※2021年3月決算データ反映
主要な日本企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。
データソースはMorningstarおよび有価証券報告書です。
今回はソニーグループ(SONY)をご紹介します。
基本情報
会社名 | ソニーグループ株式会社 |
ADRティッカー | SONY |
創業 | 1946年 |
上場 | 1958年 |
決算 | 3月 |
本社所在地 | 東京都港区港南 |
従業員数 | 109,700 |
セクター | 一般消費財 |
S&P格付 | |
監査法人 | PwC あらた有限責任監査法人 |
地域別情報
地域別売上構成比
地域別売上高推移
割愛
セグメント情報
セグメント別売上構成比
G&NS:ゲーム&ネットワークサービス
EP&S:エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション
I&SS:イメージング&センシング・ソリューション
セグメント別売上高推移
セグメント利益推移
セグメント利益率推移
業績
キャッシュフロー
バランスシート
資産
負債純資産
株主還元
自社株買い情報はFY16以降
連続増配年数
不明
過去9年の配当成長
年率+8.1%
この9年で配当は2.0倍になりました。
過去の株主リターン(年率、配当込み)
過去10年(2011~2020):+11.0%
過去20年(2001~2020):+2.1%
過去30年(1991~2020):+6.4%
バリュエーション指標(2021/7/10時点)
予想PER:20.8倍 最新情報はこちら
配当利回り:0.5% 最新情報はこちら
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ソニーグループは1946年に「東京通信工業」という従業員20名の小さな企業を起源とします。今や従業10万人、売上高9兆円にもなる巨大コングロマリット企業です。
「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動に満たす。」を会社の存在意義として掲げています。
2021年にソニー株式会社からソニーグループ株式会社に社名を変更。
事業セグメントは以下の6つ
G&NS(ゲーム&ネットワークサービス)
音楽
映画
EP&S(エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション)
I&SS(イメージング&センシング・ソリューション)
金融
G&NSはプレイステーションを中核とするゲーム事業です。7年ぶりの新ハードでPS5が発売されましたね。プレイステーションプラスの会員数は48百万人に達しています。ゲームはソニーの稼ぎ頭です。
音楽事業はアニメーションも含んでおり、昨年は『鬼滅の刃』が大ヒットしました。私もドハマりしました。
映画事業はソニー・ピクチャーズです。主要作品としては「メイ・イン・ブラック」シリーズがあります。
EP&Sはスマートフォン、有機ELテレビ、ミラーレス一眼カメラ、ヘッドフォンなどを取り扱うエレクトロニクス事業部門です。通信のNUROも当事業の管轄です。近年、モビリティやライフサイエンスにも力を入れています。
I&SSはイメージセンサーを取り扱う部門ですが、とりわけ将来の成長が期待できるのは車載向けでしょう。
金融はソニー生命、ソニー損保、ソニー銀行等によって構成されます。CMでもよく見ます。
財務データを見てみましょう。
FY20(21年3月期)の売上高は9.0兆円で前年比+9%。コロナ禍の巣ごもりの恩恵を受けゲーム事業が+36%と大幅増収。金融も+28%と伸びています。映画部門はコロナが逆風となり▲25%と大幅減。
営業利益は9,678億円で営業利益率は11%。立派な数字ですね。ROEは24%、過去5年平均で見ても17%あります。
投資が増えているためフリーキャッシュフローは減少傾向ですが、営業キャッシュフローは伸びています。
2011年~2014年まで赤字が続いていましたが、近年のソニー復活の軌跡を数字で見て取れました。
が、株主還元がやや寂しい感じ。FY20はフリーCFが8千億円超あるのに、配当総額は600億円ほど。自社株買いもFY20はほとんどしてません。配当性向は一桁%の年が多いです。自社株買いもさほど積極的ではなく総還元性向が50%を超えた年度はこの5年で一度もありません。