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【PG銘柄分析】プロクター&ギャンブルは世界最大の日用品メーカー。連続増配61年!

      2018/08/09

※2018年6月期決算データ反映、BSデータ追加、コメント刷新(2018/8/8)

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はプロクター&ギャンブル(PG)をご紹介します。


   P&G財務情報

基本情報

会社名 プロクター&ギャンブル
ティッカー PG
創業 1837年
上場 1950年
決算 6月
本社所在地 オハイオ州
従業員数 95,000
セクター 生活必需品
S&P格付 AA-
監査法人 デロイト
ダウ30
S&P100
S&P500
ナスダック100 ×
ラッセル1000

 

地域別売上構成比

 

セグメント別売上構成比

 

業績

 

キャッシュフロー

 

バランスシート

資産

負債純資産

 

株主還元

 

連続増配年数

61年

 

バリュエーション指標等(2018/8/9時点)

予想PER:17.6倍 最新情報はこちら

配当利回り:3.5% 最新情報はこちら

 

感想

プロクター&ギャンブルは”P&G”の名で有名な世界最大の日用品メーカーです。売上高7兆円以上、時価総額約25兆円の巨大企業です。米国内売上が4割強でヨーロッパが2割強、他アジア、中国など世界中でビジネスを展開しています。

開示しているセグメントは、売上高が大きい順に以下の5つ
①Fabric & Home Care
(洗濯洗剤、エアケア等)

②Baby, Feminine & Family Care
(おむつ、ティッシュ、生理用品等)

③Beauty
(シャンプー、スキンケア用品等)

④Health Care
(歯ブラシ、サプリメント等)

⑤Grooming
(カミソリ等)

具体的なブランドとしては以下があります。

・パンパース(ベビー用品)
・アリエール(洗剤)
・ダウニー(柔軟剤)

・ファブリーズ(消臭剤)
・SK-Ⅱ(化粧品)
・マックスファクター(化粧品)
・パンテーン(ヘアケア)
・h&s(ヘアケア)
・ジレット(カミソリ)
・ブラウン(シェーバー)

名前を知っている製品、実際に使っている製品もたくさんあるかと思います。

P&Gは人々の日常生活に深く入り込んだブランド製品を多数持っており、いずれも粗利率の高い製品です。追加の研究コストもそれほど多くは掛かっていないと思われます。

そんな高収益優良企業のP&Gですが、事業環境は良好とは言えません。米国の一般消費財販売量は減少傾向にあります。若いミレニアム世代は堅実な消費が特徴で値引きを求めがちで、家に備蓄する日用品の量も多くありません。

最近はカミソリのジレットを含むグルーミング部門が不調ですが、これは髭を伸ばすのが流行っているからだとメラーCFOは言っていました。(真偽は知りませんが。)

2016年度に美容製品の一部を米コティに事業譲渡しました(約50億ドルの事業譲渡益がFY16決算に見られます)。

財務データを見てみましょう。

売上高はFY13まで800億ドル前後で安定推移していましたが、FY14~FY15にかけて大きく減少しています。直近FY17の売上高は約670億ドルで前年比+3%となりましたが、ドル安ユーロ高による恩恵を受けており、実質的にはほぼ横ばいです。販売単価は下落しています。粗利率は50%前後で高水準を維持しているものの、コスト増により1ベーシスポイントほど悪化しています。

FY16に純利益とEPSが急上昇していますが、これは一部美容製品を化粧品大手コティに譲渡したことに伴って約50億ドルの事業売却益が発生しているためです。逆に、FY17は税制改革に伴う一時コストが6億ドルほど発生しており純利益・EPSを押し下げています。Non-GAAPの調整後EPSはFY16が3.9ドルに対して、FY17は4.2ドルとなっています。表面上はFY17は減益決算でしたが、本業の収益性に問題はないことがわかります(販売単価の下落はやや懸念だが)。

キャッシュフローは安定しています。営業CF、フリーCFともに潤沢です。営業CFマージンは20%以上もあります。最近事業再構築の必要性を迫られているP&Gですが、キャッシュフローを見る限り現在でも十二分に高収益であることがわかります。ここまで高収益でもアクティビストに狙われるあたりが、米国市場の凄いところだと感じます。これこそコーポレートガバナンスです。外部からの圧力がないと企業は変わらないものです。

バランスシートを見てみましょう。総資産の80%が固定資産ですが、その半分以上は過去の買収によるのれんと無形資産です。のれんと無形資産で総資産の6割を占めます。のれんは主にグルーミング部門で計上されています。2005年にジレットを買収した時のものでしょうかね。無形資産の内容は「ブランド」で、ほとんど償却していません。

負債純資産の方は特筆すべき事項はないですかね~。自己資本比率44%でほどよくレバレッジを掛けた調達構成です。ここ5年で徐々に負債比率が上昇(自己資本比率が下落)していますが、自社株買いが効いています。

株主還元も文句なし。連続増配61年の配当王です。自社株買いにも積極的でここ5年間の総還元性向は100%を超えています。

プロクター&ギャンブルは長期投資対象として真っ先に名前が挙がる優良企業です。日本でもP&Gのブランドは普及しているので親しみを持ちやすい企業でもありますね。優良企業の名に相応しい美しい財務諸表です。

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