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【CVS銘柄分析】CVSヘルスは米国最大のドラッグストアでPBM大手

   

※2017年12月期決算データ反映、BSデータ追加、コメント刷新

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はCVSヘルス(CVS)をご紹介します。


   CVS財務情報

基本情報

会社名 CVSヘルス
ティッカー CVS
創業 1892年
上場 1952年
決算 12月
本社所在地 ロードアイランド州
従業員数 203,000
セクター 生活必需品
S&P格付 BBB+
監査法人 EY
ダウ30 ×
S&P100
S&P500
ナスダック100 ×
ラッセル1000

 

地域別売上高

米国のみ。

 

セグメント別売上構成比

 

業績

 

キャッシュフロー

 

バランスシート

資産

負債純資産

 

株主還元

 

連続増配年数

10年

 

バリュエーション指標等(2018/6/6時点)

PER:9.9倍 最新情報はこちら

配当利回り:3.2% 最新情報はこちら

配当性向:29% 最新情報はこちら

 

感想

CVSヘルスは2007年に薬局のCVSと薬剤給付管理(PMB)大手のケアマークが経営統合してできた、米国最大のドラッグストアです。

ケアマークとの統合時点の会社名はCVSケアマークでたばこ製品の販売も手掛けていました。しかし、国民の健康を増進するという理念を優先させ20億ドル規模のたばこ販売を止め、企業名もCVSヘルスと変更した経緯があります。

ドラッグストアと言うと日本の「マツモトキヨシ」みたいな小売りをイメージするかもしれませんが、CVSの事業内容はより医療専門的です。医薬品の販売店に簡易的なクリニックを併設していますし、近年は医薬品小売りよりも薬剤給付・医療事業が伸びています。

PBM(薬剤給付管理)事業が売上高の約7割を占めます。つい3年ほど前はまだ5割ほどでしたが、今ではPBM事業がここまで成長しました。PBM事業は、患者さんと製薬会社の間に立って低コストかつ高パフォーマンスな医薬品を推奨医薬品リストとして作成します。製薬会社は推奨医薬品リストに選出されないと売上が立たないので、PBM側の交渉力はかなり強いと言われます。

2015年8月に長期介護給付専門(介護施設向け薬剤給付サービスなど)のオムニケアを買収しました。PBMは成長優先で利益率が低いので、オムニケアとの統合で収益改善を図りました。米国でも高齢化が進む中、高齢者に対するプレゼンスが拡大できることは長期的にCVSの収益に貢献することが期待できるでしょう。

さらに2017年12月には医療保険大手エトナを690億ドルで買収すると発表しました。現在はまだ当局審査中ですが2018年下半期には決着すると思われます。CVSヘルスはPBM事業と薬局小売り事業の二つをすでに所有している時点で優位です。ここに、さらに医療保険まで事業ポートフォリオまで加えることになります(当局OKなら)。ここまでやるのは、アマゾンが調剤業界への進出を検討していることを受けての対応策だと言われています。

財務データを見てみましょう。

売上高は大きく成長していますね。10年間のCAGR(年平均成長率)は15%にもなります。オーガニックな成長だけでなく、M&Aも積極的に行っています。粗利率が年々低下しているのがグラフからわかりますが、低マージンなPBM事業の比率が高まっていることが要因です。CVSの場合は自社の小売り店に安く卸すことで、PBM事業の低マージンを逆に高収益に繋げることができます。ただ、やはりPBM事業の比率が高まると全体のグロスマージン悪化は避けられません。

キャッシュフローも売上高に連動する形で毎年安定して増加しています。営業CFマージンは小売り事業ということで6%とやや低めなのは、事業内容的に仕方ないです。競合のウォルグリーンズ(WBA)の営業CFマージンも同じくらいです。

バランスシートを見てみましょう。固定資産が多いですが、大半はのれんです。総資産950億ドルの約半分がのれんです。2015年のオムニケア買収などによるものです。医療保険大手エトナの買収が実行されれば、のれんはさらに増えることになります。現在負債比率は60%(=自己資本比率40%)ですが、エトナ買収が実現すれば債務増加は不可避です。仮に買収額690億ドルを全額借入で調達した場合、負債比率は約80%まで上がる計算になります。金利も上昇するなか、決して楽チンで背負える借金ではありません。CVS経営陣の思い切った経営戦略です。

配当は毎年成長していますが、配当よりも自社株買いの金額が莫大で、直近5年間で総配当金額の3倍以上の自社株買いを実施しています。総還元性向は100%を超えています。積極的にM&Aを実施している中ではありますが、株主への還元もしっかり行っています。エトナ買収となれば、今後はさすがに自社株買いの規模は小さくなると思います。

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