アメリカの利上げペースがそろそろ弱まりそうという観測から、ドル高が是正されてきました。ドル円は10月に一時150円に乗りましたが、12月2日現在は134円前後です。
(ドル円の直近1年のチャート、グーグルファイナンスより)
米国株投資家にとっては基本的には円安の方が嬉しいもんです。保有米株の円評価額が押し上げられるからです。2022年米株市場は大変不調ですが、日本人投資家は円安に助けられてそれほど大きな心労はなかったのではないでしょうか。
その円安ドル高が逆回転し始めました。物価が上がり続けている国の通貨が強含み続けることは考えづらいので(経済成長とのバランスですが)、為替の反動が起こるのは驚きではありません。
円高で米株の含み益が削られてはいますが、米国株投資家として円高はむしろ歓迎です。そして不動産投資家としても円高ドル安は歓迎です。
米株投資家として円高歓迎
米株投資家として円高歓迎なのは、私はまだまだ米株を買い増したいと思っているからです。そこそこ資産を築いてきましたが、当然まだ取り崩しフェーズではなく資産形成フェーズです。30代半ばなんてペーペーです。
円で稼いだ給料からドル建ての米国株を買う上では、円高の方が助かります。
円安を受けて最近は日本株を物色していましたが、やはり「長期保有したい!」と思える銘柄の数は圧倒的に米国市場の方が多いです。日本株はバリュエーションは魅力的なのですが、PL・キャッシュフロー、株主還元の強さはやはり米株には敵わないなと感じました。
バフェットが日本の商社株に投資してますよね。長期保有目的というより、円安で妙味のある日本株の中でエネルギー価格上昇で儲かる銘柄として商社に目を付けたのかな。真意はわからないけど。私も商社株検討しましたが、今のところ投資GOサインが出るには至ってません。
2023年からNISA枠が拡大されそうですね。まだ検討段階ですが、報道を見る限りは何らか動きはありそうな感じです。
仮にNISA枠が120万円から240万円に倍増になったら、うち120万円分は既存のロールオーバーで埋めるとして、残りの120万円は新規で買い付ける必要があります。NISAではなるべく米株を買いたいので、ある程度は円高ドル安になってくれた方が助かります。
不動産投資家として円高歓迎
私は株式投資家であると同時に不動産投資家でもあります。
保有しているのは自分が住む自宅用マンションですが、これは投資資産だと考えています。まず住環境が大事なのであって、投資収益性第一で選んだわけではありませんが、資産性もかなり気を使いました。
円高が進めば資源高による物価上昇圧力もいくらかは和らぐと予想されます。もともと黒田日銀総裁は金融緩和姿勢を維持すると明言してはいましたが、このまま際限なく円安が進んでいたら、耐えきれず利上げに踏み切らざるを得ない可能性もあったと思います。
円安が落ち着いて円高方向に動けば、利上げ圧力も幾分かは緩和されるだろうと思います。
私は悩んだ末、変動金利でフルローン調達したので金利は上がって欲しくないです。日銀総裁も交代になりますし、金利が上がるリスクは以前よりは高まっています。せめてマクロ経済環境は金融緩和をサポートして欲しいと願っています。
まあ短期プライムレートが変わる可能性はそう高くはないと思いますが。