都内をよく散歩します。最近は歩きながら素敵なマンションを見つけて、その場でスーモで中古価格(出物があれば)を調べるのが密かな楽しみです。おかげでエリア毎の坪単価の相場はざっくり頭に入っています。

車は嫌でも目に入るわけですが、東京はとにかく高級車が多いです。ポルシェ、ベンツ、レクサス、BMW、アウディなどは全く珍しい存在ではなく、感覚として全体の3割くらいがこれらの所謂高級車ではないかと感じます。もはや高級車が大衆車に思えてきます。あと、最近はテスラも1日1台くらいは見かけるようになりましたね。

東京は欲望渦巻く場所です。日本最大の都市であることは言うまでなく、世界的に見てもトップクラスに人口密度が高い都市です。

本当に色んな人がいます。六本木ヒルズの建物の中には年収3百万円、3千万円、3億円、30億円の人が混在しています。格差社会の縮図みたいな場所です。

ネット利用が当たり前になった結果、東京にいることの価値は相対的に薄れた面はあります。コロナ禍がリモートワークを推し進めた結果、2020年は23区内は流出者の方が流入者より多かったというデータを見た記憶があります。

しかし、そうは言っても大企業の本社は引き続き丸の内、大手町に多くあります。区で言うと港区、中央区、千代田区、渋谷区あたりがビジネスの中心地であることは変わりません。

また、池袋や新宿など巨大ターミナル駅の、人がうじゃうじゃいる割に人間味のない殺伐とした感じもまた独特な雰囲気です。こんなに大勢の人がいるのに直接の知り合いではなく、ビジネス、お金を通して関わりを持つだけです。

それは別に東京に限ったことではないのですが、東京にいるとそのことをより強く感じます。

高級車がバンバン走っており、ギラギラしたタワマンが林立し、「こんな所でリッチな生活してみたいだろ?」と人々の欲望を煽ってくる街東京。

その誘いに乗ってみるのも面白いかなと思います。特にこれといって人生の目標というかやりたいことがないなら、とりあえず上京してみて資本主義ゲームに参戦してみるのは悪くない選択肢なのではと思います。

株式投資だけなら東京にいる必要なんてぶっちゃけないわけですが、キャリアを追求して高給な職を得たいならやっぱもっともチャンスが落ちているのは東京です。

大企業の社長になろうがノーベル賞取ろうがそんなの関係なく、みんな等しく人生に大した意味なんてないと私は思っています。どうせいつか朽ち果てる存在。金も名誉もあの世には持っていけません。

人生100年って長くないですかね。医療の発展はありがたいことではあるけど、100年も何をすればいいのでしょうか。ただ食って寝るだけ。それだけで満足できるならいいですが、私は暇すぎると色々考えちゃって鬱っぽくなっちゃいますね。

動物としては遺伝子を残すことが生きる目的、使命なのでしょうが、恋愛なんて最初の20年長くて30年で飽きます。結婚でもしようもんなら、他の女性のお尻を追いかけるのもタブーになります。

一方で資本主義ゲームはなかなか飽きが来ないです。税務効率は悪くなれど、少しでも高い年収を求めて難易度の高い、責任の重い仕事にチャレンジするのは刺激的でしょう。起業はそれ以上に大変ですね。

お金が絡むとみんな真剣になります。ならざるを得ません。その真剣勝負に打ち込んでいる内に、良くも悪くも時間は過ぎ去ってくれます。「俺は人生で何をすべきなのか?」なんて悩む暇もないくらい忙しくなる環境がたくさん用意されています。

私は上京して良かったと思っている口です。福岡にいたままなら今頃どんな生活を送っているんだろうかとたまに思います。

地方の村社会的というかマイルドヤンキー的なライフスタイルか、東京の殺伐としたビジネス優先、効率重視のライフスタイルか、どっちが好きかは人それぞれです。

東京はビジネス、資本主義ゲームで役に立つならどんな人でも受け入れてくれる場所です。その代わり「使えない奴」というレッテルを張られたら冷たくあしらわれます。

仕事ができる人が人間的に優れているというわけでもありません。お金が稼げなくても素晴らしい人格の人はたくさんいます。逆もまた然り。要は東京という街の文化、ルールに合うか合わないかだけです。

村社会的な人間関係がいまいち苦手で居心地が悪いと感じている人は、一度は東京に来てみる価値はあるのかなと思います。そこでうまくいかなかったら帰ればいいだけ。同じ日本ですし。リスクはそこまで高くないと思います。