に投資することです。

あらゆる産業での生産活動に必須であり、根本とも言えるエネルギー。
今後代替エネルギーが普及すると盛んに言われはしますが、私は少なくとも今後30年、50年の間に原油の重要性が軽視されるほど、代替エネルギーが普及するとは思えません。
直感ですが。

昨年、ウォーレン・バフェットがエクソンモービル株をすべて売却したことが、唯一の気掛かりです。
長期投資家のバフェットが売却するということは、長期的観点から石油業界を有望視していないとも解釈できます。

サポート材料としては、シーゲル先生の『株式投資の未来』です。
その中でシーゲル先生は基本的には時価総額基準のインデックス投資でいいが、高配当銘柄と以下の3セクター戦略を推奨されています。
・生活必需品
・ヘルスケア
・エネルギー

エネルギー・セクターが運用成績がここまで健闘した理由はなんだろうか? まず石油会社は本業に集中した。石油を掘り、コストをぎりぎりまで抑えて、利益を配当の形で株主に還元した。しかも、投資家の期待が低かったので、株価も常に低めだった。低いバリュエーションと高い配当が噛み合って、リターン上昇に加速がついた。
(株式投資の未来 P60)

あらゆる投資にリスクはつきもの。
色々言いましたが長期で報われるかどうかはわかりません、神のみぞ知るです。

一度買ったからには30年気長に保有し続けます。
(追記:結局このVDEは売却しました。)