サッカーってうがった見方をすればただの球蹴りです。11人対11人でワーワー球を蹴り合っているだけのスポーツです。そんなただの球蹴りが、世界中のファンを魅了する美しい芸術に昇華されます。サッカーに限らず、スポーツで人に感動を与えてお金を稼げる人ってメチャクチャ尊敬します。世の中には色んな働き方、社会への価値貢献手段がありますが、プロスポーツ選手のそれには憧れを抱きます。やっぱりカッコイイです。人を笑顔にする働き方って羨ましいです。僕なんて毎日PCに向かってカタカタやってるだけですから・・。

サッカーを上達させようと思ったらとにかく練習あるのみです。来る日も来る日もボールを蹴り続けると、段々と足とボールが一体化していきます。高いスパイクやユニフォームを買うのは二の次、三の次です。ろくに練習もせずに、2万円くらいする高級スパイクを履いたところで上手なプレーなんてできません。形から入ることもモチベーションを上げるために必要な時もありますが、スパイクやユニフォームは所詮道具です。サッカースキルの本質は選手がそれまで積み重ねてきた鍛錬の時間であって、スパイクなどの道具ではありません。

下手な選手が高いスパイクを履いたところで上手なプレーはできません。アルゼンチン代表のメッシ選手なら、たとえボロボロのスパイクを履いたとしても観客を魅了する華麗なドリブルを見せてくれるでしょう。

企業にとっての為替(通貨)って、サッカー選手にとってのスパイクみたいなもんです。企業にとってどの通貨で取引するかはビジネスの本質ではありません。通貨と通貨の交換レートの変動もビジネスの成否に本質的な影響を与えるものではありません。

メッシがどんなスパイクを履いてもサッカーがめちゃ巧いように、高収益なビジネスモデルを持っている企業はどの通貨で取引しても高い業績を叩き出します。道具にこだわり過ぎても意味はないです。大事なのはスパイクの質ではなく選手本人の能力です。

米国株投資家にとって為替変動はどうしても気になるもんだと思いますが、通貨はビジネスの本質じゃないのでそんなに気にする必要ありません。通貨はビジネスの道具に過ぎません。

ドル円の為替レートがどう動こうと理論的には投資リターンは変わりませんが、その事実をごちゃごちゃ数式で理解する必要はありません。「通貨って所詮ビジネスの道具なんだから、どの通貨を使おうが企業の業績に(投資リターンに)大した影響あるわけないよな!」とフワッと感覚的に理解するので十分です。強い企業はどの通貨を使おうと強いということです。

 

いくらメッシと言えども穴が空いて、ソール(靴底)が剥がれたスパイクでは十分な能力を発揮することはできないでしょう。いくらイチローと言えども、子ども用のプラスチック製バットでヒットを量産することはできないでしょう。スパイクやバットなどの道具はスポーツの本質ではないですが、全く無視していいものでもありません。やはり最低限のクオリティーは担保しなくてはいけません。

ジョンソン&ジョンソンやマイクロソフトなどの超高収益企業ならば、どの通貨でビジネスをやろうと本業の業績に大した影響はありません。ドルでも円でもユーロでもどの通貨で商売してもOKです。どうせ決算ではドルに換算するわけですし。ただし、ビットコインのような貨幣としての基本的機能を備えていない通貨で取引をすることはさすがにできません。通貨なら何でもいいってわけでもありません。道具は、それはそれで重要です。