2020年度第1四半期、米株は歴史的な下落を記録しました。NYダウ、S&P500指数の下落率はそれぞれ23.2%、19.1%。NYダウは1987年以来の急落となりました。

Seeking Alphaに「Best S&P 500 Stock of Q1 2020」という記事が上がっていました。このQ1で強いパフォーマンスを発揮したということは、コロナショックの逆風に負けないディフェンシブな性質がある、あるいは巣ごもりやリモートワークといった社会生活の変化の追い風を受けていると言えると思います。

2020年度Q1のパフォーマンストップ50銘柄の中から、主要な銘柄を独断でピックして紹介します。%は2020年度Q1のYTD(2020年1月1日~3月31日)トータルリターンです。

ネットフリックス(NFLX):+16.1%
クロロックス(CLX):+13.6%
MSCI(MSCI):+12.2%
エヌヴィディア(NVDA):+12.1%
JMスマッカー(SJM):+7.5%
バイオジェン(BIIB):+6.6%
イーライリリー(LLY):+6.1%
アマゾン(AMZN):+5.5%
クローガー(KR):+4.5%
マイクロソフト(MSFT):+0.3%
ネクステラエナジー(NEE):▲0.1%
ゼネラルミルズ(GIS):▲0.6%
コルゲートパルモリーブ(CL):▲3.0%
アドビシステムズ(ADBE):▲3.5%
ウォルマート(WMT):▲4.0%

健康銘柄の特徴

上記銘柄の特徴としてまず目に付くのは典型的なディフェンシブセクターの銘柄です。日用品(CLX、CL)、食品(SJM、GIS)、ヘルスケア(BIIB、LLY)、小売り(WMT、KR)、公益事業(NEE)など。今回、特に日用品メーカーの相対的な高パフォーマンスが個人的には印象的でした。ベスト50にはランクインしてませんが、プロクター&ギャンブル(PG)も株価は底堅いです。

これらディフェンシブ株は有事が起こる前に仕込んでおかないと意味はないですが、なんだか今からでも買う価値はあるかもなあと最近思ってきました。というのも、今世界中で行われているロックダウンが1、2カ月で終わらない可能性が日に日に高まっていると感じるからです。そんな時でも日用品、食品メーカーの売上は大きくは凹まないでしょう。もちろん、果敢にリスクを取るなら景気循環株という選択になるのでしょうが。

ま、リスクを回避したいなら、そもそも株じゃなくて現金でいいじゃんって発想もありますけどね。これほど不確実性の高い環境は投資家人生で一度あるかないか。コロナ問題は戦争だという表現をよく目にしますが、大袈裟ではないと思います。私は今のところポジション張り続けるつもりです。それなりにディフェンシブなポートフォリオにしてるつもりですし。銀行株はかなり怖いですが・・。

生活必需品銘柄以外で「健康」を維持しているのがアマゾン(AMZN)、マイクロソフト(MSFT)、アドビシステムズ(ADBE)といった一部のハイテク企業です。多くの人が自宅に留まっているので、ネット通販の需要はうなぎ登りです。また、リモートワークが増えクラウドの需要も増加の一途です。

これら「健康銘柄」は少なくともコロナ問題の収束が見えるまで安定したパフォーマンスを上げる可能性が高いです。また、一部の銘柄はコロナ後にこそ真価を発揮するかもしれません。