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【BTI銘柄分析】ブリティッシュ・アメリカン・タバコは超高収益な世界最大のタバコ会社

   

※2017年12月期決算データ反映、BSデータ追加、コメント刷新(2018/3/20)

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI)をご紹介します。英国ロンドンに本社を置く企業でADRとしてNYに上場。


  BTI財務情報

基本情報

会社名 ブリティッシュ・アメリカン・タバコ
ティッカー BTI
創業 1902年
上場
決算 12月
本社所在地 ロンドン
従業員数 61,053
セクター 生活必需品

 

地域別売上高

 

業績

 

キャッシュフロー

 

バランスシート

資産

負債純資産

 

株主還元

 

バリュエーション指標(2018/3/20時点)

PER:2.2倍(※) 最新情報はこちら

配当利回り:4.7% 最新情報はこちら

配当性向:69% 最新情報はこちら

(※)レイノルズ買収及び税制改革に伴う一時収益の影響でFY17純利益が過大になっており、実績PERは参考にならない。

 

感想

ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI)は、ラッキーストライク、ケント、クールなどのブランドを有するタバコ会社です。世界180か国でビジネスを展開しています。

2016年10月に米同業レイノルズ・アメリカンを買収し、フィリップモリスを抜いて世界最大のタバコ会社となりました。BTIはかねてよりレイノルズの株式42%を保有していましたが、残りの未保有株58%相当を取得するに至りました。

BTIはレイノルズ買収で米国でのタバコ事業を手に入れました。米国のタバコ事業は他国に比べて利益率が高いです。レイノルズの買収は統合によるコスト削減効果は少ないと言われていますが、米国事業の高い利益率が買収判断を後押ししました。

たばこを燃やさない加熱式たばこが主流になりつつあります。私の同僚はフィリップモリスの「アイコス」とJTの「プルームテック」を愛用しています。「プルームテック」の方が味は薄いけど健康的らしいです。2018年中に、加熱式たばこ端末「グロー」を米国FDAに申請する予定です。

財務データを確認してみましょう

売上高は130億~150億ポンド程度で安定してきましたが、FY17に大きく伸び200億ポンドの大台を超えました。レイノルズ買収による増収です。仮に買収がなかったとした場合の売上高は151億ポンドで、FY16とほぼ同水準です。

グロスマージン(粗利率)は直近FY17で78%と前年から4%ほど改善しています。レイノルズとは販売地域が重複しないのでコスト削減効果がないのではという意見もありましたが、少なくともグロスマージンで見る限り一定のコスト削減効果はあったようです。粗利率が78%ってことは22円で作った商品を100円で販売しているということです。暴利ですね・・。儲かった分しっかり税金を納めていますが、その税金コストを差し引いてもめちゃくちゃ高収益なことがわかります。税引後の純利益率は30%を超えています。

FY17の純利益が前年比9倍近くに急増していますが、これはテクニカルな2つの事象に起因しています。一つは今まで関連会社だったレイノルズがこの度完全子会社になりましたが、IFRS(国際会計基準)では支配獲得時に過去の持分も含めて時価で再評価します(要するにのれんの再評価)。その持分再評価益が232億ポンド出ています。二つ目は、米税制改革に伴ってレイノルズが計上していた繰延税金負債を再評価しており、これによる再評価益が96億ポンド発生しています。この2つの事象が純利益を330億ポンドも押し上げました。

かなり細かい論点です。特に一つ目は理解する必要もないです。要するに一時的な利益が多額に発生したんだな~くらいに思っておけばOKです!

キャッシュフローも当然安定しています。営業CFもフリーCFも高水準です。たばこ会社は設備投資が不要で、フリーCFが潤沢なのが特徴です。フリーCFが潤沢なので株主還元額も莫大になります。営業CFマージンは30%もあります。フィリップモリスと同水準です。

バランスシートを見てましょう。FY17に固定資産が急増していますよね。レイノルズ買収に伴って「のれん」と「買収に伴う無形資産」が増加したためです。大型買収を繰り返すと、どうしてもバランスシートの大半が「のれん」などの無形資産になっちゃいます。流動資産は10%と少ないですが、流動負債も同じくらい少ないので資金繰りに問題はありません。

株主還元もしっかりです。DPS(一株当たり配当)はこの10年増配が続いていることが分かります。莫大な営業CFを原資として今後も引き続きの増配が期待できます。2018年3月現在の配当利回りは4.7%と高配当です。

ここ3年ほど自社株買いの金額は少ないですが、レイノルズ買収にキャッシュを回したためだと推測します。この3年間の総還元性向は65%ほどですが、今後はまた100%まで引き上げると思われます。

為替の問題もあるので単純に比較はできませんが、PLを比較する限りフィリップモリスの収益性を超えているように感じます。英国ADRということで、現地源泉税がないのでNISAと相性が良いです。2017年より、楽天証券でも取扱いを開始してくれて嬉しい限りです。

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