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【T銘柄分析】AT&Tはベルが設立した世界最大の総合通信企業。高配当です。

   

※記事更新(2017/10/28)

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はAT&T(T)をご紹介します。


   AT&T財務情報

基本情報

会社名 AT&T
ティッカー T
創業 1983年
上場 1983年
決算 12月
本社所在地 テキサス州
従業員数 268,540
セクター 電気通信
S&P格付 BBB+
監査法人 EY
ダウ30 ×
S&P100
S&P500
ナスダック100 ×
ラッセル1000

地域別売上高

T地域別売上高

 

事業構成

T事業構成

 

業績

 

キャッシュフロー

 

 

株主還元

※単位は「百万ドル」ではなく「ドル」の誤りでした。失礼しました。

 

連続増配年数

32年

 

バリュエーション指標等(2017/10/27時点)

PER:15.9倍 最新情報はこちら

配当利回り:5.8% 最新情報はこちら

配当性向:66% 最新情報はこちら

 

感想

AT&Tはグラハム・ベルが設立した電話会社が前身の総合通信事業会社です。

通信インフラビジネスは常に需要がある安定ビジネスではありますが高い成長は望めません。ワイヤレス通信市場はすでに飽和状態で、業界トップのAT&Tとベライゾンはそれぞれ将来の成長の種をまこうと努力しています。

AT&Tは2015年に衛星放送大手のディレクTVを買収しました。

また、2016年秋にタイムワーナー買収を発表しています。トランプ大統領はCNNを擁するタイムワーナーをAT&Tが買収すると、AT&Tの市場支配力が高まり過ぎると懸念を表明していました。しかし、米司法省反トラスト局長はAT&Tの買収を阻止する強い意図はないようで、タイムワーナー買収は成功裡に終了する期待が高まっています。AT&Tのタイムワーナー買収金額は約850億ドルです。

アップルのiPhone販売台数が頭打ちになっていることから分かる通り、携帯電話・スマホ市場は飽和気味です。AT&Tは次の成長ファクターとして、コンテンツビジネスに活路を見出しています。

 

AT&Tの過去10年の財務諸表をチェックしました。

売上高は過去10年ほぼ横ばいです。FY16にやや増収となっているのはディレクTVの買収が寄与しています。直近FY16の売上高は164億ドルでした。なお、AT&Tは米国内売上高が9割超を占めるので為替の影響は受けません。

粗利率はやや減少傾向にありますが、依然として50%超を確保しています。

営業CFは安定しています。インフラとしての通信ネットワーク事業で得られる安定収入があるのでキャッシュは安定しています。一方で、どうしても一定の設備投資が必要になるのでフリーCFは営業CFに比べてやや少ないです。設備投資が多額に発生することは一般的にはネガティブに捉えられがちですが、莫大な設備投資が必要だからこそ他社の参入が不可能と言える面もあります。

営業CFマージンは25%前後を維持しており高収益です。

株主還元も問題ありません。連続増配32年の配当貴族です。ここ最近自社株買いは多くありませんが、配当利回りが高いので配当だけで十分満足できるレベルです。ただ、増配率は2%程度が続いており今後も大きな増配は期待できないでしょう。

 

AT&Tが発表した2017年第3四半期決算は売上高、EPSともにアナリスト予想を下回るものでした。それを受けてAT&Tの株価は下落気味で配当利回りは2017年10月27日時点で5.8%あります。高配当ですね。

AT&Tは競合のベライゾンよりもドラスティックな事業改革を実行している印象があります。具体的にはM&Aですね。前述しましたが、最近ではディレクTVとタイムワーナーが大型案件で、ベライゾンのヤフー買収よりも買収金額が一桁大きいです。

タイムワーナーの買収が成立すればAT&Tのワイヤレス通信事業の比率は大きく減少することが想定されます。コンテンツビジネスに大きく舵を切る(特にモバイル)わけですが、それがどれほど収益を生むのかウォール街は注目しています。

スプリントとTモバイルの合併も一度破綻しましたが、再度交渉が進んでおりだんだんと現実味を帯びてきました。

AT&Tの通信事業ビジネスは今後も安定キャッシュを生み出すでしょうが、その売上比率は年々下がっていくことでしょう。AT&T株の投資リターンは、現在推進しているコンテンツビジネスがうまくいくかどうかに掛かっていると思います。

AT&Tは典型的なディフェンシブ株ではありますが、民間企業である以上当然ビジネスリスクを抱えています。そのリスクを取るか取らないかはあなたの判断次第です。最近の6%弱の配当利回りは大変魅力的に見えます。AT&Tはインカムゲイン目的の投資対象として魅力的な銘柄です。

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