正当化バイアス
人生にはたくさん分かれ道があります。どの道を選ぶか自分で選ばなきゃいけません。部活、高校入試、文系理系、恋愛、大学入試、サークル、就職、引っ越し、結婚、子ども、賃貸or持ち家。そんな大きなイベントでなくても、塩ラーメンにするか醬油ラーメンにするかも分かれ道の一つです。人生は選択の連続。
戻りたくても、過去には戻れません。自分の選択肢が正しかったのか自信はない。別の道を選んだ方が幸せになれたかもしれない。たられば言ってもしゃーないけど、「もしもあの時・・」を考えることは誰しもありますよね。
そういう時は、自分の言動を正当化しがちです。これでよかったんだ!と自分で自分を納得させる。
・理系でなく文系にした
→文系の方が就職で潰しが効きやすい
・無駄に大きなテレビを買ってしまった
→サッカー観る時迫力あるし、大画面でゲームできて楽しいからいいや
・家賃重視で駅から遠いところに住んでいる
→運動不足解消になっていいんだよ
・家賃重視で1Rの狭い家に住んでいる
→掃除が簡単でいいんだよ
・通勤時間が長くてしんどい
→電車に乗っている間に読書、勉強できてむしろ良いんだよ
・安さを重視して2世代前のiPhoneを使っている
→機能あり過ぎても使いこなせない。別に今のでも不便してないから問題ない。
・独身でいる
→ 一人きりの方が気楽でいいや
・やっぱり結婚した
→ 一緒にご飯食べる相手がいた方が幸せやな
・株を買ったら翌日暴落した
→長い目で見たら今の暴落なんて関係ないさ
・長く付き合った彼女に突然振られて、彼女は金持ちの医者とすぐに結婚した
→そんな打算的な女ならむしろ振られて良かったわ
正当化バイアスの正当化
こういった正当化は屁理屈に聞こえるかもしれません。しかし、私はドンドン正当化しちゃっていいと思っています。どうせ過去には戻れない。自分が選んだ道で頑張るしかありませんから。
そもそも人はどういう時に幸せを感じるのでしょうか?
それは幸福を感じる信号が脳に送られた時です。医学的なことは全くわかりませんが、脳が幸福を感じる伝達物質なるものがあるのでしょう。試験に合格した時、好きな異性と付き合えた時、仕事がうまくいった時に幸福信号が脳に送られているに違いありません。
自分を上手く正当化して、それで少しでも幸福感が増すならそれでいいじゃないかと思うのです。あくまで自分の中で完結することで、誰にも迷惑かけないことですし。お金も掛かりません。ローリスク・ハイリターン。
幸福も不幸もすべて脳がそれを感じ取った結果です。変な話、脳を騙すことで幸福感を増やせるなら、それでも全然構わないと思います。どうせ絶対に正しい選択なんて分からないわけだし。
去年、歯髄炎の激痛に苦しんでいた時がありました。自宅近くの歯医者で虫歯治療をミスされて神経が刺激されて。別の歯医者に行くまで痛みに耐えるのが無理だったので、初めてロキソニンを飲みました。感動しました。ロキソニンめちゃくちゃ効きますね。半日ほどで効果は切れますが、その間は痛みがスーッと消えます。読書、ブログをやる余裕も生まれます。ロキソニン様様。
ロキソニンを飲んでも歯髄炎という根本原因は解決しません。でも痛みは消えます。それでいいんです。僕は歯髄炎を直したいんじゃなくって、脳に送られる「痛い!」という信号を遮断したいのです。炎症が嫌なんじゃなくって、痛みが嫌なのです。あり得ないことですが、歯髄炎が完治しても痛みが消えないなら辛いままです。
正当化とはロキソニンを飲むようなものです。ロキソニンは痛み信号を無理矢理遮断します。正当化とは幸福信号を無理矢理作り出します。
ロキソニンを買うのはお金がかかるけど(安いけどね)、正当化はお金がかかりません。ロキソニンは飲み過ぎると副作用がありますが、正当化に副作用はありません。
幸せは全部自分次第。自分が納得してればそれでOK。他人に理解してもらう必要なんてない。
こんにちは。いつも楽しく拝見させていただいています。
今回正当化バイアスという名称で自分のよく知っている概念が出てきて、お!?っと思ったので少しコメントの形で取り上げてよいでしょうか?
まず始めに、既にご存知の事でしたら蛇足となりますので申し訳ありません。
また、同じ概念に複数の名称がついた事に興味をもってのトリビアのようなものですので、読み流していただいて結構です。
当記事で取り上げられている正当化バイアスというのは心理学の分野では、認知的不協和理論と呼ばれているものです。
どのようなものかというと、現在自分がおかれている環境と、本当に望ましく思える環境が食い違ったときに、どちらか一方の認識を無意識にないものとして、心の安定を保つと言うものです。
例えば記事中に出て来た例で言えば、
・独身でいる
→ 一人きりの方が気楽でいいや
というのは、独身でいると同時に、その状況に居心地の悪さを感じている。
そこで、「自分は実は結婚してるいるんだ!」もしくは「一人きりの方が気楽でいいや」と、どちらかを否定することで心の安定を保つ心理防衛を指します。
さすがに、実際には結婚してもいないのに「自分は実は結婚してるいるんだ!」と考えるようになるとただの危ない人ですが(笑)
イソップ寓話に出て来た狐が、美味しそうなブドウに手が届かず、「あんなブドウなんざ酸っぱいに決まってる」と言い放ったエピソードであれば、ご存知かも知れません。
いずれにしても、余りにおかしな認識の歪め方をしない限り、人間は現状にある程度満足しないと不満だらけになってしまいますので、健全な防衛機能の一つです。
投資と全く関係ない長文でもし訳ないのですが、僕のような人間が超スーパーエリートのHIROさんに提供できる話題なんてめったにないため、話しの取っ掛かりとして書き込ませていただきました。
ほかの記事でもコメントが書けそうな所があったらお邪魔させていただいてもいいでしょうか?(^_^;)
こんばんは。
正当化バイアス、勝手に作った造語のつもりだったんですが実際にある言葉なんですね。
認知的不協和は行動経済学の本で読んだことあります。
言葉が堅かったんで正当化に変換してみました。
人の幸不幸は結局は感情の問題で、もっと言えば脳がどんな信号、刺激を受け取るかという脳神経学に行き着くと思います。
防衛機能というのはおっしゃる通りだと私も思っていて、うまく正当化して自分の脳を騙して明るく楽観的に生きれればお得なのではと思って記事を書きました。
コメントはいつでも遠慮なくどうぞ^^
私はエリートでも何でもないので間違った主張も多いですが、色々記事読んで頂けると嬉しいです!
これからもよろしくお願いします。