私が個別株として保有しているGAFAMはアップルとマイクロソフトの2社。どちらも素晴らしい決算で安心しました。両社ともアナリスト予想を超えるEPSで、売上成長は前年比+20%前後に達しました。

他の大手IT企業も軒並み好決算でしたね。

ただ、株価の反応は鈍かったです。アップルに至っては決算発表後に3%近く下げました。曰く、マーケットはすでに好業績を織り込み済みだったと。

なるほど、確かにそれはそうかもしれません。2021年予想PERはアップルが31倍、マイクロソフトが33倍。

このバリュエーションどう感じますか?

市場平均よりは高いですが、個人的にはさして割高に感じません。むしろ割安なくらいか。いや、それは言い過ぎか。

S&P500指数の予想PER22倍に対するプレミアムは僅か1.4~1.5倍程度です。

それぞれ、デジタル社会におけるBtoC、BtoBのプラットフォーマーです。PLを見れば、その圧倒的な収益力に驚かされます。

アップルは自動車、ヘルスケアの領域へ進出しつつあります。マイクロソフトはクラウドのAzureがAWSを超える成長率を記録。Teams機能を備えたマイクロソフト365は引き続きキャッシュマシーンとしての役割を果たすでしょう。

これほどのワイドモート成長企業の株がS&P500指数にちょこっとプレミアムが付いた程度の価格で売られています。そこそこお買い得ではないでしょうか。

50年前「ニフティ・フィフティ」現象が起きた時、S&P500指数のPER15倍に対して、ブルーチップともてはやされたコカ・コーラやジョンソンエンドジョンソン、イーストマン・コダックはPER40~50倍で評価されていました。

大半の銘柄のリターンはその後、低迷しました。買値は大切ということ。ちなみに、その時投資しても、数十年でジョンソンエンドジョンソンはS&P500平均のリターンを超えたんだから恐ろしいです。コダックはご存知の通りですが。

「ニフティ・フィフティ」は良い教訓だと思います。優良企業と言えども還元ステージにある企業が、市場平均の3倍4倍で評価されていたらさすがに警戒すべきということですね。

翻って、現代のニフティ銘柄(イケてる銘柄)の筆頭たるアップル、マイクロソフトのPERは、繰り返しですがS&P500指数の1.5倍程度に過ぎません。割高とは思えないし、ましてやバブルとは全く思えません。

また、金利水準も雲泥の差があります。1972年の米10年債利回りは6%台ですが、今は1%をちょっと超えた程度。

強い自信があるわけではありませんが、私は今のアップル株、マイクロソフト株はちょっと割安なんじゃないかって思う時さえあります。アマゾンもフェイスブックもアルファベットも。

表面的なバリュエーション指標は高いですが、今ITプラットフォーマーに投資しておけば10年あれば結構なリターンを残してくれるのではと思います。

目先の相場変動はわかりませんが、長期的なリスク・リターンは良いと感じています。

米モーニングスター社の評価でもGAFAMはすべて割安と判定されています。