米国株って素敵ですよね。
コカ・コーラ、ジョンソンエンドジョンソン、エクソンモービル、マイクロソフト、アマゾン、Facebook、アルファベット、ペプシコ、P&G、、、、ドンドン優良企業が頭に浮かびます。
私たちの日常生活はこれら米国企業のサービスや製品で成り立っています。
アップルのiphoneでニュースを見ながら通勤する。デスクに着いたらインテルのCPUが内蔵されたパソコンを起動させる。パソコンを起動させたらマイクロソフトのOutlookでメールをチェックして、同じくマイクロソフトのパワーポイントで資料を作成する。仕事中に知らない専門用語が出てきたらグーグルの検索システムで調べる。お昼休みはランチしながらFacebookをチェック。残業でしんどいから自販機でコーラでも買おうかな。
私たちの生活は米国企業に支えられています。特にハイテク分野は顕著です。
そんな素敵な米国株投資ですが、私たち日本人には辛いことがありますよね。
為替です。
為替の変動にはいつも一喜一憂させられませんか。
2016年は1ドル120円くらいでスタートしましたが、チャイナショックと米利上げ影響で急激に円高が進みましたね。夏には100円を割りました。
と思えば冬には大統領選をきっかけに円安が進んで、2016年末は116円ほどで終わりました。年初と年末だけを見れば120円→116円と緩やかな円高ですが、中身を見ればジェットコースターです。
米国のディフェンシブ株に投資している人にとっては、短期的な変動は株価よりも為替の方が大きいことでしょう。
為替は長期投資リターンに中立という意見もあります。私はこの立場です。
ですが、、とは言えね。
誰しも自分のお金に影響する話だから為替の動きって気になると思います。なるべく円高のタイミングで投資したいし、投資後は円安になって欲しいと思いますよね。
でもやはり短期的な為替変動は読めないと思ったほうがいいです。トランプ大統領が当選したら円安が進むなんてほとんどのアナリストは言ってなかったですよ。でも蓋を開ければこのありさま。
私は自分がトレードについて勉強不足なのは認めますが、それでも短期の為替変動は予測不能という意見です。
一方で、長期的な為替動向については自分なりの考えがあります。為替ってドル円の為替レートの話です。
私は長期的には、円高ドル安だと思っています。結構強い自信があります、まあ単なる自信過剰なだけですが。
なぜ長期的に円高ドル安だと私が思うのか?
念のため言っておきますが、私は経済ド素人です。マクロ経済学もミクロ経済学も大学で中途半端に勉強してからほったらかしです。
そんな私が長期的に円高ドル安だと思う理由、それは米国の高い教育水準です。
米国高教育レベル→円高ドル安
円高ドル安っていう表現がありますね。
これは表現としては正しいのですが、より正しい表現はこうだと思います。
円安ドル激安。
意味不明ですか?w
要するに円もドルも安くなる一方だということです。
為替レートって相対的なものですから、円が安くなってもドルがもっと安くなれば円高ドル安となります。円高ドル安だからって別に円の価値が上がっているとは限らないのです。
長期的には円も安くなるし、ドルも安くなる。
でもドルの方がより安くなるから、円高ドル安になると予想しています。
なぜ円もドルも安くなるのか?
それは今の経済の仕組みが通貨安を内在しているからです。
中央銀行が(ほぼ)いくらでも紙幣を刷ることができるからです。
紙幣を刷ったら、当然お金の価値が下がりますよね。だから円もドルも価値は下がり続けると思います。日本はせっかく刷った紙幣が市中に届いていないから、政府の期待よりは円は減価していないようですが。
日本もアメリカも紙幣を刷り続けて、国内のマネーの量を増やし続けるはずです。なぜなら、そうしたほうが国家運営上得策だからです。
得策というのは2つあると思っていて、
・インフレ
・政府債務の目減り
です。
経済の実態が変わっていないのに、マネーの量だけ増えれば当然物の値段が上がります。インフレです。マイルドなインフレを政府は望みます。FRBは2%のインフレ目標を設定しています。
インフレ経済にすることで人々はお金を使います。お金を貯めこむインセンティブが薄れます。だって今買わないと1年後には2%値上がりしているのだから、なるべく早めに買おうとしますよね。
インフレとは意図的にお金を腐らせることです。
新鮮なお刺身は早めに食べますよね。だって放っておくと腐るから。
野菜を買ってきたら、なるべく早く料理してお弁当の具材とかにして消費しますよね。だって放っておくと腐るから。
インフレ経済ならなるべく早めにお金を使おうとしますよね。少なくともデフレ経済に比べれば消費の意欲は増えるはずです。だってインフレ経済下ではお金は少しずつ腐るから。
通貨ってそれ自体に価値はないです。流通することが必要です、早いスピードで流通して使用されてこその通貨の価値です。ドルも円も今は金と交換できないのですから。
マネーの量を増やしてインフレを誘発することができれば、通貨安が起こります。
通貨安で得をする人は誰でしょうか?
それは借金している人です。インフレ経済=通貨安経済では貯金する人が損をして、借金する人が得をします。
言うまでもないですが、日本もアメリカも借金大国ですね。
日本の政府債務の対GDP比率は250%ほどもあり世界トップ。アメリカのそれは105%ほどでこちらも多額の借金を抱えています。
日本もアメリカも多額の政府債務を抱えているのですから、どちらも通貨安にしたくなります。したくなるというか、する必要がある。
国民にお金を使わせて経済を活性化するためにインフレにしたい。政府債務を目減りさせたい。日本もアメリカもこの二つを達成したいのだから、これからも両国とも紙幣を作り続けますよ。
インフレも行き過ぎるとストップをかけないと経済が過熱化してバブルを生むので、そういう時は一時的に通貨量を抑えます。今のアメリカはそういうステージです。でもアメリカはこれからもドルを刷り続けると思います。何かあったら躊躇なく量的緩和をするでしょう。
最近は自動車ローンや、PACEローンというクリーンエネルギー設備ローンが問題視されており、第2のサブプライムだと揶揄されています。
※PACE=Property Assessed Clean Energy
強いドルはアメリカにとって国益とか主張する人もいますが、あんなの嘘っぱちだと思っています。普通に考えて弱いドルがアメリカの国益です。
円もドルもその価値は下がっていく宿命です。この流れは不可避だと思います。金の裏付けがない今の通貨制度において、中央銀行が錬金術師になれる今の経済において、非常時にお金を刷らない理由はないからです。
円とドルは、これからも価値が下がっていくでしょう。
だから円安ドル安です。
ドル円の為替レートを予想するとは、円とドルどちらの方がより安くなるかを予想することに等しいです。値下げ合戦の勝者はどっちかという話です。
円も値下げ、ドルも値下げ、どっちがこの激安牛丼戦争に勝つのかということ。
私はドルが勝つと思います。
アメリカが勝つと思います。
ドルは円よりも早いスピードでその価値を失っていくと思います。いや正確にはアメリカ政府が意図的にドルの価値を失わせていくはずです。なぜなら、それがアメリカの国益に適うからです。
中央銀行はいくらでも紙幣を刷ることができると言いましたが、具体的には中央銀行が民間銀行等から国債等の債券を買い入れるということです。欧州は国債だけでなく社債も対象です。日本は株式まで対象になっています。
アメリカは国債等の債券買入れだけで量的緩和を済ませました。そして今は金融引き締め態勢です。一方で日銀は株式ETFにまで手を出しています。
アメリカは債券(国債と住宅ローン担保証券)買入れだけで事足りた。日本はETFまで買入対象になっている。
私はここに日米の強さの違いを感じています。日米の中央銀行のお金を刷る能力の差をひしひしと感じています。
アメリカの方が日本よりもたくさん借金できるのです。アメリカの方が国債をガンガン発行できるからFRBがいざという時にドルを刷る余地はたくさんあると思います。
なぜアメリカは国債をたくさん発行できるのか?
それはその米国債を買う人がいるからです。
誰?
日本や中国、新興諸国です。
買うんです。彼らは(私たちは)。
なぜ米国債を買うのか?
なぜ買わされるのか?
それはアメリカの経済がめちゃくちゃ強いからです。世界中の企業がアメリカのトップ企業のサプライチェーンの一つに組み込まれることで飯を食っているからです。
みんなアメリカ経済のお世話になっているのです。だからみんな米国債を買うんです。米国債を買い支えるから、「今後とも我が国をよろしくお願いしますねアメリカ様」ってなるんです。
なぜアメリカ経済がここまで強いのか?
アップル、Facebook、グーグル、アマゾンなどのイノベーターはなぜアメリカからしか生まれないのか?
それはやはり教育でしょう。MIT、スタンフォード、ハーバード、ケンブリッジ、カリフォルニア工科大学、こういったトップエリート教育機関がアメリカ経済の基盤です。また、優秀な人材が相応の対価を貰える風土文化があることから優秀で勤勉な移民がアメリカにはたくさん流入します。
知識、アイディア、イノベーション、21世紀これらの要素は強い経済により必要だと思いませんか?
もう先進国には生活必需品は行きわたっていますよ。衣食住は満足だという中間層がグローバルでどんどん増えています。
そんな21世紀、人々はどんなサービスにお金を払うのでしょうか?
それは独創性に溢れたイノベーティブな製品やサービスでしょう。アメリカの十八番じゃないですか。
21世紀は再び製造業だ!日本製造業の復活だ!とか言っている人を、、私は理解できませんが。
教育制度の整備って今から日本がアメリカに追いつこうと思っても、一朝一夕には無理です。感覚的にも無理だろうなって思いますよね。もう一種のブランドですから。コカ・コーラが最強ブランドなのと同じで、米国の教育機関のブランドも最強です。世界中から優秀な人をたくさん引き寄せます。
21世紀もアメリカの時代だと私は思います。世界経済を引っ張るのはアメリカのエリートたちです。アメリカのイノベーターたちです。
アメリカはその経済力を活かして、いくらでも借金をできます。
アメリカはその借金力を活かして、いくらでもドルを刷ることができます。
アメリカはいくらでもドルを刷ることができるから、ドルの価値は下落します。円よりも遥かに早いスピードで下落すると思います。
強い米国経済は弱いドルを生み出すことができます。アメリカ政府はそれを利用します。
30年後、1ドル50円になっていても何ら不思議ではないと私は考えています。
実は日本はすごいんだ系の本や番組をよく見かけますが、辟易してしまいます。
イノベーションという意味ではアメリカと比べて日本は大きく出遅れているのに
それを直視していないだけに思えます。
もちろんサービス業のクオリティの高さは特筆すべきだとは思いますが。
でもそんな日本に住む我々も株式投資を通じて
アメリカのイノベーションを享受できるわけですから、
治安の良さと経済的利益を同時に得られる環境というのは
恵まれているんだとも思っています。
そうですね、21世紀はますますアメリカの時代になるだろうと個人的には思っています。
というのも、21世紀は設備や資本ではなく知識やアイデアが富を生む時代だと思うからです。
すでにそういう時代になりつつありますが、今後より一層その傾向は強まると思います。
イノベーション、右脳思考はやはりアメリカに一日の長があります。
そんな米国経済に株主として参画できるのは幸いですよね。
私が米国株を好む一番の理由は株主意識の高いコーポレートガバナンスの面ですが、もちろんイノベーティブな面もその理由の一つです。
私は教育というより、やはり軍事力の差かなぁと思ってます。基軸通貨を手に入れ、ドルと軍事で世界を制しているから、アメリカ人は自由に動き回れてイノベーションに繋がってるのだと。
にしても不換紙幣とはまさに錬金術だよなぁ。欲しいものあれば輪転機回せば買えてしまうんだもの。ドル生産者は最強のビジネスオーナーですかね
確かに軍事力という面でもアメリカは最強で、軍事予算はロシアや中国を圧倒していますね。
軍事力についても言及したほうが、より説得力のある記事になってたか。
コメントありがとうございました。
私はこの強い軍事力さえも、背景にあるのは高い教育だとは思っています。
高い教育が富を生み出し、あれだけの軍事予算を確保できると。
ニクソンショックが経済の仕組みを抜本的に変えましたね。
中央銀行が紙幣を自由にすることが当たり前だと我々世代は思っているかもしれませんが、よく考えると不思議な制度です。
イエレン議長はトランプ大統領よりも権力があるのでは、、とさえ思います。
ドルの信用創造だけで成り立つ世界って物凄く不思議です。FRBの歴史を勉強してもいまだ理解できてません。イエレンさんも代理人、いわゆるFRBの経営社を任されているだけで、オーナーたる真の権力者がいるだろうなぁっていう都市伝説を私は結構信じてます
同じく、私も不思議です。
理解できるようで、なんかピンと来ないです。
ロスチャイルドやロックフェラーなどの大資産家が世界経済を裏で牛耳っていると言いますよね。
私もこれは結構信じています。
教えて下さい!
将来、1ドル=50円になる予想なら、インフレを考慮しても円で貯金してた方が良いのでしょうか?
Kentaさんご質問ありがとうございます。
為替って難しいですよね、、
私もまだ勉強中ではありますが、私なりの答えを申し上げますね。
円で貯金、これはなるべく避けた方がいいと思います。
円だからではなく、お金を価値あるものに交換せずにそのまま保有しておくのは避けるべきです。
もちろん、最低限の生活費を預金で保有することは大切ですよ。
ドル円の為替っていうのは、当たり前ですがドルと円の相対的な価値比較でしかありません。
1ドル50円だから円の価値が上がるのではなく、円の価値も下がるのだけどドルほどではないということです。
円もドルもその価値は下落する、紙幣は少しずつ腐っていくと思ってください。
その腐る早さの程度が、為替レートに反映されるイメージです。
で、この記事で言いたかったことはドルの方が早く腐るだろう、という私の考えです。
もちろん私の個人的見解に過ぎませんよ。
ただ、円も腐ることに変わりはありません。
ドルよりも円の腐るスピードは遅いと私は思っているのですが、円も腐っていくことに変わりはないと思っています。
腐るとはつまりインフレということです。
インフレが起こるのに、お金をただ持っているだけではやはり損をします。
インフレを考慮するのであれば、過大な円貯金は止めるべきです。
それは、イコール株式投資をしなさい、という意味ではありません。
なるべく価値ある資産やサービス、経験にお金を変えるべきだということです。
株式投資はその中で数ある選択肢のうちの一つです。
いかがでしょうか?
ちょっと説明の仕方が不得手で申し訳ありません。
もし腑に落ちない点があれば、遠慮なくご連絡下さい。(^-^)
ご回答有難うございます。
自分は、2,500万円(年1.35%複利・税込み)で運用?しているのですが、
最近、結婚したのでこれ以上増える見込みがなくなっています。
正直、今後はこのお金も取り崩して生活していかないといけない場面も出てくると思うので、投資について迷っています。
米国投資の意向は固まっているのですが、一生日本で生活するとなると、どこかで円に戻すことになるので、結局為替が影響するしますよね。
仮に1ドル=50円になるんであれば、米国投資もどうなの?って思ってしまいます。
今は住信SBI銀行の外貨積立のドルコスト法を利用して、ETFもドルコストでVTIを買っています。
本当は、BNDやIAUも欲しいのですが、今の為替を考えると手を出していません。
米国ETFも各セクターにも突っ込んだほうがいいのか迷ってしまいます。
なので、HIROさんのブログはとても参考になります!!
何かアドバイス下さい。笑
>自分は、2,500万円(年1.35%複利・税込み)で運用?しているのですが、・・・
2500万円ですか!!
す、すごいですね。。
もう私のブログの読者様、ホントにすごい人ばかりで私なんかが回答していいのか不安に感じる次第です。。
資産を2500万円もお持ちのKentaさんの奥様が羨ましいです。
>仮に1ドル=50円になるんであれば、米国投資もどうなの?って思ってしまいます。
この辺りはちょっと小難しい話題で、私の記事の説明力のなさもあって申し訳ないです。
まず、ドル円50円っていうのは私の勝手な予想だということをご承知おきくださいね。
それを踏まえてですが、ドル円が50円まで円高になるということは当然ですが相対的にドルが安くなることを意味します。
ドルが安くなるとは、つまり米国のドル建ての物価が上昇することを意味します。
通貨価値と物価とはコインの裏表の関係です。因果関係ではありません。
米国物価高ということは、その分米国企業の名目利益金額は上昇します。
その結果、米国株の株価も上昇することになります。
為替だけを見ると円高で損じゃん!って思ってしまいますが、その反面米国株の株価が日本株よりもインフレ分ほぼ間違いなく上がっているはずです。
インフレに伴う米国株価上昇と円高が相殺されるイメージです。
なので、将来のドル円の為替がどうであれ米国株投資は合理的な選択だと考えます。
>ETFもドルコストでVTIを買っています。
いいですね!、バンガードVTIは素晴らしい優良商品だと思います。
>何かアドバイス下さい。
現状バンガードVTIという優良商品を買われているのであれば、それを継続することお勧めしますよ。
セクターETFであればXLPやVDCといった生活必需品ETFがお勧めですが、これらのリターンがVTIを超える保証は全くありません。
Kentaさんは為替をご心配なのだとお見受け致します。
為替は短期はブレブレですが、長期であれば物価水準に合わせて平準化していくはずです。
確かにいくら長期とはいえ、為替はそんなに理論通りに動かないだろうというご批判も承知しています。
長期と言えども、確かにそのリスクは残るとは思います。特にいざ自分が解約して資金化する瞬間に為替が一方に振れている可能性は捨てきれません。
ですが、基本的には物価と為替は長期で連動するとしか言えません。
そこは日本人投資家として為替リスクは取らざるを得ないと諦めも必要かと存じます。
米国株は為替リスクとを取ってでも投資する価値のある対象だと思います。
以上、ご参考になれば幸いです!
初めまして、こんにちは。
外国投資にググっていたらHiroさんのブログに出会い、
記事の充実さとわかりやすさに夢中になってます。
初めて米国株式を購入しようと考えているのですが、
例えば今現在は1ドル111.2円ぐらいですが、株を買いたいタイミングで普通に円からドルに換金してしまっていいものでしょうか?
もちろん円高であるほど有利なのはわかってますが、待ちすぎて投資の機会を失うことになれば意味がないですし・・・。
この辺りのHiroさんのお考えを聞かせていただければ嬉しいです。
ままとさん、こんにちは。
幣ブログ訪問下さいまして、どうもありがとうございます。
初めて米国株をご購入されようとしているとのことで、色々と迷いがあろうかと存じます。
為替は確かに判断が難しいですよね。
つい最近107円台をつけたと思ったら、あっと言う間に今は111円台まで円安が進んでしまいましたね。
為替についての私の考えですが、短期と長期で分けて申し上げます。
先ず短期。
「短期的には為替変動は予測不可能なので、時間分散して投資するしかない」と考えております。
逃げたような回答で申し訳ないのですが、これが本音です。
昔JPモルガンの佐々木さんが会社に講演に来られたことがあってお話させて頂きましたが、「為替は短期では読めない」とおっしゃっていました。
それは為替変動をもたらす外貨購入取引が、実需投機あらゆる方面からあるのでそれらすべての資金フローを事前に捉えるのは無理ということでした。
なので、円安に振れた今ドルを買うのに抵抗があるのはよく理解できるのですが、おっしゃる通り待ち過ぎる機会費用の方を意識すべきかなと思います。
株を買うのは月一回でも、ドルを買うのは週1回とかにして外貨を時間分散で買っていくのもありだと思います。
一方で長期的な為替変動はリターンには中立だと思っています。
仮に長期的に円高が進んでしまえば為替差損を被って、名目リターンは減少します。
ですが長期的に円高ドル安ということは、相対的に日本のインフレ率が米国より低いことを意味します。
なので名目リターンが減っても、購買力はしっかり増加しています。
むしろ税金が減って有利なくらいです。
まとめると、為替については、
短期は予測不可能だからコツコツドルを買うしかない。
長期はリターンに関係ないから為替変動は無視してよい。
と考えています。
最後に今の相場について個人的意見を申し上げます。ただの素人の意見なので軽く聞き流して下さい。
現在の為替相場は地合いとしては円安ドル高に進みやすいと思います。
今月からFRBはバランスシート縮小を開始しますが、それは債券利回りを押し上げてドル買いを促進します。
時期は不明ですが、FRBはさらなる利上げを行う予定です。
また、米商品先物取引委員会の先物・オプション取引のデータによるとヘッジファンドは円の売り持ちポジションを多く抱えています。
これは円でお金を調達して、それを売って外貨投資しているからです。
(いわゆる円キャリートレードです。)
円高が進んでも、低金利に魅力ありということです。
この円キャリートレードの流れも、円安を促します。
ただ、この円キャリートレードは一度巻き戻しが起こると一気に円高が進む可能性もありますが。
やはり短期的には円安に進む要因が多い様に感じております。
以上、個人的な素人意見で恐縮ですが参考になれば幸いです。
為替は難しいですよね。
私はあまり神経質にならずに投資する時に、都度ドルを買っているケースが多いです。
よろしくお願いいたします。
返信ありがとうございます。
とても参考になりました。
>>つい最近107円台をつけたと思ったら、あっと言う間に今は111円台まで円安が進んで
そうなんですよ。
ジワジワなら気にならなかったんでしょうけど、
この早さだと”あの時買っておけば”とか思っちゃうんですよね(笑)
米国の動きに加えて、
近くある解散総選挙でおそらく自民党が勝つでしょうし、
円安に向かう材料が揃っている感じですね。
そう読んで買ってみます!(笑)あ・・笑いじゃなく真面目にです。
ですよね、私も最近のドル円の動きには翻弄されました。
107円まで円高が進んだからこのトレンドはもうちょっと続くかな~と思ったら、気が付いたら110円台になっていて驚きました。
やっぱり為替の動きは予測不可能だなって改めて感じました。
「あの時買っておけばよかった」、、すべての投資家が必ず思うことですね笑。
まあ自分だけじゃなくて、みんなそう思ってますよ。
米国のニュースばかりに目が行ってしまいますが、ドル円の為替であれば日本のニュースにも反応しますよね。
最近日経新聞読むのをサボり気味で、日本の政治ニュースにあまり付いていけていないです。
ドル買われるのですね。
是非、時間分散でコツコツ買われてください。
読みが当たるといいですね!
こんにちはhiroさん
JPMの佐々木さんは逆指標として有名かもしれないですね。
ついでにいうと紫の浜矩子教授は伝説の逆神ですね。
ネタとしてこれをご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=FWgBMqefNxg
通貨の大逆神として有名な榊原さんもすごいです。
1ドル50円は来ないですね。そこだけは意見が違いますね。
日本は金融緩和と財政出動が足りないだけですね。
特に財政出動ですね。
金融、財政の両輪がないとこの国は復活しないと思います。
JPモルガンの佐々木は、個人的にとても尊敬している方です。
佐々木さんて逆指標で有名なんですか?
それは知りませんでした。
佐々木さんの「弱い日本の強い円」という書籍を昔読んで感銘を受けました。
「為替とは通貨と通貨の交換比率に過ぎない」
やはり1ドル50円は来ないですかね?笑
1ドル50円という数字は横に置いておくとして、私はどうしても長期的には円高になっている姿しか想像できないんですよね~。
為替とは物価の裏返しですが、日本の物価が米国よりもハイペースで上昇している姿が想像できないです。
いくら金融緩和してお金をジャブジャブにしても、人々の購買意欲には火が付かない気がしております。。
日本国内として、日本経済にそんな悲観的な思いを持つのはダメかもしれませんがね。
日本人ってやはりドイツ人に近い性質でみな倹約ですよね。
先入観かもしれませんが、欧州人とかって貯金なんかせずにいつも旅行を楽しんでいるイメージがあります。
円という通貨が曲がりなりにも信用力が高いからというのもありますね。
みな円を大事に抱えますよね。
その大切な円を手放して、消費が活発になって物価が上昇する姿が想像できない。
ってのが私個人の意見です。
まあ素人意見ですのでご放念ください。
カイトさんとても勉強熱心ですね。
今度楽しみにしております。
hiroさん返信ありがとうございます。
円高の理由は、財務省が原因でしょうね。増税ばかなので
ちなみに日本の財務省は法学部出身者でFRBは経済学者ばかりです。笑笑
質素倹約よりもパイを増やさない限りダメでしょうね。
円高を礼賛してきた人たちがどんな人か(佐々木、浜、榊原、藤巻など)考えると左巻きの人が多いかと思いますよ。
ちなみに私はこっち派です。https://zuuonline.com/archives/16206 修正ソロスチャートですかね笑笑
ちなみに金融緩和、財政出動はリベラル派の政策に対して、
>質素倹約よりもパイを増やさない限りダメでしょうね。
そうですね、結局そこなのだと思います。
質素倹約は個人最適になっても全体最適にはなりませんね。
日銀がいくら紙幣を刷っても、質素倹約から消費積極にマインド転換しないと日本の物価はどうしても上がらないのかな~と考えております。
そういう私も質素倹約マインドが抜けておりませんが。
浜さんという方は確か円高を強く主張されている方ですよね。
何度か書籍で拝見した記憶があります。
修正ソロスチャート、なるほど勉強になります。
最近の日本の物価を見ると、修正ソロスチャートすら疑問に思えてきますね。
日銀のETF買いって市中の資金量を直に増やす政策ですが、それでも物価は上がりませんね。
やはり国民の消費マインド、期待インフレ率という感情が物価を動かすのかなって最近思う次第です。
こんにちはhiroさん
30年後1ドル50円の円高もあり得る!を読ませてもらいました。
hiroさんの長期的には円も安くなるし、ドルも安くなる。でもドルの方が安くなるから、円高ドル安になると予想している、・・・・・
衝撃的ですがこの部分とくに私は納得できました。
今のドル円は106円ですが、この先は私も100円を切り徐々に50円に向かっていくように思っています。
30年後に1ドル50円になっていた場合、豪ドルはどういうレートになっているとhiroさんは思いますか?
今の豪ドルは1豪ドル81円ほどですが、
私の知識では、まったく想像できないです。ぜひhiroさんの考え方を教えてください。
こんにちは。
実は、この記事を書いたときから少し考えが変わりました。
今も長期円高だと思っていますが、1ドル50円になるほどドラスティックな円高はないかな~と考えています。
重要な点の認識が漏れていました。それはドルが基軸通貨だということです。
基軸通貨ということは、米ドルは米国以外でも使われます。原油などコモディティを始めとしてドルは世界中で需要があります。
需要が多いから、FRBが大量に通貨供給してもドルは簡単には減価しません。
なのでドルは底堅く、1ドル50円までドルが弱くなることはないかなというのが今の自分の考えです。
ただ長期的には円高という考え自体は変わっていません。
豪ドルの件ですが、今まであまり考えたことがなく難しい論点です。
一つ短期的に注目に値するかな~と思っているのが、米金利と豪金利が逆転しそうだということです。
今米国の政策金利は1.5%で、オーストラリアも1.5%ですよね。
アメリカがあと1回利上げすれば逆転します。
最近はドル安もあって米ドルに対しては豪ドル高が続いていますが、金利で考えれば今後は豪ドルは売られやすい環境かな~と思います。
以上は、短期的な話です。
長期的には、結局のところ各通貨の供給量と需要量とで通貨価値が決定します。
円豪ドル相場なら、円の需要と供給、豪ドルの需要と供給、この2つのバランスです。
需要量とは経済成長が大きな決定要因になるわけですが、オーストラリア経済について勉強不足で分からないことが多いです。
今は円豪ドルの長期見通しに対して、自分の意見を持てていないのが正直なところです。
お役に立てず、申し訳ないです。
hiroさんへ、返答ありがとうございます。
ドル円については私も長期的に円高へ、1ドル50円になるという考え方をして、そうなっても納得できる投資をしていきたいと思います。
1ドル50円になった時の豪ドルについては私もまったく検討尽きません。
hiroさんの思考、考え方は勉強になりました。
これからもいろいろと記事をチェックさせてもらいます。
為替についての記事を、これからもどんどんと書いてくださいね!
佐藤さん、お返事ありがとうございます。
長期投資では為替変動は実質リターンに中立ですから、あまり気にせずコツコツ投資を続けるしかありませんね。
円高になるということは、日本人投資家としては税務的にはメリットです。
同じ実質リターンなら、名目リターンは小さい方がお得です(要するにインフレ率は低い方が望ましい)。
とは言え、短中期的には為替変動は投資損益に大きな影響を与えますから気になりますよね。
これからも、為替について自分なりの意見を投稿していこうと思います。
この記事を見返して思いましたが、1年程度で自分の考えも結構変わるもんです。
日々勉強して、それをブログで還元していければと思います。
途中で意見が変わることも多々あると思いますが、ご了承ください。
1年後には「30年後には1ドル150円まで円安進むぞ!」とか言ってるかもしれませんw。
こんにちは。
以前、パウエルショックの際にHiroさんの為替記事で勉強させてもらったこともあり、ふと昨晩から流れてくる下記の記事が気になりました。
【バークシャー、初の円建て債4300億円 海外企業で最大】
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49510400W9A900C1EN2000/
周りの人は「バフェットさんが円安を予想している!」とか「インフレ予想してて借金減らす目論見では?」とかおっしゃっていて。最近は円高気味だし、ドル減らそうかなーとか思ってたところなので驚いたニュースでした。
為替って難しいですよね……こういうニュース、Hiroさんならどうお考えになるのかなぁ(なってるのかなぁ)と何と無しに気になり、思わず書き込んだ次第でございます。
ドル高予測ならいま米国株買う気が少し楽になって嬉しいような。住んでる国の通貨弱いってことだから喜んじゃあいけないなと思いつつ。どちらに転んでも、米国株投資をするので同じなんですけどね。
こんばんは。
バークシャーも社債を発行したんですね。知りませんでした。情報ありがとうございます。
確かに円建てというのは面白いですね。
単に金利が低いからか、あるいはおっしゃる通り円安を予想しているのか。
通貨は置いておくとして、こういうニュースを聞くと、米国企業は低金利を惜しみなく利用するなあという感想を持ちます。
低金利のおかげで私たち米国株投資家の富はますます増えると思います。
為替はどうなるでしょうかね。
パウエル議長は再度利下げするみたいですからシンプルに考えるとドル安ですけど、それはすでに織り込まれているのかもしれません。
同じく為替動向に関係なく米国市場に賭け続ける所存です。