とある上場企業の決算期の会話(ノンフィクション)
仲村経理部長「Hiro君、ちょっといいかね。」
Hiro(平社員)「はい、なんですか??」
部長「今回の上期決算の資料を見てるんだけど、為替変動で粗利益が5億円悪化したという分析結果が腑に落ちないんだけど・・。おかしくないかい? 前年上期と比較してドルはとんとんで、ユーロは円安になっているだろう。確か人民元に対してもちょっと円安じゃなかったっけ。総じて主要通貨に対して円安に動いているんだから、為替は利益にプラスに効くはずじゃないかね。資料が正しいかもう一度見直してくれないか。」
参考(主要通貨の為替レート比較)
通貨 | FY17上期 | FY18上期 | 比較 |
ドル | 110 | 110 | トントン |
ユーロ | 126 | 129 | 円安 |
人民元 | 16.4 | 16.7 | 円安 |
Hiro「そうですね~・・。確かにドルはほぼ変動なく、ユーロに対しては円安ですね。おっしゃる通り、決算資料が間違っているかもしれません。ちょっと調べるので時間下さい。あともしかしたら、タイバーツやブラジルレアルが影響しているかもしれません。」
部長「取引量を考えたらドルとユーロの影響が圧倒的に大きいだろ。確かにレアルは下落しているかもしれんけど、うちの会社のレアル建ての取引なんてたかが知れてるでしょ。そんなマイナー通貨の影響はほぼないと思うよ。」
Hiro「ああ、はい。確かにそうですね。調べます。」
部長「よろしく。来週の経営会議に向けて明日社長に事前説明するから、今日中に調べて報告してもらっていいかい。頼んだよ。」
Hiro「今日中ですか。ああはい、わかりました。」
Hiro脳内(この為替資料はシステマティックに作ってるから、多分作成ミスはないんだよなあ。昔からルーティンで作ってる資料だし。多分、ドルとユーロ以外の通貨が影響してるに違いない。うちの会社はここ数年で海外取引も増えているからな。)
・・・
・・・
Hiro「葛城さあ、ちょっと時間ある?」
(かつらぎ、2つ年下の後輩。頭良くて優秀な奴。個人的にも結構仲良い。)
葛城「はい、大丈夫ですよ。なんすか?」
Hiro「ちょっと、向こうの会議室で。」
トコトコ・・・
Hiro「仲村さん(部長)が為替影響おかしいから分析しろって宿題。しかも今日中。ちょとお前も手伝って。」
葛城「あ、はいわかりました。為替ですか?」
Hiro「うん、ちょっとPCを前のスクリーンに映しながら話すわ。」
・・・
・・・
Hiro「これ見て、当期と前期の為替レート。ドルは110円でほぼ変動なし。ユーロに対してはちょっと円安に動いとる。人民元に対しても円安。ってことは、素直に考えると為替は当期の利益にポジティブに効くはずやろ。」
葛城「はい。円安だからプラスですよね。」
Hiro「なんやけど、このいつも作ってる為替の分析資料見てみて。なんでか知らんけど、当期の為替影響は粗利益を5億円悪化させているという結果になっとるやろ。」
葛城「ああ~、ほんとですねー。この資料作ってるの誰でしたっけ?」
Hiro「小川さん」
葛城「んなら、小川さんに確認した方が早いんじゃないですか?」
Hiro「いや彼女まだ新人だし、機械的にこの資料作ってるだけやから多分聞いてもわからんて。」
葛城「ああ、そうですか。そんな機械的に作れるんですね。」
Hiro「マニュアル通りシステムからデータ落として、昔から引き継がれてきたエクセルにペタッと貼れば完成やからな。」
葛城「じゃあ、どうやって調べます。」
Hiro「俺の仮説やけど、多分ブラジルレアルとか新興国の通貨の下落が意外に影響してると思う。」
葛城「ブラジルレアル?? うちの会社、ブラジルでの取引そんな大きかったでしたっけ?」
Hiro「取引は小さいけど、今年はレアルだいぶ落ちたやろ。あれ意外と影響しているかもしれん。あと、トルコリラ下落もニュースになったやんか。ああいうマイナー通貨の影響が集まって、ユーロ高の恩恵を相殺してる可能性があるんちゃうかな。」
葛城「ふ~ん。そうですかね。どうやって調べます?」
Hiro「全海外子会社調べるのは無理やから、主要子会社に絞って調べよ。米国子会社のE社とシンガポール子会社のM社やな。多分、この2社さえ洗えば大方わかるはず。E社は中南米に、M社はアジア諸国に拠点を持っとるけんさ。」
葛城「そうですね。」
Hiro「そう。俺はE社を調べるから、葛城はM社をよろ。」
葛城「わかりました。具体的に何をどう調べればいいですか?」
Hiro「SAPから今期の販売データを落として。USD換算前の取引通貨建てで。E社もM社も財務諸表はドル建てやけど、実際はトルコリラとかインドルピーとかブラジルレアルとかさ、色んな通貨で取引しとるからな。日本本社に提出する財務諸表はドル換算してるけどその裏にはたくさんの通貨があるから。あと販売した製品がどこで製造されたかも分かるようにデータを落として。要は知りたいことは、どの通貨で製造してどの通貨で売ったかの情報。それがわかれば、各通貨でどれくらい取引があるかわかるやろ。それに為替変動率を掛ければ通貨別の為替影響がわかるやんか。」
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E社(Hiro担当)・・・米国子会社で財務諸表はドル建て。米国だけでなくカナダ、アルゼンチン、ブラジル、チリ、コロンビア等に販売拠点を持つ。
M社(葛城担当)・・・シンガポール子会社で財務諸表はドル建て。シンガポールだけでなくタイ、マレーシア、インド、オーストラリア、インドネシア、トルコ、ドバイ等に販売拠点を持つ。
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葛城「なるほど、りょーかいです。1時間あればいけます。」
Hiro「オケ、俺も1時間でいける。じゃあ一旦席に戻って、各自作業で。1時間後の14時半にまたこの部屋で。」
葛城「オッケーで~す。」
・・・
・・・
・・・
(40分経過)
Hiro「どんな感じ?できた??」
葛城「あと少しです。今エクセルに整理中です。」
Hiro「え、んな綺麗にまとめんでいいからさ。じゃあ、さっきの部屋集合で。」
葛城「ああ、はい。(1時間後って言ったくせに・・)」
トコトコ・・・
Hiro「はい、先ず俺から。これがE社の通貨別の売上高と売上原価。やっぱりドル建ての売上高が大きくて6割も占めるね。でも、アルゼンチンペソやブラジルレアル建ての売上もボチボチあるで。」
葛城「でも、ドルが大半ですね。予想通り。」
Hiro「あと売上原価は半分が円で、もう半分がドル。これはつまり日本の工場で製造して輸出している製品と、米国の工場で製造して販売しているものが半々ってことか。利益インパクトを出すためには、各通貨の売上高から売上原価を差し引く必要があるね。ドルの売上は確かに大きいけど、ドルの売上原価もそれなりにあるから、ドルの利益インパクトは意外と小さいかもね。」
葛城「エクセルで式組んで、取引通貨別の粗利益(売上高-売上原価)を出しますか?」
Hiro「そやな。それくらい一瞬やしね。」
カタカタカタ。
Hiro「はい、できた。」
葛城「ほー、こう見ると利益ベースではドルの影響って小さくなりますね。あ、でも、それでもドル建ての粗利が一番大きいですね。」
Hiro「そりゃそうよ。ただドルは110円で前期からほとんど動いてないからね。ドル以外を見ないと。いま算定した各通貨毎の粗利益に為替変動率を掛ければ、各通貨毎の為替影響が出るやろ。」
葛城「じゃあ、ちょっと面倒ですけど、レアルとかの通貨も含めて為替変動率出して掛けてみますか。」
Hiro「そうやね。悪いけど、今画面に映してる通貨の前期と当期の平均レートの変動率を出してくれない?」
葛城「はい、わかりました。」
Hiro「5分もあればできるやろ。よろしく。その間俺はバロンズ読んでるから~。」
葛城「なんすかバロンズって?」
Hiro「え、まあ投資のニュース」
葛城「Hiroさん投資好きですね。」
Hiro「まあブログやってるくらいやからな。いいからはよやって。」
葛城「はい。」
・・・
・・・
(5分経過)
葛城「Hiroさん、できました。今サーバーに置きました。」
Hiro「オッケー、じゃあ俺のエクセルに為替変動率の列を挿入して計算するか。」
カタカタカタ
・・・
Hiro「え!」
葛城「なんすか急に!?」
Hiro「ちょ見て、これ。アルゼンチンペソの影響めっちゃあるやんか!!粗利にマイナス6億円。」
葛城「うわ、ホントだ。エクセルの式あってます?」
Hiro「あってるよ!」
Hiro「ドルの影響はほぼなしで予想通りやけど、このアルゼンチンペソの影響額は想定を超えとるな。アルゼンチンペソってそんなに下落したっけ??」
葛城「・・・」
Hiro「新興国の通貨って今年確かに大きく下落したよね。ちょっとさあ、アルゼンチンペソの為替チャートググって出してくれへん?」
葛城「あ、はい、わかりました。」
・・・
葛城「Hiroさん、アルゼンチンペソ・円のチャートです。2017年4月から現在まで。」
Hiro「おお~、2018年の下落っぷりやべえなあww」
葛城「40%は下落してます。アルゼンチンってそんなにやばいんすか?」
Hiro「確か金利も高いし、インフレ率も日本とは比べ物にならんレベルだったはず。ちょっと何%かは覚えてないけど。」
葛城「とにかく、これだけアルゼンチンペソが下落したもんだから、うちの業績にも効いてるわけですね。」
Hiro「そういうことやね。連結売上高合計に占めるアルゼンチンペソ建て売上高なんて小さいもんやけど、これだけ為替が動いているとそれなりに影響出るわけやな。」
葛城「アルゼンチンペソは販売通貨だけしかないから、影響が出やすいのか」
Hiro「そう、そこ為替分析で大事な視点やね。アルゼンチンペソみたいなマイナー通貨は専ら販売の通貨になるだけで、製造の通貨にはならないから、取引量の割に為替インパクトが出やすいね。ドルは確かに販売量が多いけど、ドル建ての製造費用もそれなりにあるからさ、お互い相殺されて利益インパクトは思ったほど大きくならないんよね。」
葛城「そうですね。」
Hiro「それはわかっていたけど、アルゼンチンペソの影響がここまで大きいとは思わんかったわ。あと、ブラジルレアルの影響も結構あるぞ。」
葛城「ホントですね。粗利にマイナス2億円か。結構インパクトありますね。」
Hiro「最初俺はブラジルレアルの影響が大きいだろうと思い込んでたけど、アルゼンチンペソの方が遥かに大きかったな。」
葛城「じゃあ次、僕が調べたシンガポールのM社を見ませんか?」
Hiro「そうしよ。じゃあさ、今俺がE社でやったことと同じことをやってくれない?」
葛城「通貨毎の粗利益を出して、為替変動率を掛けるんですね。」
Hiro「そ、10分くらいあればできるやろ。ちょと俺トイレ行ってくるわ。」
・・・
・・・
(10分経過、トイレからは戻っている)
葛城「Hiroさん、できました。ちょっと意外な結果です!」
Hiro「なになに、前のスクリーンに映してよ。」
葛城「はい、映しました。」
・・・
Hiro「おお~、トルコリラやべえなあww。」
葛城「トルコリラで粗利益マイナス7億円の影響です。さっきのアルゼンチンペソ以上の影響です。」
Hiro「トルコリラ暴落は結構ニュースになったもんな~。ちょとさ、またチャートをググってよ。」
葛城「もう準備してます!」
Hiro「お、さすが。じゃあ映して。」
葛城「はい!」
(トリコリラ・円の為替チャート)
Hiro「www、なんやこれ。ナイアガラの滝やなww。」
葛城「これ、FXでトルコリラやってた人とか損失やばいでしょうね。」
Hiro「そうやろうな。そう言えば、そんなニュースやブログの記事見たな~。」
葛城「HiroさんはFXはやってないんですか?」
Hiro「ああ、やってないよ。興味はあるけどね。でもこういうの見るとちょっと怖いわ。」
葛城「あ、Hiroさん、トルコリラが目立ってスルーされてますけど、意外とインドネシアルピアの影響も出てます。粗利マイナス2億円です。」
Hiro「ホンマやな。インドネシアルピアも落ちてたのか。」
葛城「どうやらそうみたいです。」
Hiro「そうか~。ドル、ユーロ、人民元以外の通貨の影響もかなり大きいことがわかったな。これは大きな収穫やな。」
葛城「はい、勉強になりました。」
Hiro「よっしゃ!、これで部長からの宿題には答えれそうやわ。ありがと。」
葛城「結論としては、トリコリラ、アルゼンチンペソ、ブラジルレアル、インドネシアルピア等の通貨下落が影響して、為替は粗利益を押し下げたということですね。」
Hiro「そう。ユーロ高円安で13億円の粗利プラス影響があるけど、さっき見た新興国通貨の下落が粗利を15億円以上悪化させて、結果としてもろもろで連結全体で為替は粗利にマイナス5億円のインパクトを与えてるってことやね。そう部長に説明しとくわ。ありがとう。」
葛城「いいえ。」
・・・
・・・
Hiro「仲村さん、さっきの為替の件、調べました。」
仲村部長「おお、早いね。どうかね?」
Hiro「結論としては為替分析資料に誤りはないです。為替影響がネガティブに出ているのはトルコリラなどの・・・」
(オシマイ)
投資家が抱える真の為替リスクとは。
私たち米国株投資家は、為替変動リスクとは無縁ではいられません。
私たちはドル建てで米国株に投資していますが、果たして負っている為替リスクはドル円だけなのでしょうか?
そうじゃありません。ドル円の為替影響は表面的に見えている為替変動に過ぎません。
私たちが負っている本当の為替リスクは、投資先企業がビジネスで使用している通貨と円の変動リスクです。
あなたが米コカ・コーラ株(KO)に投資しているとします。
コカコーラ株はドル建てで購入しますが、あなたが負っている為替リスクはドル・円だけではありません。なぜなら、コカ・コーラ社はドル以外でも取引しているからです。それこそ日本でのビジネスは円建てですよね。日本でコカ・コーラを買う時に1ドル払うことなんてないですよね、100円ですよね。ヨーロッパではユーロ建て。インドではインドルピー建て、トルコではトルコリラ建てでしょう。
じゃあ、コカ・コーラはどの通貨で製造しているでしょうか?
現地生産が多いでしょうか?
ちょっと詳細は調べていませんが、ドルの製造費用もあれば円の製造費用あるでしょう。そう言えば、数年前にミャンマーで現地生産を開始したというニュースがありましたっけ。まあ、とにかく色んな通貨で製造しています。
どの通貨のネットインパクトが大きいのかはわかりません。まあ北米の売上が半分を占めるから、ドルの影響が大きいことは間違いありません。ただ、ドルだけじゃないです。
グローバルで取引している企業に投資することで、自然と複数の通貨に分散投資することができます。通貨も分散できるとリスクヘッジになるわけですが、コカ・コーラのようなグローバル企業に投資することで自然と為替リスクをヘッジできます。
物語風でめっちゃ頭に入りやすかったです
ドル以外の為替リスクは今まで気に留めたこともありませんでした
これからも時々こういった形式の記事期待してます
できる男なHiroさんかっこええな
ブログ記事にするためちょっと脚色加えていますが、ほぼ実際にあった会話です。
なので物語形式にしやすかったです。これからも機会があればこんな記事作っていきますね。
私も基本はドルとユーロだけを見ていれば為替の説明は付くことが多いですが、最近は他の通貨も無視できない影響がありますね。
やはりドル円よりも遥かにボラティリティが高いですし。
あと記事にも書いたのですが、トルコリラのような通貨はほぼ販売のみでした使われない通貨なので通貨安がもろに利益に効いてきます。
Hiroさん
今回の投稿は、小説風で、とても面白かったです。
ところで為替リスクもありますが、気候変動のリスクを財務の情報開示に取り込む動きTCFDがありますが、HIROさんの会社では対応されていますか?
てつさん、こんばんは。
長いストーリーになってしまいましたが、面白く読んで頂けてよかったです!
気候変動リスクについては、うちの会社は情報開示の取り組みは特にしていません(私が知る限りですが)。
ただビジネス上のケアはしています。
米国でのハリケーンを始めとした天災に対応する為、グローバルでの保険最適化を行っています。
あと気候と関係ないですが、震災リスクについてはかなりケアしています。コストを掛けてでも生産工場を分散するとか。
こんばんは。今回も楽しく読ませていただきました。
私の会社は激烈にドメスティックなので会計処理で為替の話が出てくると
とても新鮮に感じます。
酔った勢いもありコメントさせていただきます。
最強通貨ドルの底なしの需要と今後の金利上昇がありますので
新興国の通貨価値のボラティリティは今後も高まるのではと思っております。
粗利益に大きなインパクトが生じる懸念があるのであれば
今回の対象通貨に対して為替ヘッジを掛ける話が出てもおかしくないのでは
と思いましたがいかがでしょうか。
こんばんは。
水曜から飲んでるのいいですね!
以前、監査法人にいた頃は比較的ドメスティックな企業の決算を見ていました。
が、今の会社は年々海外比率が上がっていて、どんどんと日本の地位が下がっております。
為替の分析も複雑になるばかりです。数年前はこんな新興国通貨が影響することもなかったのですが・・。
>対象通貨に対して為替ヘッジを掛ける話が出てもおかしくないのでは
通貨の為替リスク管理はALM(Asset Liability Management)が大切だと思っています。
ドル建ての資産ばかり持つのではなく、ドル建ての負債も同じくらい持つ。
そうすればドルの為替影響は勝手に相殺されます。ヘッジをするまでもありません。
記事で言及していますが、ドルは販売だけでなく製造もあることで利益インパクトがマイルドになっています。
トルコリラなどの新興国通貨はそこが難しいです。
どうしてもアセット側に為替ポジションが寄ってしまいます。
トルコリラ建てで社債を発行することは普通はありません。トルコに工場を建設するのはやり過ぎです。
なので、こういう通貨こそ為替ヘッジをする意義があるのかもしれません。ただヘッジコスト(金利)が高いはずで、そこは考えものです。
うちの財務部がどう考えているのか、今後聞いてみたいです。
ありがとうございました。
面白かったです!
トルコリラ、あの暴落時にFXで取引してました。
結果は、火傷もしなけりゃウハウハでもありませんでしたw ちょっとプラスくらい。
なるほどですね。決算書は円かドルでしかみてないけど、その裏にそれ以外の通貨の影響ってのがあるのは考えたことなかったので、とても参考になりました。
あの相場でポジション持ってて、ちょいプラスで切り抜けれるもんなんですね!
トルコリラが暴落したのはニュースで知ってましたが、私はポジションを持っていなかったので自分事にはできませんでした。
今回仕事の為替分析で初めてまじまじとチャートを見ましたが、凄まじい下落っぷりで寒気がしました。
いくら高金利でもここまで急落リスクがあると、なかなかポジション(ましてやレバレッジかけて)を持ち続ける勇気はありません。
為替の件、伝わってよかったです!
ドルは見た目の為替に過ぎません。
たとえば、フィリップモリス株なんてドルのリスクはほぼありませんよね。
米国外事業を持っているので。
フィリップモリス株はドル建てですが、フィリップモリス株主はドルの為替リスクを負っているとは言えません。主にユーロですかね。
ドルは間に介在している通貨に過ぎないです。
どの通貨で財務諸表を作成するかは本質ではありません。
経理のお仕事なかなか大変そうですね。
私はNHKのニュースで急落を知ってその日のうちにトルコ株投信を注文しました。笑
これまで何回かNHKのニュースで海外市場の急落のニュースがあると、底になることがあったので。
今はもっと買えば良かったと思ってます。
アクティブですね笑
リラが下落するとトルコ企業の株価は上がるのか。
輸出が多いということでしょうか。
そういうアンテナを持てるとトレードは有利ですね。
最近は取引が複雑になって、決算作るのも分析も大変になってきました。
年々システム化は進んでいるのですが、それ以上にM&Aなどで会社の商流が複雑になります。
ちなみに、ちょっとですがRPAと言うロボ自動処理も導入していく予定です。
あと10年、20年後の経理部はどうなっていることやら・・。
世間では会計職はAIに奪われる筆頭と言われますが、実際に働いている身としては実感は薄いです。
通貨が下落すると、中銀の利上げで金利が上がり株は下がるので、通貨、債券、株式のトリプル安(キャピタルフライト状態)になるのが普通ですので、どう考えても割安な状況になります。笑 実際、現地通貨建でもバリュエーションは世界最低になってました。
戦争にならない限りファンダメンタルズは痛まないので、そういう時は有利です。
Hiroさんもターキーズ・フィーバーを狙いましょう。笑
他のコメントでも書いたように労働法改正で、同一労働同一賃金も義務化されるため、正社員のリストラがこれから何年か大規模に始まりますよ。
会計職は最後は人がチェックする必要があるので、公認会計士の資格があるHiroさんは一生安泰だと思います。
>現地通貨建でもバリュエーションは世界最低になってました。
そうですか!そこで買える勇気がすごいですw。
通貨が下落するってことはすなわちインフレが起こる可能性が高く、それが株価を下げますね。
それは妥当な下落とも解釈できそうですが、マーケットは過剰に反応するので確かに割安になりそうな気はします。
しかし、やはりそこで買い注文を入れる勇気は私にはありません(笑)。
こういったトレーディング?は慣れが必要ですかね。今の私にはちょっと難しそうです。
長期保有できる銘柄をう~んと悩んで悩んで、買って後は信じてホールドというスタイルです。
今日SLBに投資したんですが、悩み過ぎて頭から湯気が出るかと思いましたw。
エネルギー株はバリュエーション評価が難しすぎです。てか直感です。
>正社員のリストラ
東芝、富士通といった名門でのリストラ報道が相次いでいますね。
明日は我が身。
会計士資格=安泰とは全く思っていません。
そもそも、私は独占職務の会計監査はもう辞めましたし、今後監査業界に戻る予定はありません。
会計監査って資本主義になくてはならない仕事なのですが、実際にやってみてモチベーションを維持するのが難しかったです。
事業会社の経理を経験して監査にまた戻るのも楽しいかもな~とも思うのですが。
会計の勉強はやってよかったなと心から思っています。
いつも楽しく勉強させていただいてます。
今日の記事は物語風でとても面白く、勉強になりました。
楽しく読んで頂けてよかったです!
ストーリー仕立て、やってみて良かったです。
また機会あれば今回みたいなコンテンツ作ってみますね。
「勉強×エンターテインメント×投資録」なコンテンツにすることが目標です。
がんばります、ありがとうございます。
今回の記事は力作ですね
登場人物を自分の会社の経理部長やコントローラーの面々を思い浮かべながら読むと、リアリティーが満ちてました。
外資系に勤めているので、売り上げやコスト、予算などを米ドル、ユーロ、英ポンド……など仕事で使いますが、トルコや南米通貨はFXなどしない限り日常生活で思いつかないですよね。
トルコやメキシコとか、Hiroさんのブログに出会う前にFXで検討をしましたが……今、こうして米国株投資をしていて本当にハッピーです。
物語風の記事、Hiroさんのファイナンス エンターテイメントの世界が全開してました。
次回作も楽しみにしてます
さくっと書くつもりが、結構長くなっちゃいました。いつものパターンです。
外資系の会社でも、議論する時の通貨は大抵はドルかユーロですよね。
うちの海外子会社も一緒なのでよくわかります。基本はドルベースで議論します。
日本本社ですから、ちょっとは円にも馴染みを持って欲しいと思う時ありますけど無理ですね~。
うちの会社、もともと米国のベンチャーキャピタルが出資していた会社を買収して今は主要子会社となっています。
財務計画の立て方など、文化が全然違うな~と感じています。
「お前ら日本本社のバジェッティングの進め方は遅すぎるぞ!」ってよく言われます。
擦り合わせ型の日本とトップダウン型の米国、どちらが好ましいかわかりませんが、現場で働く末端従業員としては後者が有り難いです。
何度も見直し見直しって疲れます。
>こうして米国株投資をしていて本当にハッピーです。
同じくです。
これから相場がどう動くかなんてわかりませんが、S&P500の長期でのリターンはこれからも高いとほぼ確信しています。
なぜなら、アップル、アマゾン、マイクロソフト、フェイスブック、ジョンソン&ジョンソン等の構成銘柄が超高収益だからです。
株主リターンがないわけがない。
自分の個別株投資は不安もありますが・・。
はじめまして。
銀行の輸出入部門にいる者です。
ストーリー仕立て、新しい試みですね!
とても引き込まれて読んでしまいました。
Hiroさんのblogを読んで、
今年からつみたてNISAでsp500の投信と、
idecoで楽天VTIをコツコツ積立て始めました。
就活~入社前は銀行員はみんな投資やお金のプロだと思っていましたが、
自分も含めて周りも全然そんなことありません。
むしろ、日米の上場企業はほぼ取引先であることから、
個別株の売買は都度会社に煩雑な申告を行ってからというルールがあり…
会社に居続ける以上投資はまず出来ないものという認識のまま10年以上勤務してきました。
Hiroさんのblogを読んで、
知らなすぎのままでいることが恐ろしくなりました。
個別株もいつかやってみたいなぁ~なんて思いつつも、
しっかりした分析力もないですし、
育休明けで今すぐ転職等も無理なので、
今しばらくは家計についてきちんと考え、
稼いだお金を大切に使いながら、
地道にインデックス投資を続けつつ勉強を続けていこうと思います。
これからも、blogをとても楽しみにしています‼
はじめまして。
ストーリー仕立てやってみましたが、意外に皆さんから良い反応頂けて嬉しいです!
ノンフィクションなので、量の割に記事作成に時間は掛からなかったです。
こういう日常をそのままコンテンツに落とし込むのは、意外に使える方法かもしれないな~と思いました。
読者さんも楽しく読んで頂けるならお互いハッピーです。
銀行員の方は個別株投資はできないと聞いてましたが、やはりそうなのですか。
確かにそれだと投資をやろうという発想を持ちづらい気はします。
銀行員の方々にとってインデックス投資の発展はまさに福音だったと言えそうです。
NISAとidecoの非課税枠を使ってS&P500やVTIに投資するのは、もう鉄板最強投資法ですね。
以前どこかで記事にした記憶もあるのですが、非課税枠+インデックス投資が一番オススメです。
個別株投資はよほど興味がない限りは、敢えて踏み込まなくてよいと思います。
楽しくはなりますが、リターンは大抵落ちます(笑)。
長期でS&P500に勝つことがどれだけ難しいか実感しているところです。
私はインデックス投資業界の回し者でも何でもない完全独立ブロガーですが、やっぱりS&P500のインデックス投資が一番オススメです。
この思いはこれからも一生変わらないと思います。
あれだけ優良企業に分散投資していれば、リスクは事実上ないに等しいです。
ボラティリティはあるけどリスクはないです。
子育てがんばって下さい!
真剣に家計を守る必要があると、投資も保守的に続けることがより重要ですね。
私は自分のことだけ考えればいいから、これだけ自由に投資している面もあります。
これからもよろしくお願いします。