リセッションの足音が聞こえてきた
アメリカ人は賃金が上がって羨ましいと思うかもしれませんが、全然そんなことありません。それ以上に物価が上がっているからです。2022年3月の米CPI前年上昇率は8%台で、40年ぶりの高水準です。
名目所得が増えると税金等も増えてしんどくなります。
この高インフレを抑えこむべくFRBは利上げを急いでいます。ちょっと前まで2024年までゼロ金利にするとか言っていたのに、この手のひら返しは何でしょうか。
マクロ経済を読むのは至難の業とは言え、天下のFRBの方針がここまでコロコロ変わっちゃうとマーケットからの信任も揺らいでしまいますね。
ドルは強いし、債券利回りもとんでもなく高騰しているわけでもないです(10年物は3%に乗ったけども)。この辺のマーケットを見るに、依然として米国経済は強いままだろうという投資家の期待も垣間見えます。
しかし、いくらかの景気後退を経ないと物価は収まらないシナリオの方が自然かなとは思います。それがFRBの金融引き締めによるものか、それとも物価高による消費低迷によるものかはわかりませんが。
日米欧みんな実質所得は減っているのではないでしょうか。欧州ではエネルギー価格の上昇が顕著です。実質所得が増えているのはドル建て米国株で円安利益をエンジョイしている私たちくらいかもですねw。
アフターコロナの解放感は消え、物価高で苦しむ市民の財布の紐は固くなるかもしれません。
自由に使えるお金が減れば、生活に欠かせない商品、サービスに優先的にお金を回すことになります。
生活必需品を扱う銘柄は今みたいな不安定な経済で頼りになります。ディフェンシブな銘柄はすでにPERも高くなってはいますが、リセッション時の避難先としては依然有望だと思います。
セクターとしての生活必需品、個別商品としての生活必需品
最近、玉ねぎがより一層値上がりしています。1個50円が100円に値上がった時に唖然としましたが、最近最寄りのスーパーでは2個で400円弱します。これは大暴騰です。
最近は玉ねぎを買うことは少なくなりました。玉ねぎ2個に400円払うなら、さくっと吉野家で牛丼でも食おうかと思っちゃいます。
ただ、玉ねぎは野菜の中でも欠かせない食品の一つなので悩ましいです。肉じゃがとか麻婆豆腐を作るならやっぱり玉ねぎがないと味が一段落ちます。煮込むと柔らかくなって美味しいですよね。玉ねぎは重要野菜です。
が、ここまで高いとホイホイとは買えないです。ないならないで、玉ねぎを使わない料理を作るまで。玉ねぎは好きだけどなくても何とかなる。
ごはんを食べ、水を飲まないと生きていけません。飲食が生活必需品であることに異論がある人はいないでしょう。
しかし、玉ねぎが生活必需品かと言われればそこまでではないかな。
飲み物は生活必需品だけど「綾鷹」は必需品ではないです。「綾鷹」が売り切れなら、「生茶」とか「おーいお茶」とかほかの選択肢でもOKです。てか日本なら水道水でも大きな問題はないです。
飲食系は生活必需品セクターの鉄板です。確かに飲食という大きなカテゴリーで考えればその通りですが、個別企業、個別商品で見るとそうでもないです。
景気後退に備えて飲食、日用品といったディフェンシブ株を仕込むなら、個別銘柄をチョイスするよりもETFでセクター全体をカバーした方が安全だと感じます。
たとえば、iSharesのKXIの上位銘柄はプロクター&ギャンブル、ネスレ、ウォルマート、コカ・コーラ、ペプシコ、コストコ、フィリップモリス、ユニリーバ、ディアジオ、モンデリーズなどです。
現代人にとってスマホは飲食に匹敵するレベルの必需品ですが、ここはiPhoneじゃなきゃダメなどの指名買いが多いでしょうか。
私は数万円の価格差があってもiPhoneじゃなきゃダメですね。特別性能が高いと思っているわけではないですが、使い慣れてるし、他社に乗り換えるとデータ移行とか大変なイメージがあるので。
仕事でもプライベートのブログ運営でも表計算ソフトが必須ですが、マイクロソフトのエクセル以外は考えられないです。もうかれこれ13年も使い込んでショートカットも体で覚えている状態です。他社製品に乗り換えるは事実上不可能です。
テクノロジセクターETFがリセッションに強いとは思わないですが、アップル株やマイクロソフト株はかなり強いんじゃないかなと思います。特にマイクロソフト。