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生活必需品セクターETFを徹底比較 [VDC] vs [XLP] vs [KXI]

      2016/10/03

生活必需品セクター

生活必需品セクターの銘柄には、私たちの豊かな生活を支えている企業が多く存在します。

衣料用洗剤のアリエール、ボールド、レノア
台所用洗剤のジョイ
おむつのパンパース
ヘアケア製品のパンテーン、h&s
化粧品のSK-Ⅱ
シェーバーのジレット、ブラウン
これらはすべてプロクター&ギャンブル(P&G)が提供している製品です。

コーヒーのネスカフェ・ゴールドブレンド、エクセラ、MILO
お菓子のキットカット、エアロ
これはすべてスイスのネスレが提供している製品です。

コカ・コーラ、ファンタ、スプライト、ジョージアエメラルドマウンテン、ジョージアヨーロピアン、爽健美茶、綾鷹、からだ巡茶、紅茶花伝、アクエリアス、Qoo、ミニッツメイド、リアルゴールド、いろはす、森の水だより
これらの飲み物を飲んだことない人は一人もいないでしょう。
いわずもがな、これらはすべてコカ・コーラが提供している製品です。

この様に少し考えただけでも、生活必需品セクター群の企業が世界に提供している製品がいかに私たちの生活の一部として浸透しているかがわかります。
その名の通り「生活必需品」なわけです。

生活必需品セクターは市場平均S&P500のパフォーマンスを大きく上回るリターンを上げてきました。

ジェレミー・シーゲル教授の『株式投資の未来』によると、1957年から2003年のリターンはS&P500が10.85%なのに対して生活必需品セクターは13.36%です。
(両社ともインフレ加味後の実質リターン)
もはや誤差による差とは言えません。
年率2%の差は複利では大きな結果の違いをもたらします。

生活必需品セクターは圧倒的なリターンを株主にもたらしてきました。

その株主価値の源泉とは何なのでしょうか?
それは圧倒的なブランド力と信頼によって、低い投資キャッシュフローにも関わらず常に安定した営業キャッシュフローを稼ぎ出し、それを忠実に株主に還元してきたからです。

生活必需品セクターの企業は、市場を世界に広げ、高い品質を守り、品質に寄せられる信頼を武器に事業を拡大した。信用と信頼こそ最大の売り物と心得て、この認識に基づいて、投資家に利益を還元した。
(中略)
生活必需品セクターは今後とも投資家に卓越したリターンをもたらすとわたしはみている。
(『株式投資の未来』 第4章 P67より)

すでに成熟していて急激な成長は見込めないオールドエコノミー企業が多いですが、このような堅実な企業こそ最も長期投資に適した投資対象なのです。

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 [VDC] vs [XLP] vs [KXI]

このように生活必需品セクターは超優良企業が多く、これまでの50年がそうであったように今後50年も、市場平均を超えるリターンを株主にもたらすと思います。

このような生活必需品セクターに投資するにはどうすればいいでしょうか?

P&Gやコカ・コーラの個別株式を購入するというのはまず思い付く手段です。
これらの個別株式を長期保有するのは非常に有効で最強の長期投資だと思います。

ですが、なるべく分散したいですよね。
アメリカ株は購入手数料が高く複数の銘柄を少額で買付けるとなると手数料が嵩んでしまいます。

そこで、一般サラリーマンの資力で投資するときに有力な候補となるのがアメリカのETFです。

バンガードやブラックロックなどには極めて低コストで生活必需品セクターのみに投資できるETFがあり、私も保有しています。

これらのETFを紹介するとともに、すべて素晴らしいのですが、特にどれが最も良い銘柄なのか徹底比較してみました。

生活必需品セクターに投資するETFとしては、以下の3つが候補となります。

会社 ティッカー 名称
バンガード VDC バンガード・生活必需品セクターETF
ステート・ストリート XLP 生活必需品セレクト・セクター SPDRファンド
ブラックロック KXI iシェアーズ グローバル生活必需品 ETF

これらのETFは文句なしですべて超優良ETFです。

正直、どれを買っても問題ないです。

ですが、今回はあえてこれらを比較してみたいと思います。
高いレベルでどんぐりの背くらべになることが予想されますが。

どれを買っても問題ないものの、自分の虎の子のマネーを投じるわけですからしっかり分析して納得して選びたいところです。

 

  投資対象国

バンガードVDCとステート・ストリートXLPはアメリカの企業のみが投資対象です。

対して、ブラックロックのKXIはアメリカのみならずグローバルに投資しています。

KXI比率

 

ティッカー 投資対象国
VDC アメリカ
XLP アメリカ
KXI グローバル(アメリカ、イギリス、スイス、日本等)

 

KXIのみグローバルに投資できます。
特にネスレを含むのはKXIのみです。

ネスレを投資対象に含めたいのであればKXI一択です。

グローバルの方が分散が効いていて良いと思われるかもしれませんが、私はそうは思いません。

アメリカのP&Gやコカ・コーラなどは本拠地はアメリカですがビジネスはグローバルに展開しています。

生活必需品セクターの優良銘柄はアメリカに集中してますので、アメリカのみが投資対象国のVDCとXLPがKXIより劣後しているとは判断しません。

ここは単に好みの問題だと捉えています。

 

 上位投資銘柄

具体的な上位保有銘柄を見ていきましょう。

バンガード VDC

ティッカー 会社名 比率
PG プロクター&ギャンブル 10.5%
KO コカ・コーラ 8.9%
PM フィリップ・モリス・インターナショナル 6.9%
PEP ペプシコ 6.8%
MO アルトリア・グループ 5.5%
CVS CVSヘルス 5.1%
WMT ウォルマート 4.5%
WBA ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス 3.7%
COST コストコ・ホールセール 3.5%
MDLZ モンデリーズ・インターナショナル 3.2%
その他 41.4%

 

VDC_投資銘柄

 

 

ステート・ストリート XLP

ティッカー 会社名 比率
PG プロクター&ギャンブル 11.5%
KO コカ・コーラ 9.3%
PM フィリップモリス 8.2%
MO アルトリア・グループ 6.0%
WMT ウォルマート 5.9%
CVS CVSヘルス 5.8%
PEP ペプシコ 4.5%
WBA ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス 3.8%
COST コストコ・ホールセール 3.7%
MDLZ モンデリーズ・インターナショナル 3.5%
Others その他 37.9%

 

XLP銘柄

 

 

ブラックロック KXI

ティッカー 会社名 比率
NESN ネスレ 6.9%
PG プロクター&ギャンブル 6.2%
KO コカ・コーラ 5.0%
PM フィリップモリス 4.4%
PEP ペプシコ 4.2%
MO アルトリア・グループ 3.6%
BATS ブリティッシュアメリカンタバコ 3.3%
WMT ウォルマート 3.2%
CVS CVSヘルス 3.1%
ABI アンハイザー・ブッシュ・インベブ 3.0%
Others その他 57.0%

 

kxi銘柄

 

ネスレの有無が大きな違い

投資対象国がアメリカ限定のVDCとXLPでは、上位投資銘柄にほとんど差異がありません。

1位〜3位の銘柄は同一で、プロクター&ギャンブル、コカ・コーラ、フィリップ・モリスです。

ペプシコの比率がVDCの方がXLPよりやや高いです。

KXIはグローバルに投資しているだけあって、投資銘柄も異なります。
先ず目立つのが保有比率1位のネスレです。P&Gよりも高い比率です。

ネスレはスイスの会社なのでアメリカ限定のVDCとXLPには含まれていません。

英国のブリティッシュ・アメリカン・タバコとベルギーのアンハイザー・ブッシュ・インベブもKXIにしか含まれていない銘柄です。

ざっくりまとめるとこんな感じです。
・VDC ≒ XLP
・VDC、XLP + ネスレ、ブリティッシュアメリカンタバコ、アンハイザー = KXI

 

 投資銘柄数

個別投資ではなくETFを購入するメリットは分散効果です。
アメリカ株の個別投資で20銘柄以上に分散投資しようと思うと、かなりの手数料が掛かってしまいます。

お金がある人はいいですが、普通のサラリーマンは分散が効いているETFを購入することは良い手段です。

VDC, XLP, KXIの投資銘柄数を比較します。

VDC XLP KXI
100銘柄 39銘柄 97銘柄

XLPがやや少ない印象です。
ただこれは悪いとは思っていません。

銘柄分散効果は20銘柄までは効果がありますが、20銘柄を超えると銘柄数が増えることによるリスク低減効果はほとんどありません。

ですので39銘柄は十分に分散できると言えます。
個別株式で39銘柄に投資しようと思うとかなり大変ですし手数料負けする恐れがありますので、このXLPの価値は高いです。

VDCとKXIは同じく100銘柄ほどです。
グローバルに投資しているKXIの方が銘柄が多いだろうと推測していたので、意外な結果でした。

 

 経費率

投資成績は市場次第で管理不能です。
投資した後は市場の動きは見守る他ありません。

投資家が管理できるのは経費だけです。
管理できる経費はなるべく安く抑えることが鉄則です。

長期投資の敵は手数料と税金です。

特に清算まで永久的に発生する信託報酬には気を配る必要があります。

VDC, XLP, KXIの経費率を比較します。

VDC XLP KXI
0.10% 0.14% 0.47%

VDCとXLPがリードしています。

KXIはグローバルに投資しているためか、やや経費率が高いです。

ここは大きな違いがあることがわかります。
KXIは0.3%ほど経費率が高いですが、0.3%という大したことない様に見えますが、長期複利で見ると意外に差が出てきます。

経費率という面では、KXIが劣後しているとはっきり言えます。

VDC > XLP >>> KXI

 

 純資産金額(流動性)

取引規模が大きい商品の方が売買成約が容易で、変に高値掴みする危険も少ないです。

いつか売却するときも流動性が高いほうが迅速に市場価格で売却できます。

ETFの純資産はなるべく大きいほうが良いです。

VDC, XLP, KXIの純資産額を比較します。

(単位:億米ドル)

VDC XLP KXI
30.68 96.95 6.42

ステート・ストリートスパイダーのXLPが圧倒的な規模を誇っています。

最も少ないのはKXIでXLPの10分の1以下です。

どのETFもそれなりの規模はあるので清算される心配は不要ですが、純資産額には結構な差があることがわかります。

XLP > VDC > KXI

 

 分配金利回り

VDC, XLP, KXIの分配金利回りを比較します。

VDC XLP KXI
2.46% 2.42% 2.15%

配当金は株主に忠実な経営をしている証です。

内部留保してもきちんと資本コストを上回るリターンで企業が再投資できていれば問題ないのですが、エージェンシー問題は根深く、この分配金利回りも高いほうが良いと単純に考えます。

VDC ≧ XLP > KXI

 

 過去10年間のリターン

過去のリターンが今後も続く保証はありませんが、過去の歴史を把握しておくことは大切です。

VDC, XLP, KXIの2016年3月末を基準とした過去10年間リターンを比較します。

VDC XLP KXI
11.45% 11.28% 10.10%

VDCとXLPがKXIを上回っています。

ネスレを含むグローバルに投資しているKXIが優位かなと思っていましたが、意外にも米国限定のVDCとXLPの方が1%以上高いリターンを生んでいます。

チャート

5年チャートです。
VDCとXLPはほとんど被っています。

KXIはVDCとXLPに比べてアンダーパフォームしていることがわかります。

 

 総合結果

以上の比較をもとに、3つのETFの総合比較をします。

独断ですが、こんな感じで点数付けをしました。

比較2

点数

VDC XLP KXI
17点 17点 14点

VDC = XLP > KXI

やはり拮抗した結果となりました。
点数の付け方は独断ではありますが、VDCとXLPは同点でした。

KXIはやや上記2つのETFより劣後するという結果になりました。

以上から、VDCかXLPのどちらかを選んでおけばOKと言えます。

VDCの方が経費率がXLPより若干安いので、コスト重視で選ぶとVDCとなりそうです。

XLPは純資産規模が大きく安心感があります。また、銘柄数が相対的に少ない(とはいえ39銘柄は十分です)ので知名度のある大企業への投資割合が高く、この点も安心感があると言えます。

VDCとXLPは完全に好みの問題と言えそうです。
ちなみに、わたしは現在VDCを1万ドルほど保有しておりXLPは保有していませんが、銘柄数が少ないXLPの方が好きです。

次に生活必需品セクターに投資するときはXLPを買いたいなと狙っています。

KXIは今回の比較では最下位扱いにしていますが、この3者の争いはかなりハイレベル同士の争いなので3位になっただけであって、KXI自体は素晴らしいETFです。

過去のリターンや経費率(ここの差は大きい)を考慮すると、やはりVDCやXLPを差し置いてKXIに投資する必要性は薄いと感じてはいるものの、グローバルに投資したい場合やネスレを投資対象に含めた場合はKXIを選択するのもありだと思います。

 生活必需品銘は保有しておいた方がいい

最初に述べましたが、生活必需品セクターは市場平均を超えるリターンを上げており、その理由は非常に納得感のあるものです。

これら生活必需品セクターのグローバルエクセレントカンパニーのブランド力、キャッシュを稼ぐ力がこれからの50年で衰えると想定する理由はどこにも見当たりません。

これからも生活必需品セクターの優良株式を長期保有し、配当再投資も行えば長期で高いリターンを得ることができると確信しています。

個別銘柄でもいいですし、今回取り上げた3つのETF(特におすすめはVDCとXLP)でもいいので、とにかく何らかの手段で生活必需品セクターに投資をして将来の果実を得られる状態にしておくことを強く推奨します。

 - ETF紹介・分析