世界経済を牽引する大手ハイテク企業と言えば、以下の3社が思い浮かびます。
マイクロソフト(MSFT)
アップル(AAPL)
アルファベット(GOOGL)
アマゾンやフェイスブックも含めるべきかもしれませんが、個人的に投資したいハイテク銘柄は上記3社です。
この3社の中でどの銘柄がもっとも投資妙味があるか。将来のビジネスを想像することが一番大切ですが、私にはあまりわかりません。先ずは過去のEPS推移という会計的な観点から、考えてみようと思いました。
以下のグラフは3社の過去10年のEPS推移です。FY17は税制改革の影響を除いた調整後EPSです。
EPS成長率(CAGR)は以下の通り。
マイクロソフト:+10.2%
アップル:+28.4%
アルファベット:+19.1%
現在の各社の2019年予想EPSに基づくPERは以下の通り。
マイクロソフト:22倍
アップル:11倍
アルファベット:21倍
まとめるとこうなります。
過去10年EPS成長率 | 予想PER | |
マイクロソフト | 10.2% | 22倍 |
アップル | 28.4% | 11倍 |
アルファベット | 19.1% | 21倍 |
マイクロソフトはナデラCEOが就任してから収益は大きく改善しました。マイクロソフトは再び成長路線に回帰したと言われています。が、その成長期待はすでに株価に織り込まれているように見えます。予想PER22倍は高過ぎるとは思いませんが、安いとも思いません。妥当な評価でしょうか。
過去のEPS成長率を見ると、PER11倍のアップルはかなり割安に見えるかもしれません。しかし、これは妥当な判断とは言えません。iPhoneの出荷台数は停滞しており、買替サイクルも伸びています。これまでの10年間のEPS成長率(+28%)が、今後10年も続くはずはありません。実際FY15~FY17にかけてアップルのEPSは横ばいです。とは言うものの、予想PER10倍とは売られ過ぎにも見えます。
最後にアルファベット(GOOGL)。収益の大半が広告ビジネスによるもので、EPSは一貫して上昇を続けています。年率19%の成長が今後10年も続く保証はありませんが、今のところ成長に明らかな陰りはありません。予想PER21倍は妥当か、もしくはやや割安に見えます。
過去のEPS推移とPERを比較した上で、投資妙味を感じる順としては
1位:アルファベット
2位:アップル
3位:マイクロソフト
です。
直感に基づく意見です。
こんな過去の情報から株価を判断したところで大して意味はないことはわかっています。なぜなら、重要なのは過去ではなく未来だからです。過去のEPSは未来を予測する上で参考にはなりますが、未来は過去の延長ではありません。
アルファベットのEPSが年率19%で、いやその半分でもいい、年率10%で今後も成長を続けることができるなら、PER21倍は安いと思います。
マイクロソフトのクラウドAzureがシェアを伸ばし、過去10年と同じ年率10%のEPS成長を今後10年も続けることができるなら、PER22倍は安いと思います。
しかし、もちろん将来はわかりません。将来がわからないから、今のPERが妥当かどうかもわかりません。
結局、大事なのはこういう細かい買値の議論(PERが高い低いという議論)よりも、その企業が長期的に繁栄し利益拡大を続けられるかどうかです。ましてや30年超の長期投資を考えているなら、なおさらです。
こういうPERのチェックは「明らかな割高」を掴まないようにする上では重要です。なので、基本的なことではありますが、過去のEPS成長と現在のPERをチェックすることは必須だと思います。例えば、いくら優良企業マイクロソフトとは言え予想PERが50倍にもなっていれば、リスクを取って投資しても報われない可能性が高いです。
PER10倍~20倍強ということは、3銘柄ともバリュエーションは異常ではないと思います。だからと言って、短期的な暴落はないと言えるわけではありませんがね。長期保有ならそれなりにリスクに見合ったリターンが提供されそうな、妥当なバリュエーションの範囲だとは言えそうです。
ただ、、どの銘柄が有望かは過去のEPS成長と現在のPERを見たってわからない。今後の投資リターンは将来のEPS次第なわけですが、それがわかれば苦労しません。
こうやって過去の財務データと向き合ったくらいで、どれが有望な銘柄かは判断できません。ただ繰り返しですが、ちゃんとPERを見ることで「明らかな割高」ではないという安心感は持てます。
AT&Tやコルゲート・パルモリーブを売却して、大手ハイテク銘柄に投資しようと考えています(まだ悩み中ですが)。特にアップルかマイクロソフトかで悩んでおり、このような分析をしましたが結論は出ず。ま、こんなことしても結論が出ないことは承知でしたが・・。
ちなみに、もっとも投資妙味を感じるのはアルファベットと言いましたが、同社は無配なので投資はしません。気になったので比較対象に入れました。今後配当を出すようになれば、ポートフォリオに加えるかもしれません。
どうしてもS&P500平均と同じくらいの利回りは欲しいんです。無配株だからって避けるべきではないと頭では理解していますが、やはりインカムゼロは嫌なもので。アップルとマイクロソフトは1%台後半の利回りです。ギリギリ投資対象に入ってます。
は~、ポートフォリオ見直しを検討中なんですが、いくら考えても答えは出ず。もう最後はノリと勢いで決めるしかないな。わからないから、ちゃんと分散投資はします。クリスマスイブの夜にこんなこと考えてるの僕くらいかな(苦笑)。
その3つの中でスイッチングコストが高いのはマイクロソフトではないかと個人的には思います。なのでPERはその中で一番高いけど、俺が一番欲しいのはマイクロソフトですねー。もう少し株価が下がってくれれば買いやすくなりますね。
そうですね。
Officeのスイッチングコストは高く、大きな壕になっています。
>もう少し株価が下がってくれれば
そうですね。
ただそんな割高でもないです。でもわからないです。
もう株価の割安割高の判断は自分には無理だと最近諦めています。
わかるのは「明らかな割高」ではないくらいです。
ここだけはしっかり抑えて、あとは地道に投資を続けていこうと思います。
TとCLの売却を検討されているのですね。
ところで、「シーゲル流米国株投資で億万長者になる!」んですよね?
逆行している気がしますが。
今回の暴落で動揺されているようでしたら、ご検討されているハイテク株のボラティリティには耐えられないと思います。
嫌な言い方ですみません。
2年ぐらい拝読しておりますが、つい言いたくなってしまいました。
2年間もご覧くださりありがとうございます。
そしてご意見も参考になります。
まだそれほど動揺はしてませんが、自分なりに考えて自己責任で投資を続けていきたいと思います。
散々なクリスマスでしたが、ピンチはチャンス!!気持ちを切り替えて攻めました!ヒロさんのブログ読んでたおかげです!!
私ももっと勉強して、しっかりコメントできるようになりたいです。
これからもブログ楽しみにしてるんで、色々教えて下さい!
ある意味、安く株を買えるクリスマスプレゼントだったかもしれません。
まだ株安が終わった雰囲気は感じないので安易には言えませんけどね。
私も来年に向けて気持ちを切り替えて、投資も仕事も引き続き頑張っていきたいです。
ブログお役に立てていれば幸いです。
コメントは難しいことじゃなくても、何でも自由に書いてもらって結構ですよ!
私はアップル、google、マイクロソフトの順番で欲しいですね。ただ、今はいらないですね。個人的にまだまだ株は下がると思ってますので。昨日、大きく買いが入ったせいで余計にだらだらと株価が下がっていくと考えてます。移動平均が横になるか、16000~18000くらいになれば問題なく買いますが、今の株価と今の状況で資金投資は怖いです。少なくとも2番底(できれば3番底)は確認してから投下しないとまずいと思ってます。今は様子見です。
記事にしましたが、アップルを選びました。
配当に対するこだわりがなければアルファベットを選んでいたかもしれません。
アルファベットはEPS成長率に対してPERが低く見えます。財務も健全、収益性も抜群。
株価はまだ下がるかもしれませんね。
その不安もあって銘柄入替に留めました。純粋な追加入金は今年はストップかなと思ってます。
>16000~18000くらい
そこまで下がると、ちょっと恐怖を感じます。
でも可能性はあります。
相場の様子を見ながら、来年もコツコツ投資続けるつもりです。