相場の暴落はポートフォリオを見直すきっかけになります。含み益が剥がれ落ちて株を売却する税務負担が軽くなるからです。

コロナ暴落を受けて以前からぼんやり考えていた銘柄入替を実施しました。これが新ポートフォリオの目標構成比です。


有名大企業ばかりです。

米国株投資を始めたばかりの頃は、高配当な所謂バリュー株ばかり買ってましたが、新ポートフォリオでは配当成長率が高い所謂グロース株もそこそこ含まれています。グロース株と言ってもアマゾンやアドビみたいな無配でバリバリの成長企業は一つもありませんけどね。そこそこ配当支払歴が長い企業だけを対象にしています。

(独断による)バリュー株とグロース株の構成比はこんな感じ。

バリュー株は具体的にはエクソンモービル(XOM)、ウェルズファーゴ(WFC)、フィリップモリス(PM)、アルトリアグループ(MO)、アッヴィ(ABBV)などです。グロース株は具体的にはマイクロソフト(MSFT)、アップル(AAPL)、マクドナルド(MCD)、コカ・コーラ(KO)など。

利益成長率というより低PER≒バリュー株、高PER≒グロース株としている側面が強いです。

で、思うのは、こうやってバリューとグロースを各銘柄均等に投資する混合ポートフォリオにすると、追加投資は必然的にバリュー株ばかりになる可能性が高いということです。

グロース株はトップラインが伸びている上に、配当性向が低めで株主還元は自社株買いを重視する傾向にあります。バリュー株は売上成長は緩慢で、配当性向が高く利益の大半を株主の口座に送金しています。たとえば、タバコ会社の配当性向は80%以上あります。石油価格暴落に直面しているエクソンは利益以上の配当を出しています。

配当利回りはアルトリアが8.7%、エクソンが8.0%。ここまで高いともはや配当さえ維持してくれれば、株価が一切上がらなくてもそれなりの株主リターンを得ることができます。マーケットは少なくとも短期的には株価がグングン伸びると想定していないでしょう。

マイクロソフトやアップル、マクドナルドといったグロース株は株価が伸びていき、エクソン等のバリュー株は株価が横ばいないし下がりがちになる。つまり、1銘柄5%という構成比を維持するために、バリュー株ばかりに追加投資することになります。その可能性が高い。

成熟企業は配当による現金流出が多いんだから、それに伴う時価下落を補うために追加投資が必要なのは当然ではあります。が、リスクでもあるなあと思っています。

20銘柄に均等分散投資していれば、その中の1つや2つがポシャっても大きな問題はないと思っています。他の優秀な銘柄の高いリターンで補完できます。株式投資は損失は投資額を限度としますがリターンは青天井です。

でも、この理屈は追加投資しないことが前提かなと思います。


たとえば1銘柄100万円で計2000万円でこの新ポートフォリオを作って、そこからよーいドン!でその後は一切購入も売却もせずにほったらかしにするなら、この中のいくつかが平均を下回るリターンで終わっても大して問題はないです。

しかし、一部の銘柄に追加投資をし続けて、その銘柄がポシャってしまったら被害は甚大です。ポートフォリオの一部だから問題ないと無視するわけにはいきません。

バリュー株はPERが低くマーケットからの期待が相対的に低いわけだから、もともと急激な株価上昇は見込んでいません。とは言え、利益がダラダラと落ち続けてホントに衰退しちゃうと困ります。繰り返しですが、そういう銘柄に追加投資する機会が多くなるからです。

バリュー株で長期投資っていうのは難しいなあと感じています。エクソンとかどうなんでしょうかね。

私の投資期間はせいぜい50年くらいです。200年後300年後の社会を想像する必要はありません。せいぜい100年。それまでに石油エネルギーは完全に再生可能エネルギー等に代替されちゃうのでしょうか。コロナ禍で自動車や航空などの輸送需要が構造的に減少したら、石油の需要はかなり減りそうな懸念もあります。一時的な問題ではなく。うーん、専門外過ぎて全くわからん。。

個別株でポートフォリオを組むならPER高めでマーケットからの評価も高い銘柄(≒グロース株)が安心だなと最近はよく思います。バリュー株で痛手を負ってきたのもあって。ただ私は配当が欲しいので、バリュー株高配当株を完全に外すわけにはいかないです。

バリュー系はETFでアクセスするのが無難かも。でも、今のタバコ株やエネルギー株ほどの高利回りを提供してくれるETFはそうそうないよなー。