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【T銘柄分析】AT&Tはベルが設立した世界最大の総合通信企業。高配当です。

      2019/03/18

※2018年12月期決算データ反映、コメント刷新(2019/3/17)

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はAT&T(T)をご紹介します。

基本情報

会社名AT&T
ティッカーT
創業1983年
上場1983年
決算12月
本社所在地テキサス州
従業員数268,220
セクター電気通信
S&P格付BBB+
監査法人EY
ダウ30×
S&P100
S&P500
ナスダック100×
ラッセル1000

地域別売上構成比

セグメント別売上構成比

業績

キャッシュフロー

バランスシート

資産

負債純資産

株主還元

連続増配年数

34年

過去10年の配当成長

年率+2.2%

この10年で配当は1.2倍になりました。

過去の株主リターン(年率、配当込み)

過去10年(2009~2018):+5.7%
過去20年(1999~2018):▲1.9%
過去30年(1989~2018):+5.8%

バリュエーション指標(2019/3/17時点)

予想PER:8.4倍 最新情報はこちら

配当利回り:6.7% 最新情報はこちら

コメント

AT&Tはグラハム・ベルが1876年に設立した電話会社が前身の総合通信事業会社です。かつてアメリカ・カナダの電話事業を独占していたことから1974年に反トラスト法で訴訟を起こされ、結局1984年に各地域会社に分割されました。2005年に昔傘下にあったSBCコミュニケーションズに買収され今のAT&Tとなりました。ブランド自体は”AT&T”が残り続けていますが、2005年を以ってベルが設立したAT&Tは終焉を迎えたことになります。

売上高の9割以上が米国内です。
開示セグメントは主に以下の2つ。
・通信
・ワーナーメディア

通信部門はワイヤレス通信、エンターテインメント、有線通信の3つに細分化されます。エンターテインメント部門は、一般家庭にインターネット、音声通信サービスを提供している事業です。

FY17までは通信部門のみでしたが、FY18より新たにワーナーメディアというセグメントが開示されています。約850億ドルで買収したタイムワーナーの事業がここに含まれます。反トラスト法問題がありましたが、買収は承認されました。CNNなどを持つターナー部門、有料ケーブルテレビ局のHBO、映画やビデオゲームの制作を担うワーナーブラザーズの3部門に分かれます。

通信インフラビジネスは常に需要がある安定ビジネスではありますが高い成長は望めません。ワイヤレス通信市場はすでに飽和状態で、業界トップのAT&Tとベライゾンはそれぞれ将来の成長の種をまこうと努力しています。iPhoneの販売台数が頭打ちになっていることから分かる通り、携帯電話・スマホ市場は飽和気味です。AT&Tは次の成長エンジンとして、コンテンツビジネスに活路を見出しています。

2015年に衛星放送大手のディレクTVを買収しました。また、前述の通りタイムワーナー買収が今年2019年に当局承認となりました。2つの買収合わせて15兆円近い規模です。AT&Tの資金力を考えても、かなり思い切った投資です。

財務データを確認しましょう。

売上高は過去10年実質ほぼ横ばいです。FY16にやや増収となっているのはディレクTVの買収が寄与した影響です。

FY18の売上高は1,708億ドルで前年比+6%。タイムワーナー買収効果を無視すれば減収です。通信部門は前年比▲3.8%のマイナス成長。15兆円を投じたコンテンツ事業が今後どう成長するかウォッチしていきたいです。

FY18の純利益は194億ドルで前年比▲34%。前年FY17に法人減税に伴って繰延税金負債の再評価益を計上しており、その反動で減益となっています。実力ベースでは前年比ほぼトントンです。

営業CFは安定しています。通信ネットワークはもはや生活必需品ですね。一定の設備投資が必要になるので、営業CFに比べてフリーCFはやや少な目です。莫大な設備投資が必要だからこそ他社の参入が不可能と言える面もあります。営業CFマージンは25%超あって高収益。

バランスシートを見てみましょう。総資産のうち80%超が固定資産です。これは主に2つあります。1つが基地局やその周辺設備などの有形固定資産です。もう一つが無形資産で、これは恐らくFCC(アメリカ通信連邦委員会)ライセンスだと思われます。FY17→FY18にかけて流動資産の比率が低下していますが、現預金が減少しているためです。FY17末で確保していたタイムワーナー買収資金が、FY18末では消えています。

自己資本比率は35%。タイムワーナー買収資金が追加で必要なはずで、かつ5Gへの移行に向けて光ファイバー網への追加投資も必要になります。追加で債務調達が必要になるかもしれません。

連続増配34年の配当貴族です。ただ増配率は低いです。この10年の増配率は2%ちょい。最近は投資優先で自社株買いも少なめ。今後数年は自社株買いは控えそうです。配当性向は低いため、今後も安定した高配当は期待できそうです。現在の配当利回りは6.7%もあります。

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